【の方(ほう)】と【の方(かた)】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ漢字で読み方が違う「の方(ほう)」(読み方:のほう)と「の方(かた)」(読み方:のかた)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「の方(ほう)」と「の方(かた)」という言葉は同じ漢字ですが、それぞれの読み方によって使い方には少し違いがあります。




「の方(ほう)」と「の方(かた)」の違い

「の方(ほう)」と「の方(かた)」の意味の違い

「の方(ほう)」と「の方(かた)」の違いを分かりやすく言うと、「の方(ほう)」とは漠然と示すこと、「の方(かた)」とは人への敬意を示すことという違いです。

「の方(ほう)」と「の方(かた)」の使い方の違い

一つ目の「の方(ほう)」を使った分かりやすい例としては、「あの村は湖の西の方にあります」「彼は川崎駅の方へ歩いていきました」「彼女の家は路地の奥の方にあります」「彼女はその方では有名な学者です」などがあります。

二つ目の「の方(かた)」を使った分かりやすい例としては、「関係者の方はいらっしゃいますか」「彼はイタリアの方です」「本日もお仕事の方お勤めご苦労様です」「他の方にお譲りください」「この女性の方が山田さんです」などがあります。

「の方(ほう)」と「の方(かた)」の使い分け方

「の方(ほう)」と「の方(かた)」は同じ漢字ですが、読み方も意味も異なっているので間違えないように注意しましょう。

「の方(ほう)」は漠然と示すことや複数を比較することを意味しており、「彼女は渋谷駅の方へ歩いていきました」「この値段ならこちらの方がお得だろう」などのように使います。

一方、「の方(かた)」は人への敬意を示すことを意味しており、「彼は中国の方なので中国語がペラペラです」「関係者の方はこちらでお待ちください」などのように使います。

したがって、同じ漢字であったとしてもお互いに置き換えることはできません。前後の文章を見て、どちらの読み方をを使っているか判断するようにしましょう。

「の方(ほう)」と「の方(かた)」の英語表記の違い

「の方(ほう)」を英語にすると「direction」「field」となり、例えば上記の「彼女はその方では有名な学者です」を英語にすると「is a well-known scholar in that field」となります。

一方、「の方(かた)」を英語にすると「gentleman」「lady」となり、例えば上記の「この女性の方が山田さんです」を英語にすると「This lady is Mrs yamada」となります。

「の方(ほう)」の意味

「の方(ほう)」とは

「の方(ほう)」とは、漠然と示すことを意味しています。その他にも、複数を比較することの意味も持っています。

表現方法は「の方がいいと思う」「の方が好き」「の方へ流れる」

「の方がいいと思う」「の方が好き」「の方へ流れる」などが、「の方(ほう)」を使った一般的な言い回しになります。

「の方(ほう)」の使い方

「北の方から強い風が吹いている」「彼女は横浜駅の方へ歩いていきました」などの文中で使われている「の方(ほう)」は、「漠然と示すこと」の意味で使われています。

一方、「彼は異動になりますので今後は私の方からご連絡いたします」「まとめ買いの方がお得なのでそちらにすることにしました」などの文中で使われている「の方(ほう)」は、「複数を比較すること」の意味で使われています。

「の方(ほう)」は漠然と示すことと、複数を比較することの二つの意味を持つ言葉ですが、どちらの意味でも使われています。

漠然と示すことの意味は、具体的に物事を言いたくない場合や、曖昧に表現したい場合に使う言葉です。また、「駅の方に用事があります」「彼はその分野は得意方向や分野などを漠然と示す場合にも使うことができます。

一方、複数を比較することはその名の通り複数の物で比べたり、二つ以上の物から取り上げる場合に使うことが可能です。

「の方(ほう)」を使う上で注意しなければならないのは、敬語表現ではないという点です。そのため、曖昧に表現にする必要がないのに敬語として使うのはバイト敬語と言われており、間違った使い方になります。

特に接客業のバイトにおいてより丁寧に表現しようとして、「お会計の方お願いします」「メニューの方をお持ちしました」などがありますが、正しい日本語は「お会計お願いします」「メニューをお持ちしました」などになると覚えておきましょう。

「の方(ほう)」の類語

「の方(ほう)」の類語・類義語としては、ある地点をもとにして東西南北で表した方向のことを意味する「方角」、物が向いたり進んだりする方のことを意味する「方向」などがあります。

「の方(かた)」の意味

「の方(かた)」とは

「の方(かた)」とは、人への敬意を示すことを意味しています。

表現方法は「目上の方」「関係者の方」「参加者の方」

「目上の方」「関係者の方」「参加者の方」などが、「の方(かた)」を使った一般的な言い回しになります。

「の方(かた)」の使い方

「の方(かた)」を使った分かりやすい例としては、「彼女はアメリカの方です」「お休みの方への業務連絡は控えるようにしています」「目上の方にタメ語を使ってはいけません」「彼女は北海道の方なので寒さに強いらしいです」などがあります。

「の方(かた)」は人への敬意を示す場合に使うことばです。また、「の方(かた)」は相手を敬っている敬語表現なので、ビジネスシーンにおいて上司や取引先などの目上の人に対しても使うことができます。

また、「の方(かた)」に似た表現で人を示すことを意味する「者」がありますが、こちらは相手を敬う要素がないので、目上の人に対しては使うことはできないと覚えておきましょう。

「の方(かた)」の類語

「の方(かた)」の類語・類義語としては、人を表す表現を意味する「の人」、人々の敬称のことを意味する「方々」などがあります。

「の方(ほう)」の例文

1.そのカレー屋さんでしたら、駅の南の方にあったと思いますよ。
2.南の方から暖かい風が吹いているので、本日はとても過ごしやすい1日になるでしょう。
3.この通りの右の方にある居酒屋は、私のいきつけのお店です。
4.担当者が退職されますので、今後は私の方からご連絡いたします。
5.二通りのデザイン案がありましたが、こちらの方を選択することにしました。

この言葉がよく使われる場面としては、漠然と示すことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、複数を比較することを表現したい時にも使います。

例文1から例文3の「の方(ほう)」は漠然と示すこと、例文4と例文5の「の方(ほう)」は複数を比較することの意味で使っています。

「の方(かた)」の例文

1.参加者の方はこちらにお並びいただいた上で、スタッフの指示をお待ちください。
2.彼は日本人だがアメリカで育った方なので、英語を話すことができます。
3.少しお聞きしたいことがあると、警察の方から電話がかかってきました。
4.対象者の方には翌月末にポイントを付与しますので、もうしばらくお待ちください。
5.お客様の中に医療関係の方はいらっしゃいますかというアナウンスが流れたので、名乗りでることにしました。

この言葉がよく使われる場面としては、人への敬意を示すことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「の方(かた)」はビジネスシーンでも使うことができる言葉です。

「の方(ほう)」と「の方(かた)」は同じ漢字の言葉ですが意味は異なっています。どちらの言葉を使うか迷った場合、漠然と示すことを表現したい時は「の方(ほう)」、人への敬意を示すことを表現したい時は「の方(かた)」を使うと覚えておきましょう。

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