【代金】と【料金】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「代金」(読み方:だいきん)と「料金」(読み方:りょうきん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「代金」と「料金」という言葉は、どちらも「支払う金」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




代金と料金の違い

代金と料金の意味の違い

代金と料金の違いを分かりやすく言うと、代金とは品物の代わりに支払う金、料金とはサービスを利用するために支払う金という違いです。

代金と料金の使い方の違い

一つ目の代金を使った分かりやすい例としては、「薬局で薬の代金を払う」「冷蔵庫の代金は分割払いにしました」「代金引換でクレジットカード決済はできますか」「代金取立手形の預り証を紛失しました」などがあります。

二つ目の料金を使った分かりやすい例としては、「ETC専用の料金所が増えています」「駐車場の料金はいくらですか」「過去最高の電気料金になってしまった」「料金受取人払いの郵便物が届きました」などがあります。

代金と料金の使い分け方

代金と料金という言葉は、どちらも物やサービスを得るために支払う金銭を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

代金とは、商品の売買において、買い手が売り手に支払う金銭を意味します。日用品を買ったり、マイホームを購入したり、品物や物件などを自分のものにする対価として支払うものです。したがって、何かを手に入れる代わりに渡すものが「代金」です。

料金とは、「高速道路の料金所」「駐車場の料金」のような使い方で、設備やサービなどを利用したり使用したりすることに支払う金銭を意味します。「電気料金」とは、電気を使用することによって発生するものです。

つまり、代金とは品物に対して使われ、料金とはサービスに対して使われる言葉です。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

代金と料金の英語表記の違い

代金も料金も英語にすると「charge」「price」となり、例えば上記の「薬の代金」を英語にすると「a charge for medicine」となります。

代金の意味

代金とは

代金とは、品物の買い手が売り手に支払う金を意味しています。

代金の使い方

代金を使った分かりやすい例としては、「英語の問題集の代金を払う」「代金を入れて渡すときの封筒の書き方を確認する」「エアコンの代金はクレジットカードで払いました」「代金額は契約に定めるところによる」などがあります。

その他にも、「代金引換は手数料が発生します」「代金引換でおつりをもらえますか」「代金取立手数料が改定されました」「銀行の代金回収代行サービスを利用しています」「代金取立の受託にあたっては手数料をいただきます」などがあります。

代金の「代」は、他の物と入れかえること、品物のかわりに支払う金銭を表す漢字です。お金や貨幣を表す「金」と結びつき、代金とは、品物の売買において買い手が売り手に払う金銭を意味します。

「代金取立手形」の意味

代金を用いた日本語には「代金取立手形」があります。代金取立手形とは、輸出者から委任を受けた銀行が為替手形を輸入国の銀行へ送って代金を取り立ててもらい、その取り立て代金の入金が確認されてから輸出者に支払う方式をとる場合の手形を意味します。「代手」と略されることもあります。

代金の類語

代金の類語・類義語としては、商品の値段や代金を意味する「代価」、代金を支払うことやその代金を意味する「勘定」、代金の尊敬語や美化語を意味する「お代」、価格や物価を意味する「プライス」などがあります。

料金の意味

料金とは

料金とは、何かを使用または利用したことに対して支払う金銭を意味しています。

料金の使い方

料金を使った分かりやすい例としては、「宅急便の料金表を確認する」「特急料金の払い戻しはできますか」「アプリを使って電車の料金を調べています」「スマホの料金プラン変更を検討しています」などがあります。

その他にも、「料金後納郵便の手続き方法を教えてください」「料金受取人払郵便に切手は要りません」「英語のレッスン料金が値上げされました」「料金改定のお知らせをメールで送りました」などがあります。

料金の「料」は、ある事に支払う金銭や代金を表し、「金」は値打ちがあることや貨幣を表します。料金とは、利用したことや使用したことに対して支払うお金を意味する言葉です。運輸機関では、運賃とは別に支払われる、グリーン車や寝台などの使用代金を言います。

「料金別納郵便」の意味

料金を用いた日本語には「料金別納郵便」があります。料金別納郵便とは、種類や料金が同一の郵便物で、通常郵便物については50通、小包郵便物については10個以上を同時に同一人が差し出す場合、切手を貼らずに料金を添えて、集配事務を扱う郵便局に差し出すことのできるサービスです。

料金の類語

料金の類語・類義語としては、手数をかけたことに対する報酬として支払う金銭を意味する「手数料」、指導を受ける謝礼として月ごとに支払う金を意味する「月謝」、料金が必要であることを意味する「有料」、ある経済活動のため必要な金銭を意味する「費用」などがあります。

代金の例文と使い方

1.日本は代金取立キャッシュレス化が進んでおり、代金を現金で払うことが少なくなっています。
2.入塾後に使用する英語のテキストは、代金引換にてお届けの予定です。
3.NISAを始めてから、株の売買代金ランキングを毎日チェックしています。
4.スマートフォンの機種代金は、分割払いにして通信料金と併せて毎月払っています。
5.気に入ったビジネスバッグの代金が高かったので、ひとまずお取り置きにしてもらいました。

この言葉がよく使われる場面としては、品物の対価として、買主が売主や労力の提供者に支払う金銭を表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「代金引換」とは、品物の受け渡しと代金の支払いを同時にすることを意味します。特に、運送業者が販売業者の依頼により受取人に代金と引き換えに商品を渡し、その代金を販売業者に送付するサービスを指します。

料金の例文と使い方

1.中学生の子供のために、料金が多少高くても効果が得られる英語塾を探しています。
2.ドコモの料金プランが複雑で理解できなかったので、窓口で相談することにしました。
3.後納郵便は、利用した一ヶ月分の料金をまとめて支払うことができるので便利です。
4.封筒の郵便料金は、サイズや重さによって変わるので気を付けてください。
5.新しい郵便料金表を見たところ、思っていたよりも値上げ幅が大きかったので驚きました。

この言葉がよく使われる場面としては、他から利益を受けたり、設備などを利用したり、手数をかけたりしたことに対して支払う金銭を表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「後納郵便」とは、郵便物や荷物を毎月一定数以上出す場合に、日本局の承認を受けて、毎月分の料金を一括して翌月指定の口座への振込により納付する制度です。

代金と料金という言葉は、どちらも「支払う金」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、品物を手に入れるために支払う金を表現したい時は「代金」を、サービスを利用するために支払う金を表現したい時は「料金」を使うようにしましょう。

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