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【粛々と】と【淡々と】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「粛々と」(読み方:しゅくしゅくと)と「淡々と」(読み方:たんたんと)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「粛々と」と「淡々と」という言葉は、どちらも静かに行うことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「粛々と」と「淡々と」の違い

「粛々と」と「淡々と」の意味の違い

「粛々と」と「淡々と」の違いを分かりやすく言うと、「粛々と」とは真剣に重々しく行っていること、「淡々と」とは感情がなくあっさりと行うことという違いです。

「粛々と」と「淡々と」の使い方の違い

一つ目の「粛々と」を使った分かりやすい例としては、「本拠地の移転計画を粛々と進める」「この件に関しては粛々と進めさせていただきます」「出所後は粛々と生活しています」「私は粛々とした気持ちで結婚して身を固めました」などがあります。

二つ目の「淡々と」を使った分かりやすい例としては、「彼は心境を淡々と語っている」「先輩は淡々と仕事を進めている」「彼女は物事に動じずいつも淡々としている」「夫は私にいつも淡々と話した」などがあります。

「粛々と」と「淡々と」の使い分け方

「粛々と」と「淡々と」はどちらも静かに行うことを意味している言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「粛々と」は真剣に重々しく行っているというニュアンスで、例えば、「お任せいただいた仕事を粛々と行っております」のように、ビジネスシーンでも使っても問題ありません。

一方、「淡々と」は感情がなくあっさりと行うというニュアンスで、ビジネスシーンでは適していない場合があります。例えば、「お任せいただいた仕事を淡々と行っております」のように表現するのは、適当な仕事をしているというイメージがあるため、相応しくありません。

「粛々と」と「淡々と」の英語表記の違い

「粛々と」を英語にすると「solemnly」「silently」となり、例えば上記の「私は粛々とした気持ちで結婚して身を固めました」を英語にすると「I solemnly bound myself in marriage」となります。

一方、「淡々と」を英語にすると「in a bland tone」「matter-of-fact」となり、例えば上記の「夫は私にいつも淡々と話した」を英語にすると「My husband always told me in a bland tone」となります。

「粛々と」の意味

「粛々と」とは

「粛々と」とは、静かで厳かなことを意味しています。

「粛々と」は「粛粛と」とも表記可能

「粛々と」を別の漢字にすると、「粛粛と」と表記することができます。

表現方法は「粛々と進める」「粛々と過ごす」「粛々と生活」

「粛々と進める」「粛々と過ごす」「粛々と生活」「粛々と頑張る」などが、「粛々と」を使った一般的な言い回しになります。

「粛々と」の使い方

「粛々と」を使った分かりやすい例としては、「結婚式が粛々と進行していました」「自分がやるべきことを粛々と行う」「お任せいただいた計画を粛々と進めています」「彼は粛々と政策を進める」などがあります。

「粛々と」は、身が引き締まるほど厳しいことや心や規律などを引き締めることを意味する「粛」を2回繰り返すことで、静かで厳かなことを強調している言葉です。

「粛々と」は真剣に重々しく行っているというニュアンスがあるため、結婚式、お葬式、卒業式に対しても使うことができます。また、「粛々と仕事をしている」のように、ビジネスシーンにおいても使用することが可能です。

「粛々と」を使う上で注意しなければならないのは、上から目線のニュアンスはないという点になります。政治家などが「粛々と政策を進めて参ります」などのように使うため、上から目線の言葉をイメージしやすいですが、そういったニュアンスは全くないと覚えておきましょう。

「粛々と」の類語

「粛々と」の類語・類義語としては、静かにして慎んでいることを意味する「静粛に」、重々しく厳めしいことを意味する「厳かに」、ひっそりとしていることを意味する「密やかに」などがあります。

「淡々と」の意味

「淡々と」とは

「淡々と」とは、あっさりしていてこだわりがないことを意味しています。

「淡々と」は「淡淡と」とも表記可能

「淡々と」を別の漢字にすると、「淡淡と」と表記することができます。

表現方法は「淡々と進める」「淡々と過ごす」「淡々と述べる」

「淡々と進める」「淡々と過ごす」「淡々と述べる」「淡々とやる」「淡々と生きる」などが、「淡々と」を使った一般的な言い回しになります。

「淡々と」の使い方

「淡々と」を使った分かりやすい例としては、「大きな事件の後なのに彼は淡々と仕事をこなしている」「同じような毎日を淡々と過ごすのはもううんざりです」「彼は自分の生い立ちを淡々と語りました」などがあります。

「淡々と」は、気持ちがあっさりしていることや情が厚くないことを意味する「淡」を2回繰り返すことで、あっさりしていてこだわりがないことを強調している言葉です。

「淡々と」はプラスのイメージとマイナスのイメージどちらでも使うことができます。例えば、プラスのイメージで使う場合は、無駄がない、落ち着いているというニュアンスになり、マイナスのイメージで使う場合は、冷淡、こだわりがないというニュアンスになります。

また、どちらかというとプラスのイメージよりもマイナスのイメージで使うことが多いため、使う際には十分に注意するようにしましょう。

「淡々と」は「彼は淡々と話す」「彼女は淡々と仕事をする」などように、人の態度や様子に対して使うのが特徴です。

「淡々と」の類語

「淡々と」の類語・類義語としては、そっけなくつっけんどんなことを意味する「無愛想な」、物の言い方や挙動などに愛想がないことを意味する「ぶっきらぼうな」、無遠慮でとげとげしいことを意味する「つっけんどんな」などがあります。

「粛々と」の例文

1.卒業式は粛々と進み、学生時代が終わろうとしているのを感じる。
2.ここは進学クラスなので、先生が居なくても皆粛々と自習をしている。
3.課長の要望に耳を傾けつつ、粛々と仕事を行なっています。
4.大きなトラブルがあったが、結婚式は粛々と進められました。
5.チームが連敗しているが、1部リーグ残留のためには粛々と練習するしかありません。
6.親会社は不祥事が発覚してバタバタしているようだが、末端の私たちは日々の業務を粛々と行うだけです。
7.裏でドタバタ劇があったことが嘘のように、彼は結婚式を粛々と進行していました。
8.市長は貨物駅の移転計画を粛々と進めると述べて、反対住民の反感を買いました。
9.アナウンサーたるもの、緊急の対応が必要な状況でも、粛々と冷静さを保てなくてはだめだ。
10.周りの人達はいろいろ言うかもしれないけど、結局は自分がやるべきことを粛々と行うしかないと腹をくくった。

この言葉がよく使われる場面としては、静かで厳かなことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「粛粛と」は人の姿勢に対して使うことが多い言葉です。

「淡々と」の例文

1.彼氏に対して愛情が無くなったことを淡々と話し、別れたい意思を伝えました。
2.淡々と同じことを繰り返す仕事に飽きてしまい、転職することを考えています。
3.彼はマウンドに上がり淡々と3人を打ち取り、ベンチに帰ってきました。
4.彼は与えられた仕事を淡々とこなすので、何も問題はないだろう。
5.彼女の謝罪会見は淡々としていて、全く気持ちが籠っていませんでした。
6.今日はやけに絡まれるなと思ったが彼は相当酔っていたのでこっちは淡々と相手をするにとどめた。
7.先生は淡々と授業を進めながら、生徒らの理解度をしっかりと確認していました。
8.さっきまであんな騒ぎがあったのに、どうしてこう淡々と何事もなかったかのように、仕事ができるのだろう。
9.私はけっして正義感から内部告発したのではなく、淡々と事実を述べただけなのです。
10.仕事には慣れてきたものの、同じような毎日を淡々と過ごすのはもううんざりなのですよ。

この言葉がよく使われる場面としては、あっさりしていてこだわりがないことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「淡々と」は人の様子や態度に対して使われることが多い言葉です。

「粛々と」と「淡々と」はどちらも静かに行うことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、真剣に重々しく行っていることを表現したい時は「粛粛と」、感情がなくあっさりと行うことを表現したい時は「淡々と」を使うようにしましょう。

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