【切に願う】と【強く願う】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「切に願う」(読み方:せつにねがう)と「強く願う」(読み方:つよくねがう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「切に願う」と「強く願う」という言葉は、どちらも心の底からそうなってほしいと願うことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「切に願う」と「強く願う」の違い

「切に願う」と「強く願う」の意味の違い

「切に願う」と「強く願う」の違いを分かりやすく言うと、「切に願う」の方が、「強く願う」よりも丁寧な表現という違いです。

「切に願う」と「強く願う」の使い方の違い

一つ目の「切に願う」を使った分かりやすい例としては、「この企画が通ることを切に願う」「あなたと良好な関係が続くことを切に願う」「母子ともに健康なことを切に願う」「無事に成功することを切に願う」などがあります。

二つ目の「強く願う」を使った分かりやすい例としては、「無事内定がもらえるように強く願う」「手術が無事成功することを強く願う」「あなたが希望の進路に進めることを強く願う」「20代で結婚することを強く願う」などがあります。

「切に願う」と「強く願う」の使い分け方

「切に願う」と「強く願う」はどちらも心の底からそうなってほしいと願うことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「切に願う」の方が「強く願う」よりも丁寧な表現と覚えておきましょう。

また、どちらの言葉もビジネスシーンでも使うことができる言葉ですが、「切に願う」の方が「強く願う」よりも丁寧な表現なので、よりかしこった場面では「切に願う」の方を使うことが多いです。

「切に願う」と「強く願う」の英語表記の違い

「切に願う」も「強く願う」も英語にすると「earnestly hope」「sincerely wish」となります。

「切に願う」の意味

「切に願う」とは

「切に願う」とは、心の底からそうなってほしいと願うことを意味しています。

「切に願う」の読み方

「切に願う」の読み方は「せつにねがう」です。誤って「さいにねがう」「きにねがう」などと読まないようにしましょう。

表現方法は「幸せを切に願う」「成功を切に願う」

「幸せを切に願う」「成功を切に願う」などが、「切に願う」を使った一般的な言い回しになります。

「切に願う」の使い方

「切に願う」を使った分かりやすい例としては、「私はそうなることを切に願う」「息子が第一志望に合格するよう切に願う」「行方不明の愛犬が早く見つかることを切に願っております」「今回のプロジェクトが成功することを切に願う」などがあります。

「切に願う」は差し迫ることを意味する「切」に、 望みがかなうように請い求めることを意味する「願う」が合わさり、心の底からそうなってほしいと願うことの意味で使われている言葉です。

「切に願う」は出産、告白、プロポーズ、手術、進路、プロジェクトなど、人生を左右するような場面での強い願望を表現したい時に使います。

「切に願う」はビジネスシーンでも使える

また、「切に願う」はビジネスシーンでも使うことができる言葉ですが、「切に願う」自体は敬語方言ではないので、「切に願っております」「切にお祈り申し上げます」などを使うようにしましょう。

「切に願う」の類語

「切に願う」の類語・類義語としては、心から強く望むことを意味する「切望する」、のどが渇いたとき水を欲するように心から望むことを意味する「渇望する」、熱心に望むことを意味する「熱望する」などがあります。

「強く願う」の意味

「強く願う」とは

「強く願う」とは、心の底からそうなってほしいと願うことを意味しています。

表現方法は「幸せを強く願う」「成功を強く願う」

「幸せを強く願う」「成功を強く願う」などが、「強く願う」を使った一般的な言い回しになります。

「強く願う」の使い方

「強く願う」を使った分かりやすい例としては、「今回のイベントが無事成功することを強く願う」「これからのご活躍を強く願う」「幸せになることを強く願う」「第一志望の大学に合格することを強く願う」などがあります。

「強く願う」は程度や度合いが多きことを意味する「強く」に、望みがかなうように請い求めることを意味する「願う」が合わさり、心の底からそうなってほしいと願うことの意味で使われている言葉です。

「強く願う」は強い願望を表現したい時に使う

「強く願う」は出産、告白、プロポーズ、手術、進路、プロジェクトなど、人生を左右するような場面での強い願望を表現したい時に使うのが一般的になっています。

そのため、あまり大きなことではないことを願う場合には、「強く願う」を使わないのが無難です。「強く願う」は重要な場面において使うのが一般的と覚えておきましょう。

「強く願う」の類語

「強く願う」の類語・類義語としては、あることの実現をのぞみ願うことを意味する「希望する」、常に心にかけて強く望むことを意味する「念願する」などがあります。

「切に願う」の例文

1.この企画が成功するかに人生がかかっているので、成功することを切に願う。
2.明日仲の良い女子に告白する予定だが、良い返事を貰えることを切に願う。
3.皆様の健康を切に願っております、今年も一年どうぞよろしくお願いいたします。
4.今日読んだ漫画はとても面白い作品だったので、アニメ化されることを切に願う。
5.今日は志望校の合格発表の日なので、合格していることを切に願う。
6.この専門書はやや難解なところもあるが、最初から終わりまで順番どおりに読んでくれることをを切に願っているよ。
7.注意してもわからないのだから、もはや自らの大変な間違いに気づくことを切に願うしかないだろう。
8.行方不明の愛犬が早く見つかることを切に願っております。何か協力できることがあったらおっしゃってください。
9.祖父が再び笑顔で過ごせるように、家族みんなで支えていきたい。祖父の一刻も早い回復を切に願います。
10.世界平和が実現することを、心から願っている。争いのない、誰もが安心して暮らせる世界になることを、切に願っている。

この言葉がよく使われる場面としては、心の底からそうなってほしいと願うことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「切に願う」は、ビジネスシーンでも使うことができる言葉です。

「強く願う」の例文

1.とても面白いドラマだったので、映画化されることを強く願う。
2.日本がFIFAワールドカップで優勝する場面が見れれることを強く願う。
3.友人が飼っていたインコが行方不明らしいが、早く見つかることを強く願う。
4.国家間で大きな揉め事があったが、この問題が早く解決されることを強く願う。
5.昨日最終回を迎えたドラマが大好きだったので、映画化されることを強く願う。
6.医師から厳しい現状を告げられたが、私は諦めなかった。絶対に治るんだと毎日、祖母の手を握り、強く願った。
7.自然災害で被災した人々が早く復興し、安心して暮らせるように強く願っています。彼らの困難が和らぐことを願っています。
8.やるだけのことはやったので、第一志望の大学に合格することを強く願うことしかできないが、願う気持ちが大事だと思う。
9.今回のイベントが無事成功することを強く願うよ。応援ありがとうございます。絶対成功させます。
10.大切な友人が病気で苦しんでいるので、病気が完治し幸せな日々を送れるように強く願う。

この言葉がよく使われる場面としては、心の底からそうなってほしいと願うことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「強く願う」はビジネスシーンでも使うことができる言葉です。

「切に願う」と「強く願う」はどちらも心の底からそうなってほしいと願うことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「切に願う」の方が「強く願う」よりも丁寧な表現と覚えておきましょう。

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