【悶絶】と【苦悶】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「悶絶」(読み方:もんぜつ)と「苦悶」(読み方:くもん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「悶絶」と「苦悶」という言葉は、どちらもを「もだえ苦しむこと」意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




悶絶と苦悶の違い

悶絶と苦悶の意味の違い

悶絶と苦悶の違いを分かりやすく言うと、苦悶よりも悶絶の方が、苦しみもだえる程度が大きいことを表すという違いです。

悶絶と苦悶の使い方の違い

一つ目の悶絶を使った分かりやすい例としては、「ひどい頭痛で悶絶することがあります」「悶絶するほどの激しい痛みがあった」「人気モデルのインスタ更新でファン悶絶」「誰でも美味しく作れる悶絶レシピがあります」などがあります。

二つ目の苦悶を使った分かりやすい例としては、「激しい痛みに苦悶する」「イラストレーターはスランプで苦悶している」「苦悶のうめき声が聞こえる心霊スポットがあります」「胸内苦悶の症状がみられた」などがあります。

悶絶と苦悶の使い分け方

悶絶と苦悶という言葉は、どちらも苦痛のあまり体をよじること、思いわずらって苦しむことを表しますが、厳密な意味や使い方には違いがあります。

悶絶とは、苦しみもだえて気絶することを意味します。尋常ではない痛みなどで、気を失うほどであることを表す言葉です。最近では、「ファン悶絶」「悶絶の可愛さ」など、いい意味で程度がはなはだしいことを表現する時にも用いられています。

苦悶とは、苦しみもだえることを意味します。「激しい痛みに苦悶する」のような使い方で肉体的な苦しみにも、「スランプで苦悶している」のような使い方で精神的な苦しみにも用いることができる言葉です。

つまり、悶絶は気を失うほどに苦しみもだえることを表し、苦悶は単に苦しみもだえることを意味します。二つの言葉を比べると、気絶するほどもだえる「悶絶」の方が「苦悶」よりも、苦しみもだえる程度が大きいと言えるでしょう。

悶絶と苦悶の英語表記の違い

悶絶も苦悶も英語にすると「agony」となり、例えば上記の「悶絶する」を英語にすると「faint in agony」となります。

悶絶の意味

悶絶とは

悶絶とは、苦しみもだえて気絶することを意味しています。

悶絶の読み方

悶絶の読み方は「もんぜつ」です。誤って「しんぜつ」「もんせつ」などと読まないようにしましょう。

悶絶の使い方

悶絶を使った分かりやすい例としては、「あまりの痛さに悶絶する」「骨折した夫は悶絶していた」「苦手な英語に悶絶している」「毎週火曜日に悶絶整体を受けています」「悶絶するほどの激辛グルメに挑戦する」などがあります。

その他にも、「人気俳優のオフショットにファン悶絶」「男が悶絶する可愛い仕草を紹介します」「食べたら思わず悶絶する美味しさです」「ごはんをおねだりする仕草は悶絶級の可愛さです」などがあります。

悶絶の「悶」は訓読みで「もだえる」と読み、苦痛などのあまり体をよじること、「絶」は訓読みで「たつ」と読み、連続しているものが切れることを表します。悶絶とは、苦しみもだえて意識を失うことを意味する言葉です。

四字熟語「悶絶躃地」の意味

悶絶を用いた四字熟語には「悶絶躃地」(読み方:もんぜつびゃくじ)があります。悶絶躃地とは、立っていることができないほど悶え苦しんで、転がって這いずり回ることを意味します。耐えられないほどにひどい苦痛をたとえる四字熟語です。「もんぜつびゃくち」とも読みます。

悶絶の対義語

悶絶の対義語・反対語としては、心地よく楽しいことを意味する「快楽」などがあります。

悶絶の類語

悶絶の類語・類義語としては、強い精神的ショックや肉体的打撃などによって意識を失うことを意味する「失神」、意識を失うことや気絶することを意味する「気を失う」、意識を失うことや失神を意味する「喪心」、激しい苦痛などで苦しんで転げまわることを意味する「七転八倒」などがあります。

苦悶の意味

苦悶とは

苦悶とは、肉体的または精神的に苦しみもだえることを意味しています。

苦悶の読み方

苦悶の読み方は「くもん」です。同じ読み方をする日本語に「公文」がありますが、意味が異なるので書き間違いに注意しましょう。

苦悶の使い方

苦悶を使った分かりやすい例としては、「苦悶の表情を浮かべて苦しそうに歌う」「英語の先生は苦悶の表情で自身の離職を告げた」「患者は胸部苦悶感を訴えて来院した」「激しい痛みがある場合に苦悶様顔貌がみられます」などがあります。

その他にも、「周囲にもわかるほどの苦悶の表情を浮かべる」「私の苦悶の根源は人間関係です」「エルサレムにある苦悶の教会を訪ねる」「1時間おきに苦悶症状の有無を確認する」「呼吸苦悶感から過呼吸に発展した」などがあります。

苦悶とは、どうすればいいのかと迷い苦しむこと、身もだえて苦しむことを意味します。精神的な苦しみだけではなく、肉体的な苦しみにも用いられる言葉です。

苦悶という言葉は、医療用語としても用いられています。疼痛など強い苦痛がある時に顔をしかめ、苦痛の表情をとることを「苦悶状顔貌」と言います。また、胸部に圧迫感や窒息感など、強い違和感を感じることを「胸内苦悶」と言います。

苦悶の対義語

苦悶の対義語・反対語としては、心身の苦痛や生活の苦労がなく楽々としていることを意味する「安楽」などがあります。

苦悶の類語

苦悶の類語・類義語としては、あれこれ苦しみ悩むことを意味する「苦悩」、物事がうまくいかずに苦しみ悩むことを意味する「苦渋」、いろいろ悩み苦しむことを意味する「煩悶」、苦しみ悩むことや苦労することを意味する「難儀」などがあります。

悶絶の例文

1.悶絶するほどの非常に強い痛みがある場合は、迷わず救急車を呼んでください。
2.悶絶の辛さで話題のタンタンメンを食べたくて、車で1時間かけてやってきました。
3.ペットの猫がおなかを出してゴロンと寝ている姿は、悶絶かわいくて幸せな気持ちになります。
4.誰もがハマる悶絶級の唐揚げレシピを、あなたにだけ教えてあげます。
5.推しのアイドルが放った胸キュンセリフに、悶絶してしまいました。
6.食べたら思わず悶絶する美味しさのチョコレートケーキを作ったと言われて食べたが、大したことはなかった。
7.推しのアイドルが放った胸キュンセリフに、会場に訪れたファンたちは悶絶してしまいました。
8.高難度のパズルゲームに挑戦し、解法を見つけるために彼は悶絶しながらも頭をフル回転させました。
9.恋人が初めて私にキムチチャーハンを作ってくれましたが、あまりの辛さに悶絶してしまいました。
10.台湾で足つぼマッサージを受けたいと言っていた旦那だったが、あまりの痛さに悶絶しているようで、私はゲラゲラ笑いながら見ていました。

この言葉がよく使われる場面としては、もだえ苦しんで気を失うこと、苦しさのあまり気絶することを表現したい時などが挙げられます。

例文3から例文5にあるように、悶絶という言葉は、近年は誉め言葉のようにいい意味で用いられることがあります。

苦悶の例文

1.その若者は、自分の人生をどう生きるべきか苦悶しているように見えた。
2.集団感染で苦悶した病院が、完全収束までの道程を振り返りました。
3.診察は、入室した患者に苦悶表情がないかどうか伺うところから始めます。
4.デッドボールを右脇腹付近に死球を受けた打者は、苦悶の表情で一塁へ向かった。
5.足つぼマッサージを初体験した息子は、何とも言えない苦悶の表情を浮かべていた。
6.その小説家はここ数日間、執筆のアイデアに苦悶し、インスピレーションの光が戻ってくるのを待ち望んでいた。
7.男は荒野を歩きながら、自分自身と向き合っていた。過去の選択、未来の不確かさを反芻しながら、苦悶の旅路が始まった。
8.カップルは別れを惜しむように、熱く情熱的なキスを交わした。愛と別離の苦悶がその瞬間に凝縮されていた。
9.彼女は苦悶の中で選択を迫られていた。人生の岐路に立ち、どちらの道を選ぶべきか、心が揺れ動いていた。
10.女は失恋の痛みに苦悶し、夜な夜な恋人の写真を見つめながら、楽しかった頃を思い出し、涙を流していた。

この言葉がよく使われる場面としては、もがき苦しむこと、苦しみもだえることを表現したい時などが挙げられます。

例文1や例文2の苦悶は、精神的な苦しみを表現しています。一方、例文3から例文5の苦悶は、肉体的な苦しみを表しています。

悶絶と苦悶という言葉は、どちらも「苦しみもだえること」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、気絶するほど苦しみもだえることを表現したい時は「悶絶」を、肉体的だけでなく精神的にも苦しみもだえることを表現したい時は「苦悶」を使うようにしましょう。

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