【保管】と【保存】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「保管」(読み方:ほかん)と「保存」(読み方:ほぞん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「保管」と「保存」という言葉は、どちらも物品をしまっておくことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




保管と保存の違い

保管と保存の意味の違い

保管と保存の違いを分かりやすく言うと、保管とは維持しながら管理することを表し、保存とは維持することのみを表すという違いです。

保管と保存の使い方の違い

一つ目の保管を使った分かりやすい例としては、「保管庫の鍵を掛け忘れてしまった」「書類の保管庫をネットで注文した」「車の保管場所使用承諾証明書が必要になります」「この薬は冷暗所で保管して下さい」などがあります。

二つ目の保存を使った分かりやすい例としては、「お漬物は昔ながらの保存食です」「常温保存が可能な牛乳もあります」「しっかり密閉できる保存容器が欲しい」「保存したファイルが見つからない」などがあります。

「書類を保管する」と「書類を保存する」の違い

保管と保存という言葉は、「書類を保管する」「書類を保存する」などと使われ、どちらも大切な物や書類などをしまっておくことを表します。二つの言葉は似たような表現をしますが、厳密な意味や使い方には違いがあります。

保管とは、物品を失くしたり損なうことのないようにとっておくことを意味します。「書類を保管する」とは、書類の紛失や破損を防ぎながら取り扱いやすい環境で管理することを表します。例えば、使用頻度の高い書類をファイリングするなど、利便性の高さを前提に管理することです。

保存とは、そのままの状態に保っておくことや原状を維持し続けることを意味します。「書類を保存する」とは、書類がなくならないようにしまっておくことを表します。例えば、使用頻度の低い書類を段ボールなどに詰めて、必要な時のために倉庫にしまっておく場合に使われる言葉です。

つまり、保管とは維持しながら使いやすいように管理することの意味合いが強く、保存とは必要な時のために維持することの意味合いが強い言葉なのです。

保管と保存の英語表記の違い

保管を英語にすると「storage」「custody」「archive」となり、例えば上記の「保管庫」を英語にすると「storage box」となります。一方、保存を英語にすると「preservation」「saving」「conservation」となり、例えば上記の「保存食」を英語にすると「preserved food」となります。

保管の意味

保管とは

保管とは、物品を預かって、傷つけたり失ったりしないように保存・管理することを意味しています。

表現方法は「保管する」「保管してください」「保管期限」

「保管する」「保管してください」「保管期限」などが、保管を使った一般的な言い回しです。

保管の使い方

保管を使った分かりやすい例としては、「預かりものを大切に保管する」「現場で組み立てた保管庫に物を入れる」「保管場所使用承諾証明書の書き方を教えてください」「保管場所所在図・配置図が必要になります」などがあります。

その他にも、「保管期限は原則1年です」「屋外用の保管庫を探しています」「開封後は冷蔵庫で保管してください」「車の保管場所の所在図配置図を書いて下さい」「クリーニングの保管サービスを利用する」「パスワードは大切に保管してください」などがあります。

保管という言葉の「保」は、訓読みで「たもつ」と読み、しっかりと持ち続けることや大切に守ることを表します。「管」は、訓読みで「つかさどる」と読み、担当の範囲を取り締まることを表します。保管とは、物を預かり気をつけて管理することを意味する言葉です。

「保管場所法」の意味

保管という言葉を用いた法律には「保管場所法」があります。自動車の保有者に対して、車の保管場所を確保し、道路を自動車の保管場所として使用しないよう義務づけるものです。正式名称は「自動車の保管場所の確保等に関する法律」であり、通称「車庫法」とも呼ばれています。

保管の対義語

保管の対義語・反対語としては、不用なものとして捨てることを意味する「廃棄」、破り捨てることを意味する「破棄」、投げ捨ててかえりみないことを意味する「放棄」などがあります。

保管の類語

保管の類語・類義語としては、倉庫などにしまっておくことを意味する「蔵置」、中に入れてしまっておくことを意味する「収納」、事が円滑に運ぶよう処理し設備などを保存維持していくことを意味する「管理」、外からの危険や脅威などからかばい守ることを意味する「保護」などがあります。

保存の意味

保存とは

保存とは、そのままの状態に保っておくことを意味しています。

表現方法は「保存する」「保存ファイル」「保存データを見る」

「保存する」「保存ファイル」「保存データを見る」などが、保存を使った一般的な言い回しです。

保存の使い方

保存を使った分かりやすい例としては、「災害などの非常時には保存食が大活躍します」「食材の保存容器を買い足す」「防災用保存水なら長期保存が可能です」「おすすめの保存食を紹介します」「手術はせずに保存療法で様子をみる」「購入物件の建物保存登記を確認する」などがあります。

その他にも、「保存したパスワードを見る」「Twitter保存ランキングにランクインした」「エクセルの表を保存しないで閉じてしまった」「数字を修正して上書き保存する」「保存のショートカットキーを覚える」「主要な書類の保存期間一覧を作成する」などがあります。

保存という言葉の「存」は、訓読みで「ながらえる」と読み、長く存続させることを表します。保存とは、状態を保っておくことや原状のままに維持することを意味する言葉です。コンピュータ社会の昨今では、作成したデータをディスク内に残すために行う操作の意味でも多用されています。

「上書き保存」の意味

上記の例文にある「上書き保存」とは、既存のファイルを修正したのちに同じ名前で保存することを意味します。この操作をすると古いファイルは失われ、新しいファイルと置き換わります。

「種の保存法」の意味

保存という言葉を用いた法律には「種の保存法」があります。正式名称は「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」であり、絶滅の恐れのある野生生物を保護を目的とした法律です。良好な自然環境を守り、国民の健康で文化的な生活の確保に努めようとする狙いもあります。

保存の対義語

保存の対義語・反対語としては、不用のものとして手元から放すことを意味する「捨てる」、投げ捨てることを意味する「投棄」、所かまわず置きっぱなしにしておくことを意味する「放置」、手をつけないでそのままに法っておくことを意味する「野放し」などがあります。

保存の類語

保存の類語・類義語としては、大切に保存することや使わずにしまっておくことを意味する「温存」、物を蓄えておくことや貯めておくことを意味する「貯蔵」、保ちつづけることや持ちつづけることを意味する「保持」、将来や万一の場合にそなえて蓄えておくことを意味する「備蓄」などがあります。

保管の例文

1.毎年お正月の終わりに、年々増え続ける年賀状をいつまで保管するのか悩んでしまう。
2.社内文書の保存や保管管理をおざなりにしていると、最悪の事態を招きかねないことになるよ。
3.車庫証明を取得するには、車の保管場所使用承諾証明書などの書類が必要です。
4.保管場所使用承諾証明書をダウンロードして、書き方を役所で教えてもらった。
5.確認メールは、プリントアウトして保管いただきますようお願いいたします。

この言葉がよく使われる場面としては、物品を預かって保護・管理することを表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「保管管理」とは、管理することを誇張した表現です。書類を保管する時に、必要に応じて簡単に文書が取り出せるように配慮することなどを表します。

例文3や例文4にある「保管場所使用承諾証明書」は車庫証明取得のために必要な書類の一つであり、賃貸マンションやアパートなどの賃貸駐車場を保管場所にする場合に必要となります。

保存の例文

1.ビデオカメラの保存データを見ることが出来なくなって、焦ってメーカーに問い合わせた。
2.デスクトップにあるはずの保存ファイルが表示されないので、検索をかけることにした。
3.インスタグラムやツイッターで気に入った写真の保存の仕方を、小学生の孫に教えてもらった。
4.スマホのファイル保存は、オンラインストレージが主流になっています。
5.梅干しは昔ながらの保存食なのに、保存状態が悪かったのかカビが生えてしまった。

この言葉がよく使われる場面としては、そのままの状態で保っておくこと、原状のままに維持することを表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文4にあるように、保存という言葉は、コンピュータ機器などで作成したデータをファイルとして記憶媒体に残すことを表現する時に多く用いられています。例文5にある「保存食」とは、比較的長期間にわたって貯蔵できる食品のことであり、乾物・塩漬け・缶詰・レトルト食品などがあります。

保管と保存という言葉は、どちらも物品や書類などをしまっておくことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、使いやすいように管理することを表現したい時は「保管」を、必要になった時のために維持することを表現したい時は「保存」を使うようにしましょう。

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