【氷河期世代】と【ロスジェネ世代】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「氷河期世代」(読み方:ひょうがきせだい)と「ロスジェネ世代」(読み方:ろすじぇねせだい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「氷河期世代」と「ロスジェネ世代」という言葉は、どちらも1993年頃から2005年頃までの就職難であった約10年間で就職活動をしていた人達のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「氷河期世代」と「ロスジェネ世代」の違い

氷河期世代とロスジェネ世代の意味の違い

「氷河期世代」と「ロスジェネ世代」の違いを分かりやすく言うと、「氷河期世代」は就職難に対してのみ使う、「ロスジェネ世代」は就職難だけではなく世代固有の問題に対しても使うという違いです。

氷河期世代とロスジェネ世代の使い方の違い

一つ目の「氷河期世代」を使った分かりやすい例としては、「私は氷河期世代だったので就職するのはとても大変でした」「氷河期世代はたくさんの就職浪人がいました」「氷河期世代を見捨てたツケが現代の日本の姿である」などがあります。

二つ目の「ロスジェネ世代」を使った分かりやすい例としては、「ロスジェネ世代は非正規雇用者がとても多い」「私はロスジェネ世代だったので就活に失敗しました」「ロスジェネ世代だったのでキャリア形成をすることができませんでした」などがあります。

氷河期世代とロスジェネ世代の使い分け方

「氷河期世代」と「ロスジェネ世代」はどちらも1993年頃から2005年頃までの就職難であった約10年間で就職活動をしていた人達のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「氷河期世代」は就職難の問題に対してのみ使う表現なのに対して、「ロスエジェネ世代」は就職難だけはなく、世代固有の問題や悲哀を表現したい場合に使うというのが違いになります。

ただし、根本的な部分においては同じ意味を持つ言葉と覚えておきましょう。

氷河期世代とロスジェネ世代の英語表記の違い

「氷河期世代」も「ロスジェネ世代」も日本語特有の表現なので、直訳した英語表現はありません。

「氷河期世代」の意味

氷河期世代とは

「氷河期世代」とは、1993年頃から2005年頃までの就職難であった約10年間で就職活動をしていた人達のことを意味しています。

氷河期世代の使い方

「氷河期世代」を使った分かりやすい例としては、「氷河期世代なので就活に失敗しアルバイトをして生きていました」「氷河期世代は仕事に前向きな人が多いと思う」「氷河期世代に非正規雇用者が多いのは問題として取り組むべきだろう」などがあります。

氷河期世代の時期

「氷河期世代」は1993年頃から2005年頃までの就職氷河期と言われる約10年間で、就職活動をしていた人達のことを指す言葉です。生まれた年にすると1970年頃から1984年頃と言われています。

では就職氷河期とは何かというと、1986年12月から1991年2月頃までのバブル景気に、大量募集や一斉採用を行っていた企業がバブル崩壊と共に人員削減を実施したため、日本全体で企業の採用枠が絞られ、就職活動が難航した時期のことを指しています。

氷河期世代の流行語大賞にノミネートされた言葉

この「就職氷河期」という言葉はリクルート社が造った造語で、流行語大賞にノミネートされるなど社会問題として取り扱われていました。

また、1990年代後半から2000年代前半にかけてさらに景気の悪化が進み、「超氷河期世代」と言う人も多数存在していました。

「氷河期世代」の影響で非正規雇用、ニート、引きこもりなどが急増した言われており、この問題が現代に続いてるとも言われているのが現状です。

「ロスジェネ世代」の意味

ロスジェネ世代とは

「ロスジェネ世代」とは、1993年頃から2005年頃までの就職難であった約10年間で就職活動をしていた人達のことを意味しています。

ロスジェネ世代の使い方

「ロスジェネ世代」を使った分かりやすい例としては、「ロスジェネ世代の生き残りは優秀な人材が多いです」「ロスジェネ世代を支援してくれる施策があるらしい」「ロスジェネ世代は厳しい人が多いとも言われている」などがあります。

「ロスジェネ世代」とは「ロストジェネレーション世代」を省略した言葉で、日本語に直すと「失われた世代」になります。

ロスジェネ世代の時期

では、「ロスジェネ世代」がいつかというと、1993年頃から2005年頃までの就職氷河期と言われる約10年間です。また、生まれた年にすると1970年頃から1984年頃と言われています。

「ロスジェネ世代」の人々は就職活動が難航したため、非正規雇用者、ニート、引きこもりが急増しただけではなく、正社員としての就職ができない人が多かった影響で、その後のキャリア形成が上手くいかなったという背景もあるのです。

ロスジェネ世代以外の呼び方

また、「ロスジェネ世代」の他にも様々な世代が存在しており、1947年頃から1949年頃の第一次ベビーブームが起きた時期に生まれた「団塊世代」、1955年頃から1964年頃の高度経済成長期が始まった時代に生まれた「新人類」などがあります。

その他にも、1965年頃から1970年頃に生まれ社会進出後にバブル経済の好景気を経験した「バブル世代」、1987年から2004年頃に生まれ義務教育の方針転換でゆとり教育を受けて育った「ゆとり世代」、1990年後半頃から2012年頃までに生まれた「Z世代」などがあります。

「氷河期世代」の例文

1.息子は氷河期世代で就職に失敗し心を閉ざしてしまっため、40代になっても引きこもりをしています。
2.氷河期世代は厳しい就職競争に勝ち抜いた人が多いので、優秀な人が多い傾向がある。
3.氷河期世代の支援プログラムがあるらしいので、思い切って参加してみることにしました。
4.氷河期世代だったが一流企業に就職することができたので、とても良い人生を歩むことができました。
5.氷河期世代の就職活動は、Z世代の私たちと比べてとても地獄だったと聞いている。
6.僕は正社員で就職できずいまだに非正規雇用のままで、結婚なんて夢のまた夢だよと氷河期世代の先輩は自虐を込めながら過去を語った。
7.就職氷河期真っ只中の1994年、私は大学4年生を迎えた。バブル崩壊後の厳しい就職状況はすでに始まっており、周りの学生たちは不安そうな顔で就職活動の準備を進めていた。
8.当時大学生だった山田さんは、「2浪してやっと就職が決まった。氷河期世代の就職活動は本当に大変だった」と振り返る。
9.当時は氷河期世代というだけで、自己責任論を振りかざしてくる言説がはびこっていて、世間の冷たさを感じていました。
10.調べてみると、氷河期世代の者でも分野別に見た場合、就職難を経験していない者も存在するのは驚きでした。

この言葉がよく使われる場面としては、1993年頃から2005年頃までの就職難であった約10年間で就職活動をしていた人達のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「氷河期世代」は就職活動時期について使われている言葉です。

「ロスジェネ世代」の例文

1.ロスジェネ世代は厳しい時期を勝ち抜いてきたので、素直に指示を聞き専門的なスキルや知識を取り入れようとする人が多いです。
2.将来を悲観的に考えがちなロスジェネ世代は、貯金を好む人が多いと言われている。
3.一度脱落すると這い上がれないと言われているので、ロスジェネ世代はとても地獄でした。
4.ロスジェネ世代は厳しい就職活動だったので、ちんたらしている若者を叱ることが多く怖いと言われている。
5.ロスジェネ世代には特有の文化があると言われています。
6.課長はロスジェネ世代で優秀だが、自分にも他人にも厳しいのでバブル世代のおじさんもゆとり世代の私も基本叱られている。
7.人手不足だと企業が悲鳴を上げているが、ロスジェネ世代を活用しようという声は一向に上がらない。
8.ロスジェネ世代は、就職氷河期という厳しい時代を生き抜いたことで、忍耐力や協調性、そして責任感に優れていると言われています。
9.やっぱりロスジェネ世代って貯蓄意識が高いよね。バブル崩壊後の不景気を経験しているからこそ、お金の大切さを身にしみて分かっているんだと思う。
10.政府が経済政策を誤るということは、新たなロスジェネ世代を生み出すということなのだから、政治家は命をかけてやってもらわないと困りますね。

この言葉がよく使われる場面としては、を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「ロスジェネ世代」は就職活動時期について使われている言葉です。

「氷河期世代」と「ロスジェネ世代」はどちらも1993年頃から2005年頃までの就職難であった約10年間で就職活動をしていた人達のことを表します。

どちらの言葉を使うか迷った場合、就職難に対してのみ使うのが「氷河期世代」、就職難だけではなく世代固有の問題に対しても使うのが「ロスジェネ世代」と覚えておきましょう。

言葉の使い方の例文
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