【公私混合】と【公私混同】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「公私混合」(読み方:こうしこんごう)と「公私混同」(読み方:こうしこんどう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「公私混合」と「公私混同」という言葉は、間違えやすい日本語なのでご注意下さい。




「公私混合」と「公私混同」の違い

「公私混合」は「公私混同」の間違い

「公私混合」と「公私混同」の違いを分かりやすく言うと、「公私混合」とは「公私混同」の間違った使い方、「公私混同」とは公の事と私事をきちんと区別せずに扱うことです。

「公私混合」は誤字

一般的には「公私混合」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「公私混同」のことを間違えて「公私混合」を使っている人がほとんどです。

「公私混同」は正しい日本語

正しい言葉である「公私混同」を使った分かりやすい例としては、「職場に関係ないものを持ち込むのは公私混同と言えるだろう」「公私混同は良くないことだと思っています」「公私混同していた議員が辞職に追い込まれました」などがあります。

「公私混同」という言葉はあっても、「公私混合」という言葉は存在しません。同時に「公私混同」という単語の意味について「公の事と私事をきちんと区別せずに扱うこと」と覚えておきましょう。

「公私混同」の英語表記

「公私混同」を英語にすると「mix private and public matters」「mix up public and private matters」となります。

「公私混合」の意味

「公私混合」とは

「公私混合」とは、「公私混同」の間違った使われ方です。

「公私混合」が間違っている理由

「公私混合」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「公私混同」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「公私混合」と「公私混同」を間違ってしまう理由としては、「混合」と「混同」の読み方が似ているのが原因ですが、正しい日本語は「公私混同」なので、間違えないよう注意が必要です。

ではなぜ「公私混合」が間違った言葉かというと、「混合」は異なった性質のものがまじり合うことを意味しているのに対して、「混同」は 区別しなければならないものを同一のものとして扱うことを意味しています。

つまり、公の事と私事をきちんと区別せずに扱うことを意味する「公私混同」は、 区別しなければならないものを同一のものとして扱うことを意味する「混同」を使うのが正しいと覚えておきましょう。

間違った言葉である「公私混合」の「混合」を使用した分かりやすい例としては、2種以上のものがまじって一つとなったもののことを意味する「混合物」、二つ以上の典型契約の内容を兼備することを意味する「混合契約」などがあります。

「公私混同」の意味

「公私混同」とは

「公私混同」とは、公の事と私事をきちんと区別せずに扱うことを意味しています。

「公私混同」の使い方

「公私混同」を使った分かりやすい例としては、「上司から公私混同するなと注意されました」「公用車を私的に使うのは公私混同と言えるだろう」「公私混同していた政治家が先ほど辞任しました」「備品を私用で使うのは公私混同だと思います」などがあります。

「公私混同」は公的な事と私的な事を意味する「公私」に、区別しなければならないものを同一のものとして扱うことを意味する「混同」が合わさり、公の事と私事をきちんと区別せずに扱うことを意味する四字熟語です。四字熟語とは、漢字4文字で構成される熟語のことを意味しています。

「公私混同」として挙げられる例

「公私混同」の例としてよく挙げられるのが、会社の経費や交際費などをプライベートに使用したり、社内恋愛を業務内に持ち込んだりなどがあります。そのため、基本的にマイナスなイメージで使われている言葉と覚えておきましょう。

「公私混同」は場合によって罪になる可能性もあるため、決して行わないよう注意が必要です。

「公私混同」の類語

「公私混同」の類語・類義語としては、個人的な利害や感情が絡んで公平な取扱いができない関係や状態のことを意味する「情実」、職務上の権限を越えたり悪用したりすることを意味する「職権乱用」などがあります。

「公私混合」の例文

1.「公私混合」という言葉は存在しないので、おそらく「公私混同」の言い間違いだろう。
2.「公私混同」という言葉は公の事と私事をきちんと区別せずに扱うことで、「公私混合」という言葉はない。
3.「公私混合」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.会社の経費を使うなんて公私混合ですという言葉を使う人はいるが、正しくは会社の経費を使うなんて公私混同です。
5.公私混同は絶対にしてはいけませんという言葉はあるが、公私混合は絶対にしてはいけませんという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「公私混同」という言葉を間違えて「公私混合」と表現している時などが挙げられます。

「公私混合」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「公私混同」を間違えて使っている可能性が高いです。

「公私混合」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「公私混合」ではなく、「公私混同」と表現するのが正しい使い方になります。

「公私混同」の例文

1.公私混同してしまい、会社の経費を私的に使用するのは絶対にしてはいけません。
2.権力を公私混同するのは、上に立つ者として絶対にやってはいけないだろう。
3.社内恋愛において痴話喧嘩を職場に持ち込むのは、公私混同なので絶対にやってはいけません。
4.会社の備品を家に持ち込むのは公私混同であり、状況次第では訴えられます。
5.交際費を私的に流用した場合は公私混同になるので、社会的問題になることが多いです。

この言葉がよく使われる場面としては、公の事と私事をきちんと区別せずに扱うことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、公私混同はマイナスのイメージで使われている言葉です。

「公私混合」と「公私混同」どちらを使うか迷った場合は、「公私混合」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「公私混同」を使うようにしましょう。

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