【四半世紀】と【半世紀】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「四半世紀」(読み方:しはんせいき)と「半世紀」(読み方:はんせいき)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「四半世紀」と「半世紀」という言葉は、どちらも「年月の長さ」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




四半世紀と半世紀の違い

四半世紀と半世紀の意味の違い

四半世紀と半世紀の違いを分かりやすく言うと、四半世紀とは25年を表し、半世紀とは50年を表すという違いです。

四半世紀と半世紀の使い方の違い

一つ目の四半世紀を使った分かりやすい例としては、「この食堂は四半世紀にわたって愛され続けている」「19世紀の最初の四半世紀」「若者の税負担は四半世紀で倍増しました」「日本がデフレに陥って四半世紀になります」などがあります。

二つ目の半世紀を使った分かりやすい例としては、「1970年代は今から半世紀さかのぼる」「生誕半世紀のお祝いランチパーティーをしました」「この集落は半世紀前に無人になってしまった」などがあります。

四半世紀と半世紀の使い分け方

四半世紀と半世紀という言葉は、どちらも年月の長さを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

二つの言葉は、100年を一区切りにした「世紀」を基準にした年月を表します。四半世紀とは100年の4分の1のことで25年、半世紀とは100年の半分で50年を意味します。

上記例文にある「四半世紀にわたり」とは、ある物事が25年の歳月に及んでいること、25年間続いていることを表します。これが「半世紀にわたり」になると、ある物事が50年の歳月に及んでいることになります。

つまり、四半世紀は100年の4分の1である25年を意味し、半世紀は100年の半分である50年を意味する言葉です。二つの言葉は指し示す期間が明らかに違っているので、区別して使い分けるようにしましょう。

四半世紀と半世紀の英語表記の違い

四半世紀を英語にすると「quarter century」「quarter of century」となり、例えば上記の「四半世紀にわたって」を英語にすると「for a quarter of a century」となります。

一方、半世紀を英語にすると「half century」「half a century」「five decades」となり、例えば上記の「半世紀さかのぼる」を英語にすると「date back a half-century」となります。

四半世紀の意味

四半世紀とは

四半世紀とは、1世紀の4分の1、25年を意味しています。

四半世紀の読み方

四半世紀の読み方は「しはんせいき」です。誤って「よはんせいき」「よんはんせいき」などと読まないようにしましょう。

四半世紀の使い方

四半世紀を使った分かりやすい例としては、「四半世紀にわたり放置されていた」「75年は三四半世紀と言います」「ラグビーのW杯は四半世紀前を思い出させた」「英語教育の現場は四半世紀で大きく様変わりしています」などがあります。

その他にも、「四半世紀とは何年か知っていますか」「自民と公明の連立は四半世紀続いている」「半世紀以上続く捕鯨論争に加わる」「なぜ四半世紀も解決できないのだろう」「来年に没後四半世紀を迎えます」などがあります。

四半世紀とは、「四半」と「世紀」の二語から成る言葉です。「四半」は、四つに分けた一つ、つまり4分の1のことです。「世紀」は100年を単位とする年代の数え方を表し、四半世紀とは、1世紀の4分の1である25年を意味する言葉です。

「三四半世紀」の意味

四半世紀を用いた日本語には「三四半世紀」(読み方:さんしはんせいき)があります。三四半世紀とは、一世紀を4分の1にしたうちの3つ分のことで、75年間を意味します。三四半世紀という言葉は日常会話ではあまり使われませんが、文章語として使用されることがあります。

四半世紀の類語

四半世紀の類語・類義語としては、25年の間を意味する「25年間」、四つに分けたうちの一つを意味する「四半分」、四分の一を意味する「クオーター」などがあります。

半世紀の意味

半世紀とは

半世紀とは、1世紀の半分、50年を意味しています。

半世紀の読み方

半世紀の読み方は「はんせいき」です。誤って「なかせいき」などと読まないようにしましょう。

半世紀の使い方

半世紀を使った分かりやすい例としては、「半世紀とは何年のことですか」「半世紀生きた私は十分な処世術を身に付けています」「私は半世紀近く塾で英語を教え続けています」「生誕半世紀とは何歳になったのだろう」などがあります。

その他にも、「ブロードウェイの半世紀を振り返る」「半世紀前の恐怖が鮮明に残っています」「この町に半世紀ぶりの映画館ができました」「世紀にわたり保護活動を続けてきました」「半世紀前と変わらないものもある」などがあります。

半世紀とは、1世紀の半分のことであり、つまり50年を意味します。50年という区切りの期間として、日常会話でもビジネスシーンでも使用される言葉です。

「生誕半世紀」の意味方

上記の例文にある「生誕半世紀」とは、50歳のパースデーを意味します。50歳という節目である誕生日に特別な思いを巡らせ、他の年齢とは違ったお祝いなどをすることがあります。アーティストや芸能人の中には、「半世紀生誕祭ライブ」などと称したスペシャルライブを行うこともあります。

半世紀の類語

半世紀の類語・類義語としては、50年の間を意味する「五十年間」、西暦で、100年を単位とする年代の数え方を意味する「世紀」、半分や二分の一を意味する「ハーフ」などがあります。

四半世紀の例文

1.四半世紀ぶりとなる賃上げの動きは、長年続いたデフレからの脱却に弾みを付けそうだ。
2.連載四半世紀となる人気漫画「ワンピース」は、なぜ世界中で愛され続けているのかご存知でしょうか。
3.四半世紀生きた私は、幼い頃思い描いていた大人になっているだろうか。
4.75年間を三四半世紀と呼ぶらしいが、実際に使ったことも聞いたこともありません。
5.英語教師となって四半世紀になりますが、実は海外に行ったことがありません。
6.インターネットが幕開けしてから四半世紀後の現在、私たちはかつて想像もできなかったほどの情報化社会を享受している。
7.私はおよそ四半世紀にわたって毒親問題で悩みつづけてきたんです。一体何に感謝しろというのですか。
8.私としましては、四半世紀にわたり放置されていたこの問題を、今更政治が解決できるのか非常に疑問があるわけです。
9.学校教育の現場は四半世紀で大きく様変わりしていて、授業ではタブレット端末などのデジタル機器が用いられています。
10.少子高齢化が進む中、四半世紀後の社会保障制度の在り方について、真剣に議論を重ねていくべき時期に来ているのではないだろうか。

この言葉がよく使われる場面としては、一世紀の4分の1、25年を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、四半世紀の慣用的な言い回しには「四半世紀ぶり」「三四半世紀」「三四半世紀」などがあります。例文1の「四半世紀ぶりに」は、再び同じ状態が現れるまでに25年の時間が経過したことを意味します。

半世紀の例文

1.もうすぐ父の50歳の誕生日なので、半世紀生きたお祝いを盛大に行う予定です。
2.生誕半世紀である大きな節目のバースデーに、子供たちから心のこもった感謝状をもらいました。
3.人生の半世紀、思い返せば多くの人々と出会い助けられてここまで来ました。
4.日本における英語教育の半世紀を振り返り、これからの英語教育のあり方を考えたいと思います。
5.半世紀生きた証に、ギャラリーを借りて趣味で撮りためた写真の個展を開くことにしました。
6.私は半世紀前に、こここの町で生まれ育ち、今もなおここで暮らし続けている。この町の変化の歴史を肌で感じられるのは特権だと思う。
7.大学を卒業して以来、半世紀にわたり公務員として勤めてきた父は、これからの社会の在り方について、様々な提言を行っている。
8.半世紀前に起きた未曾有の大災害の教訓を生かし、私たちは同様の被害を最小限に抑えるための備えを怠らないよう心がけている。
9.私は半世紀前に出版された名著を何度も読み返し、そこに描かれた先見の明に驚かされる。時代を超えて輝き続ける作品に敬意を表したい。
10.私は半世紀近く塾で英語を教え続けていますが、生徒と取り巻く環境が大きく変化したと感じています。

この言葉がよく使われる場面としては、1世紀の半分、50年を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、半世紀の慣用的な言い回し、慣用的な表現には「半世紀生きた」「生誕半世紀」「人生の半世紀」などがあります。「人生の半世紀」とは50年の人生を振り返る際に使用される表現です。

四半世紀と半世紀という言葉は、どちらも「年月の長さ」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、25年を表現したい時は「四半世紀」を、50年を表現したい時は「半世紀」を使うようにしましょう。

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