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【功名】と【手柄】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「功名」(読み方:こうみょう)と「手柄」(読み方:てがら)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「功名」と「手柄」という言葉は、どちらも優れた働きや成果を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




功名と手柄の違い

功名と手柄の意味の違い

功名と手柄の違いを分かりやすく言うと、功名とは立派な働きで名をあげることを表し、手柄とは立派な働きを表すという違いです。

功名と手柄の使い方の違い

一つ目の功名を使った分かりやすい例としては、「敵陣に切り込んで功名を立てる」「槍先の功名を挙げ、領地を与えられた」「彼は功名心が強いので何事にも積極的だ」「今回の成果は怪我の功名と言えるだろう」などがあります。

二つ目の手柄を使った分かりやすい例としては、「彼の勇ましい手柄話を子供たちは喜んで聞いた」「彼は平気で手柄を横取りするような人間だ」「手柄をあげても自慢せずに淡々としている」などがあります。

功名と手柄の使い分け方

功名と手柄という言葉は、どちらも人から賞賛されるような働きや成果を意味していますが、厳密な意味や使い方には違いがあります。

功名とは、立派な働きにより名をあげることや、名誉となるような功績を意味します。世間に名をとどろかすような働きなので、社会的貢献があったり、大きな事柄に対して使われています。

一方、手柄とは、人からほめられるような立派な働きを意味します。日常的な小さな事柄から、ビジネスシーンでの活躍についても広く使われています。

つまり、功名は立派な働きで名をあげることを強調した表現であり、手柄は立派な働きそのものを表した言葉なのです。

功名と手柄の英語表記の違い

功名を英語にすると「great achievement」「great exploit」「glorious deed」となり、例えば上記の「功名を立てる」を英語にすると「achieve a great exploit」となります。

一方、手柄を英語にすると「achievement」「exploit」「feat」となり、例えば上記の「勇ましい手柄」を英語にすると「brave achievement」となります。

功名の意味

功名とは

功名とは、手柄を立てて名をあげること、その手柄を意味しています。

功名の読み方

功名の読み方は「こうみょう」の他に「こうめい」がありますが、一般的には「こうみょう」と読まれています。なお、「こうみょう」「こうめい」と読む熟語には「高名」がありますが、こちらは「こうめい」と読むことが多い言葉です。

表現方法は「功名をあげる」「功名を立てる」「功名の念」

「功名をあげる」「功名を立てる」「功名の念」などが、功名を使った一般的な言い回しです。

功名の使い方

功名を使った分かりやすい例としては、「今回の成功は怪我の功名によるものだ」「入社同期のライバルと功名を争う」「出世欲から功名心に駆られる人もいます」「抜け駆けの功名は慎みなさい」などがあります。

その他にも、「功名心にはやることなく地道に努力する」「彼は功名の念が強すぎる」「この功名は一時のものだ」「間違って買ったものだが過ちの功名で結果的に満足している」「この発見は、まさに怪我の功名だ」などがあります。

功名の由来

功名という言葉は、功績と名声の意で、手柄を立てて名をあげることを表します。昔は「高名」と書き、高い評判という意味でしたが、次第に「功名」と書き表し、手柄の意味も持つようになりました。名誉な功績であったり、名声となるような大きな手柄を立てた時に使われる言葉です。

「功名心」の意味

上記の例文にある「功名心」とは、功名を強く求める心のことであり、ものごとに成功して名声を手に入れたいと思うことを意味します。向上心のように良い意味で使われる場合と、野心のように悪い意味で使われる場合があります。

「怪我の功名」の意味

功名を用いたことわざには「怪我の功名」があり、あやまちや事故によって、思いがけないよい結果がもたらされることを表します。転じて、特に意図しないのに、好結果がもたらされたことにも用いられています。この「怪我」は負傷の意ではなく、過ちやしくじりを指しています。

功名の対義語

功名の対義語・反対語としては、社会的評価を悪くするような恥ずかしいことを意味する「不名誉」、名誉が傷つけられることを意味する「不面目」などがあります。

功名の類語

功名の類語・類義語としては、あることを成し遂げた手柄やすぐれた働きや成果を意味する「功績」、大きな功績とそのための努力を意味する「功労」、特に優れたいさおや格別の功績を意味する「殊勲」などがあります。

手柄の意味

手柄とは

手柄とは、人からほめられるような立派な働きを意味しています。

その他にも、腕前や手並みの意味も持っています。

表現方法は「手柄を立てる」「手柄にする」「手柄を横取り」

「手柄を立てる」「手柄にする」「手柄を横取り」などが、手柄を使った一般的な言い回しです。

手柄の使い方

「さすが、お手柄ですね」「AIが密輸摘発で手柄を立てる」「人に語れる勇ましい手柄など一つも無い」「藪医者の手柄話など聞きたくない」「賞をとって手柄顔で帰ってきた」などの文中で使われている手柄は、「人からほめられるような立派な働き」の意味で使われています。

一方、「次の展覧会では手柄くらべとなりそうだ」「彼女は料理では手柄者だ」「部長はいるもゴルフの手柄を自慢する」などの文中で使われている手柄は、「腕前や手並み」の意味で使われています。

手柄という言葉は上記の例文にあるように、人から褒められる立派な働きという功績の意味と、物事を上手くやりこなす能力という腕前の意味という、二つの意味があります。今日では、功績の意味で使われることが多く、主に、個人的な立派な働きや、日常の優れた働きを表す時に用いられています。

「藪医者の手柄話」の意味

手柄という言葉を用いたことわざには「藪医者の手柄話」があります。手柄話とは、手柄を述べる話や手柄の自慢話であり、「藪医者の手柄話」とは、実力のない人間ほど、ことさらに自慢話をしたがることを皮肉った表現です。

手柄の対義語

手柄の対義語・反対語としては、失敗して体面を失うことや面目を損なうようなしくじりを意味する「失態」、物事をやりそこなうことを意味する「失敗」などがあります。

手柄の類語

手柄の類語・類義語としては、偉大な事業や優れた仕事を意味する「偉業」、大きな手柄や功績を意味する「大功」、功績の著しい事業や功績を意味する「功業」、偉大な功績や偉功を意味する「偉烈」などがあります。

功名の例文

1.新入社員のころ、一時の功名心に駆られて目先の成功を求めることの無いようにと先輩社員から忠告されたことがある。
2.怪我の功名と言うべきか、エースが怪我をして一時は絶望的な雰囲気だっチームが、穴を埋めようと一丸となって練習に励み、以前にまして士気もスキルも上がっている。
3.そんな相手のさする功名で出世しても、経営陣からの評価は高いかもしれないが、部下がついてこないよ。
4.戦国時代の武士たちは功名を立てるために日々鍛錬に励み、いざ合戦となれば我先にと戦場に駆けつけました。
5.武士は合戦での功績だけでなく、情報戦略などに通じた調略で功名をあげると主君から認めてもらうことが出来ました。
6.ドライブで目的地まで迷ってしまったが、それが怪我の功名でたまたまたどり着いた店が、知る人ぞ知る隠れ家的名店だったのだ。
7.上司から、この職場は競争が激しく功名心にかられる輩も多いが、まずは仕事をしっかりとこなすことが何より大事だと教えられた。
8.蒙古襲来で、鎌倉武士たちは功名を立てるよりも、国を守るという今までにない使命を与えられたことに戸惑いを見せていたのではないか。
9.農村から己の才能一つで東京帝国大学へ入学した男は功名の念の塊といったところで、酒や女、博打には一切興味も示さなかった。
10.彼は経営者の右腕として様々な功名をあげてきたものの、途中から経営者と折り合いが悪くなり、その後会社を退職してしまった。

この言葉がよく使われる場面としては、手柄を立てて名をあげることを表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「相手のさする功名」とは、自分の力によるものではなく、相手の弱さや失策などのために思いがけなく立てる手柄を意味します。例文4にある「功名を立てる」とは、大きな物事を成し遂げて、 世間に広く名が知られるようになることを意味する表現です。

手柄の例文

1.契約社員の私は、仕事での手柄を正社員に横取りされる形となり、やるせない気持ちでいっぱいだ。
2.あの人は部下の手柄を自分の手柄にすることで出世してきたような人だから、注意した方がいいよ。
3.武士は戦で手柄を立てることによって評価され、その評価によって領地などの配分がされました。
4.よく行くコンビニの店員さんが特殊詐欺被害を未然に防いだお手柄で、警察署から感謝状が贈らたそうだ。
5.再雇用されたシニア社員は、何かと言うと昔の手柄話を持ち出す傾向があり、他の社員から敬遠されがちだ。
6.新入社員の彼は優秀でさまざまな妙案を出して問題を解決してきたのだが、すべての手柄を上司に横取りされていたのでやるせなかった。
7.社内の50代くらいのお荷物社員は、口を開けば昔の手柄話をしてくるものだから、誰からも相手にされていないようだった。
8.地元の高校生たちが裸足で泣きながら歩いていた幼児を助けたお手柄で警察署から表彰されたことがニュースで報道されていた。
9.彼は仕事で大手柄を立てたことで慢心し、その後別の仕事で大失敗を犯してしまうのだから結果としてプラマイゼロといったところだろう。
10.同僚のやつらとは手柄の取り合いになってぶつかることもあるが、ふだんは良きライバルとしてお互い高め合う仲でもある。
11.雑誌の心理テクニックの特集で、相手の手柄を横取りする心理についての対処法が載っていたので心当たりのあるわたしは真剣に読んでしまった。

この言葉がよく使われる場面としては、人からほめられるような立派な働き、腕前や手並みを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「手柄を横取りされる」とは、自分が行った優れた働きや功績を、他人に自分のものとして扱われることを表現しています。例文4の「お手柄」とは、「手柄」に接頭語の「お」をつかることで、丁寧な感じや尊敬の意を表わすことができます。

功名と手柄という言葉は、どちらも優れた働きや成果を意味します。どちらの言葉を使うか迷った場合、功績で名をあげることを表現したい時は「功名」を、人からほめられるような立派な働きを表現したい時は「手柄」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
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