似た意味を持つ「ビンテージ」と「アンティーク」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ビンテージ」と「アンティーク」という言葉は、「時間経過により価値の高まったもの」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
ビンテージとアンティークの違い
ビンテージとアンティークの意味の違い
ビンテージとアンティークの違いを分かりやすく言うと、ビンテージは作製から100年満たないものを表現する時に使い、アンティークは作製から100年以上経過したものを表現する時に使うという違いです。
ビンテージとアンティークの使い方の違い
一つ目のビンテージを使った分かりやすい例としては、「ビンテージ時計なので保証期間内に修理に出すことができてよかった」「父は車が好きなため海外のビンテージカーに興味を持たないはずがなかった」「ビンテージ風家具を検討している」などがあります。
二つ目のアンティークを使った分かりやすい例としては、「アンティークショップを巡るのが最近の休日の楽しみだ」「イギリスを巡っていてアンティーク雑貨を購入することができた」「アンティーク調の家具を並べた家にしたい」などがあります。
ビンテージとアンティークの使い分け方
ビンテージとアンティークはどちらも、時間経過により価値の高まったものを指す言葉として使われますが、使い方が若干異なります。
ビンテージは、時間の経過によって品質がさらに良くなった年代物を指す言葉ですが、具体的には製造から100年未満のものに対して使われています。また、本来はブドウの収穫年を表します。
一方のアンティークは、古美術や骨董品を指す言葉ですが、具体的には100年以上前に製造された上質なものに対して使われています。
つまり、ビンテージは製造から100年未満のものに対して使われ、アンティークは製造から100年以上経過したものに対して使われるという明確な違いがあります。
ビンテージとアンティークの英語表記の違い
ビンテージを英語にすると「vintage」となり、例えば上記の「ビンテージ時計」を英語にすると「vintage watches」となります。
一方、アンティークを英語にすると「antique」となり、例えば上記の「アンティークショップ」を英語にすると「antique stores」となります。
ビンテージの意味
ビンテージとは
ビンテージとは、ブドウの収穫年を意味しています。
その他にも、時間の経過によって品質がさらに良くなった年代物を意味する言葉として使われています。
表現方法は「ビンテージもの」「ビンテージ古着」「ビンテージ家具」
「ビンテージもの」「ビンテージ古着」「ビンテージ家具」などが、ビンテージを使った一般的な言い回しです。
ビンテージの使い方
「ビンテージで評価されるようなワインではなくとも美味しく飲める」「ビンテージの表記を見ても味の想像ができない」「ビンテージが書かれていないシャンパンも多い」などの文中で使われているビンテージは、「ブドウの収穫年」の意味で使われています。
一方、「古着とビンテージ服を一緒にされては困る」「ビンテージものは基本値が張るものだと思っている」「ビンテージファッションの魅力を友人が語っていた」などの文中で使われているビンテージは、「年代物」の意味で使われています。
ビンテージは英語で「vintage」と表記され、「ブドウの収穫」「ブドウ」「上等な」「時代物の」といった意味を持つ言葉です。日本語でも同じように、ワインやシャンパンの原料となったブドウの収穫年を表し、「ヴィンテージ」と表記されることも多いです。
この意味が転じて、希少性の高い年代物を表す言葉として使われるようになりましたが、今日では広義的に古いものを指す傾向も見られ、Appleでは販売終了から5年以上7年未満のものを「ビンテージ製品」として扱っています。
ビンテージの対義語
ビンテージの対義語・反対語としては、収穫年が表示できない、記載されていない、異なった収穫年のブドウを使用したワインを表す「ノンヴィンテージ」、現代のものや同時代的である様子を意味する「コンテンポラリー」があります。
ビンテージの類語
ビンテージの類語・類義語としては、成熟して十分な頃合いに達することを意味する「熟成」、長い年月を経て古びて見える様子を意味する「古色蒼然」、その時代の文明にはそぐわない古代の品を意味する「オーパーツ」などがあります。
アンティークの意味
アンティークとは
アンティークとは、古美術や骨董品を意味しています。
その他にも、年代を経て品格があるさまを意味する言葉として使われています。
表現方法は「アンティーク家具」「アンティーク調」「アンティーク雑貨」
「アンティーク家具」「アンティーク調」「アンティーク雑貨」などが、アンティークを使った一般的な言い回しです。
アンティークの使い方
「気になっているアンティークショップはオンラインショップも開いているようだ」「動物の不思議な姿を模したアンティーク雑貨がほしい」「アンティークに囲まれて生活したい」などの文中で使われているアンティークは、「骨董品」の意味で使われています。
一方、「アンティークな雰囲気を目指した部屋を作りたい」「アンティーク風にコーディネートしてくれると言われて楽しみにしている」などの文中で使われているアンティークは、「年代を経て品格がある様子」の意味で使われています。
アンティークは英語で「antique」と表記され、「古くて価値のある」「旧式な」「古物」「古代様式」といった意味を持つ言葉です。本来はフランス語で「骨董品」を意味する言葉です。
日本語でも同じように使われ、「アンチック」と表記されることもありますが、かな文字に特徴を持たせた書体の一種として使われるため、基本的には「アンティーク」という言葉が使われています。
アンティークの由来
1934年、アメリカの通商関税法によって「100年を経過した手工芸品、工芸品、美術品」は関税を免除すると制定および明文化され、これに由来してアンティークは100年以上経過した骨董品を指す言葉となりました。
アンティークの対義語
アンティークの対義語・反対語としては、現代的である様子を意味する「モダン」、時代や流行などの一番新しく進んでいるところを意味する「最先端」があります。
アンティークの類語
アンティークの類語・類義語としては、懐古的である様子を意味する「レトロ」、古めかしい中に深い趣がある様子を意味する「蒼古」、古めかしい色合いを意味する「古色」、時代を超えた古風な様子を意味する「クラシック」などがあります。
ビンテージの例文
この言葉がよく使われる場面としては、ブドウの収穫年意味する時などが挙げられます。
例文3から例文5のように、時間の経過によって品質がさらに良くなった年代物を意味する言葉としても使われいます。
アンティークの例文
この言葉がよく使われる場面としては、古美術や骨董品を意味する時などが挙げられます。
例文3から例文5のように、年代を経て品格があるさまを意味する言葉としても使われいます。
ビンテージとアンティークは、どちらも「時間経過により価値の高まったもの」を表します。
どちらを使うか迷った場合は、作製から100年満たないものを表す場合は「ビンテージ」を、作製から100年以上経過したものを表す場合は「アンティーク」を使うと覚えておけば間違いありません。