【職種】と【業種】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「職種」(読み方:しょくしゅ)と「業種」(読み方:ぎょうしゅ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「職種」と「業種」という言葉は、どちらも「職業の種類」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




職種と業種の違い

職種と業種の意味の違い

職種と業種の違いを分かりやすく言うと、職種とは個人が従事する職業の種類を表し、業種とは企業が営む事業の種類を表すという違いです。

職種と業種の使い方の違い

一つ目の職種を使った分かりやすい例としては、「求められる英語力を職種別に紹介します」「弊社は職種別の採用をしています」「希望する職種から求人を探す」「人手不足が深刻な職種は何だろう」などがあります。

二つ目の業種を使った分かりやすい例としては、「業種によって求める人材像は異なります」「業種分類表から分類番号を選ぶ」「業種コードの調べ方を教えてください」「英語塾の業種は教育業に分類されます」などがあります。

職種と業種の使い分け方

職種と業種という言葉は、どちらも職業の種類を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

職種とは、職業や職務の種類を意味します。具体的には、企画職、事務職、営業職、コンサルタントなど個人が担う仕事の種類を指します。厚生労働省編職業分類で定められている仕事は、約18,000種類ほどあります。

業種とは、事業の種類や業務の種類を意味しますが、多くは事業の種類の意味で使用される言葉です。業種は企業が営む事業の内容であり、具体的には、金融業、製造業、飲食業、建設業などがあります。そのため、業種名から企業の事業内容を把握することができます。

つまり、職種とは個人が従事する職業の種類を指し、業種とは企業が営む事業の種類を指す言葉です。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

職種と業種の英語表記の違い

職種を英語にすると「occupation」「an occupational category」「job category」となり、例えば上記の「職種別に」を英語にすると「by occupation」となります。

一方、業種を英語にすると「industry type」「category of business」となり、例えば上記の「業種によって」を英語にすると「according to the type of business」となります。

職種の意味

職種とは

職種とは、職業や職務の種類を意味しています。

職種の使い方

職種を使った分かりやすい例としては、「求人倍率が高い職種は何ですか」「自分が従事する仕事の職種名がわからない」「英語講師の職種名を教えてください」「ハローワークの職種一覧を参考にする」などがあります。

その他にも、「希望する職種は一般事務です」「キャリア採用の募集職種一覧をチェックする」「自分に向いている仕事を知りたくて職種診断をしました」「日本標準職業分類の職種はどれぐらいありますか」などがあります。

職種とは、職業の種類や職務の種類を意味し、仕事の種類や業務内容を表す言葉です。具体的には、営業職や事務職、研究職やエンジニアなを、個人が担う仕事の種類を指します。 業務内容ごとに分類されており、例えば営業職は法人営業、個人営業などさらに細分化することができます。

表現方法は「職種別賃金」

職種を用いた日本語には「職種別賃金」があります。職種別賃金とは、企業の枠を超えて職種ごとに設定された賃金を意味します。日本では一部の職業を除きあまり一般的ではありませんが、欧米諸国では普通に見られる形態です。

職種の類語

職種の類語・類義語としては、生計を維持するために人が日常従事する仕事を意味する「職業」、性質などが共通するものを分類としてまとめたものを意味する「種類」、生計を立てる手段として従事する事柄を意味する「仕事」などがあります。

業種の意味

業種とは

業種とは、商業や工業などの事業の種類を意味しています。

その他にも、「経理や営業などの業務の種類」の意味も持っています。

業種の使い方

「総務省準拠の業種一覧をチェックする」「第15次業種別審査事典を取り寄せました」「確定申告書の業種名欄に何と書くべきだろう」などの文中で使われている業種は、「商業や工業などの事業の種類」の意味で使われています。

一方、「同じ会社でも従事する業種によって賃金に違いがあります」「この業種に適任だと思う人を推薦してください」などの文中で使われている業種は、「経理や営業などの業務の種類」の意味で使われています。

業種とは、上記の例文にあるいように二つの意味を持ちますが、一般的には「商業や工業などの事業の種類」の意味で用いられています。業種の「業」は生活のために行う仕事を表し、「種」は共通の性質によって分類されるものを表す漢字です。

表現方法は「法定業種」

業種を用いた日本語には「法定業種」があります。法定業種とは、地方税法に定められている個人事業税の対象となる業種を意味します。現在、法定業種は70の業種があり、農業・林業・鉱物掘採事業以外のほとんどの事業が含まれます。

業種の類語

業種の類語・類義語としては、営業や企業の状態や体制を意味する「業態」、工業や水産業など生産や販売に関わる事業を意味する「実業」、職業や事業あるいは商売を意味する「ビジネス」などがあります。

職種の例文

1.新入社員研修の資料に、当社のざっくりとした職種一覧を掲載しました。
2.厚生労働省が分類する職種一覧には、何種類の仕事が書かれているかご存知でしょうか。
3.職業調べの宿題を出され、とりあえず思いつくままに職種名を一覧表にしてみました。
4.自分に合う職種がわからないので、キャリアアドバイザーに相談しました。
5.職種には管理的な業務を行うものや生産工程にかかわるものなど、多種多様な種類があります。

この言葉がよく使われる場面としては、職業や職務の種類を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、職種という言葉は、主にビジネスシーンで使用されています。

業種の例文

1.大学の就職指導で、履歴書や志望動機書は業種別に書き方を変えるように言われました。
2.資本や労働力のグローバル化が進む今、さまざまな業種で英語が必要になっています。
3.上司に頼まれて、標準的な業種分類表をエクセルで作成しました。
4.業種一覧から検索できる電話帳を見ることがなくなったが、今でもあるのだろうか。
5.弊社には様々な業種がありますが、なかでも営業職は男女を問わず人気があります。

この言葉がよく使われる場面としては、商工業などの事業の種類、経理などの業務の種類を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、業種という言葉は、ビジネスシーンで使用されることがほとんどです。多くは「事業の種類」の意味で用いられていますが、例文5のように「業務の種類」の意味で用いることもできます。

職種と業種という言葉は、どちらも「職業の種類」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、職業や職務の種類を表現したい時は「職種」を、企業や事業の種類を表現したい時は「業種」を使うようにしましょう。

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