似た意味を持つ「コンテンツ」と「サービス」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「コンテンツ」と「サービス」という言葉は、「ユーザーに対して提供されるもの」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
コンテンツとサービスの違い
コンテンツとサービスの意味の違い
コンテンツとサービスの違いを分かりやすく言うと、コンテンツは商品の内容を表現する時に使い、サービスは従業員によるもてなしを表現する時に使うという違いです。
コンテンツとサービスの使い方の違い
一つ目のコンテンツを使った分かりやすい例としては、「マルチメディアコンテンツを作るためにもパソコンの知識は必要になる」「コンテンツの供給が多くいつまでも楽しめるゲームだと思う」「画像コンテンツはどこでも探し出せる」などがあります。
二つ目のサービスを使った分かりやすい例としては、「サービス業として働き始めてから苦手な人間のタイプが増えたように思う」「以前から人気のあったコンテンツサービスが始まったと聞いて商品の購入を急いでいる」などがあります。
コンテンツとサービスの使い分け方
コンテンツとサービスはどちらも、ユーザーに対して提供されるものを表しますが、指すものが異なります。
コンテンツは、内容物や目次、情報内容を表す言葉です。物事や事象の中身を表す言葉として使われています。情報化社会に伴い、多くのコンテンツが生み出されるようになり、デジタルコンテンツとアナログコンテンツと区別されることもあります。
一方のサービスは、人をもてなすことを表す言葉です。他者への奉仕を指すだけでなく、商売において使われる場合には、商品の値引きやおまけの商品をつけることを表します。
つまり、コンテンツは商品の内容という物を指し、サービスは従業員によるもてなしという行為を指すという違いがあります。そのため、「コンテンツサービス」と組み合わせて使われることもあります。
コンテンツとサービスの英語表記の違い
コンテンツを英語にすると「content」となり、例えば上記の「マルチメディアコンテンツ」を英語にすると「multimedia content」となります。
一方、サービスを英語にすると「service」となり、例えば上記の「サービス業」を英語にすると「the service industry」となります。
コンテンツの意味
コンテンツとは
コンテンツとは、内容物や目次を意味しています。
その他にも、様々な表現活動の内容や情報内容を表す言葉として使われています。
コンテンツの使い方
「コンテンツ販売を行うにあたってプラットフォームにあたりを付けている」「デジタルコンテンツとアナログコンテンツはどちらにもメリットがある」などの文中で使われているコンテンツは、「内容」の意味で使われています。
一方、「私という人間をコンテンツ化するために多くの努力をしてきた」「人気コンテンツに関する話題はSNSでよく目にする」「デジタルコンテンツはどこにいても獲得できる」などの文中で使われているコンテンツは、「情報」の意味で使われています。
コンテンツは英語で「content」と表記され、「中身」「目次」「要旨」といった意味を持つ言葉です。複数形の「contents」を日本語ではカタカナ読みしていますが、同じように使われており、複数の情報を指すだけでなく単体の情報に対して使われています。
「コンテンツ化」の意味
上記例文の「コンテンツ化」とは、情報に娯楽性を高めるなど価値を付与して多くの人の目に入るように発信することを表す言葉です。文章や画像、動画などの情報だけでなく、今日では人の経験やスキルなど売りになる能力に対して使われることもあります。
コンテンツの対義語
コンテンツの対義語・反対語としては、物事が存在する際に表に現れている形を意味する「形式」、外から見た形や有り様を意味する「形態」があります。
コンテンツの類語
コンテンツの類語・類義語としては、組織や作品などの顔ぶれを意味する「ラインアップ」、物事の予定されている項目や内容を意味する「メニュー」、参考となる資料や情報を意味する「データ」などがあります。
サービスの意味
サービスとは
サービスとは、人をもてなすことを意味しています。
その他にも、商売における値引きやおまけをつけることを意味する言葉として使われています。
サービスの使い方
「サービス業に従事する人は他者への気遣いが得意だと思っている」「アプリのサービス終了を受けて胸に穴が空いたような気持ちになった」「様々なサービスを提供している」などの文中で使われているサービスは、「他者への奉仕」の意味で使われています。
一方、「サービスにポイントもお付けいたします」「サービスされるほど足繁く通っているつもりはなかった」「サービスをしすぎると法に抵触することもある」などの文中で使われているサービスは、「商売におけるおまけ」の意味で使われています。
サービスは英語で「service」と表記され、「奉仕」「有用」「尽力」「功労」といった意味を持つ言葉です。日本語でも同じように使われていますが、消費者に対する店舗や企業側の奉仕行動に対して使われることがほとんどです。
「アフターサービス」の意味
上記例文の「アフターサービス」とは、商品を販売した後の維持や修理などに関して業者が提供する奉仕を指す和製英語で、「アフターフォロー」とも呼ばれています。住宅、車、家電製品、時計など様々ありますが、適用しているか否かは店舗や企業に左右されます。
「サービスエース」の意味
サービスを使った他の語に「サービスエース」があり、相手が返球できないサーブを指します。バレーボールやテニスなどにて「ラリーを行う一打目」を表していましたが、今日では「得点につながる一撃目」という意味で使われています。
また、商売において用いられる場合には、商品を購入してくれた消費者に対するちょっとしたおまけをつけたり、商品の値引きを行うことを意味する言葉として使われています。
サービスの類語
サービスの類語・類義語としては、自主的に社会事業などに参加して無償の奉仕活動をする人を意味する「ボランティア」、商品の価格を下げて売り出すことを意味する「バーゲン」、販売促進を目的に行われる特別な割引などを指す「キャンペーン」などがあります。
コンテンツの例文
この言葉がよく使われる場面としては、内容物や目次を意味する時などが挙げられます。
例文3から例文5のように「情報内容」を意味する言葉としても使われています。
サービスの例文
この言葉がよく使われる場面としては、人をもてなすことを意味する時などが挙げられます。
例文1の「セルフサービス」とは、客が商品を自由に選び、レジにて代金を支払う方式を指す言葉です。ガソリンスタンドにて用いられる場合は、給油から支払いまでの工程を全て消費者自らが行う方式を指します。
また、例文4や5のように「商売における値引き」「おまけをつけること」を意味する言葉としても使われています。
コンテンツとサービスは、どちらも「ユーザーに対して提供されるもの」を表します。どちらを使うか迷った場合は、商品の内容を表す場合は「コンテンツ」を、従業員によるもてなしを表す場合は「サービス」を使うと覚えておけば間違いありません。