似た意味を持つ「二次方程式」(読み方:にじほうていしき)と「二次関数」(読み方:にじかんすう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「二次方程式」と「二次関数」という言葉は、どちらも「文字を含んでいる式」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
二次方程式と二次関数の違い
二次方程式と二次関数の意味の違い
二次方程式と二次関数の違いを分かりやすく言うと、二次方程式とはxの値を求めるための二次式の方程式、二次関数とはxとyの関係を表す二次式の関数という違いです。
二次方程式と二次関数の使い方の違い
一つ目の二次方程式を使った分かりやすい例としては、「数学が苦手で二次方程式を解くことができません」「二次方程式の判別式の使い方を教えてください」「二次方程式の解と係数の関係について解説します」などがあります。
二つ目の二次関数を使った分かりやすい例としては、「二次関数のグラフは放物線の形をしています」「計算アプリを使って二次関数の解を求める」「二次関数の応用問題にチャレンジしよう」などがあります。
二次方程式と二次関数の使い分け方
二次方程式と二次関数という言葉は、どちらも数学における文字式の一種ですが、意味や使い方には違いがあります。
二次方程式とは、ax2+bx+c=0(a≠0)のような形をとる二次式の方程式を意味します。この方程式を満たすxの値を「解」と言い、解の公式とは、係数a・b・cを代入することによりxの値が自動的に求められるものです。
二次関数とは、y=ax2+bx+c(a,b,cは実数)のような形をとる二次式の関数を意味します。二次関数は、グラフに表すと左右対称の放物線になります。関数はxが決まればyが決まるという関係を表すものであり、「解」があるわけではありません。
つまり、二次方程式とは二次式の方程式で解を求めるものですが、二次関数とは二次式の関数であり解という概念はありません。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。
二次方程式と二次関数の英語表記の違い
二次方程式を英語にすると「quadratic equation」「quadric equation」となり、例えば上記の「二次方程式を解く」を英語にすると「solve a quadratic equation」となります。
一方、二次関数を英語にすると「quadratic function」「quadric function」となり、例えば上記の「二次関数のグラフ」を英語にすると「graph of quadratic function」となります。
二次方程式の意味
二次方程式とは
二次方程式とは、未知数の最高次数が二次である方程式を意味しています。
二次方程式の使い方
二次方程式を使った分かりやすい例としては、「二次方程式は公式を使えば簡単に解けます」「なんとか二次方程式の解の公式を覚えました」「二次方程式の解き方には三つのパターンがあります」などがあります。
その他にも、「今日の宿題は二次方程式の問題プリントです」「二次方程式の計算には自信があります」「因数分解できる二次方程式かチェックする」「計算機で二次関数の解を求めることができますか」などがあります。
二次方程式の「二次」は、数学において未知数の最高次数が2であることを表し、「方程式」は未知数が特定の値をとるときだけに成立する等式を表します。二次方程式とは、二次の代数方程式を意味し、一般形はax2+bx+c=0(a≠0)で表されるものです。
二次方程式の解き方
二次方程式の解き方には3つの方法があります。因数分解を利用する方法、解の公式を用いる方法、平方根を使う方法です。どういう問題のときにどの解き方を使えばいいのか適切に選ぶことで、速く簡単に解を求めることができます。
二次方程式の類語
二次方程式の類語・類義語としては、未知数の次数が1である代数方程式を意味する「一次方程式」、二つ以上の方程式を組にして満足する未知数または未知関数を求めようとするものを意味する「連立方程式」、平面上で二次方程式の解全体がつくる図形を意味する「二次曲線」などがあります。
二次関数の意味
二次関数とは
二次関数とは、独立変数の二次式で表される関数を意味しています。
二次関数の使い方
二次関数を使った分かりやすい例としては、「二次関数の軸と頂点の座標を求める」「中学の二次関数は簡単でした」「二次関数の平行移動の公式について解説します」「二次関数のグラフの書き方を教えてもらいました」などがあります。
その他にも、「二次関数の最大値と最小値を求めなさい」「二次関数の平行移動の原理を説明します」「二次関数のグラフの書き方にはコツがあります」「公式に当てはめて二次関数の変化の割合を出しました」などがあります。
二次関数の「関数」は、変数yが変数xの変化に関連して従属的に変化する時の、yのxに対する呼び名を表します。未知数の最高次数が2であることを表す「二次」と結び付き、二次関数とは、xの二次式で表される関数y=ax2+bx+c(a,b,cは実数)を意味します。
二次関数の関係性
二次関数はxの値を決めるとyの値が定まる関係性のことであり、グラフによって視覚的に理解することができます。二次関数のグラフの形状は放物線であり、二次の係数が正のときはy軸に対して対称な下に突き出たグラフになります。係数が負のときは上に突き出た対称なグラフになります。
二次関数の類語
二次関数の類語・類義語としては、xの一次式y=ax+bで表される関数を意味する「一次関数」、平面による切り口が双曲線や放物線などの二次曲線になる曲面を意味する「二次曲面」、三角比を一般角にまで拡張して得られる関数を意味する「三角関数」などがあります。
二次方程式の例文
この言葉がよく使われる場面としては、二次関数を0に等しいとおいて得られる方程式ax2+bx+c=0(a≠0)を表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、二次方程式という言葉は、数学の分野で使用されることがほとんどです。
二次関数の例文
この言葉がよく使われる場面としては、xの二次式で表される関数y=ax2+bx+c(a,b,cは実数)を表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、二次関数という言葉は、おもに数学の分野で使用されています。
二次方程式と二次関数という言葉は、どちらも「文字式」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、解を求めるための二次式の方程式を表現したい時は「二次方程式」を、xとyの関係を示す二次式の関数を表現したい時は「二次関数」を使うようにしましょう。