【では】と【それでは】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「では」と「それでは」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「では」と「それでは」という言葉は、どちらも前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「では」と「それでは」の違い

「では」と「それでは」の意味の違い

「では」と「それでは」の違いを分かりやすく言うと、「では」は口語的で柔らかい表現、「それでは」は改まった言い方で堅い表現という違いです。

「では」と「それでは」の使い方の違い

一つ目の「では」を使った分かりやすい例としては、「ではお手元の資料をご覧ください」「ではそのようにいたします」「ではさようなら気をつけて帰ってください」「では本日の本題に入ろうと思います」などがあります。

二つ目の「それでは」を使った分かりやすい例としては、「それでは私の姉と同い年ですね」「それではやってみようと思います」「それでは不公平な気がします」「それでは本題に入らせていただきます」「それでは彼が気の毒です」などがあります。

「では」と「それでは」の使い分け方

「では」と「それでは」はどちらも前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「では」は口語的で柔らかい表現なので、かしこまった場面においてはあまり使われていません、一方、「それでは」は改まった言い方で堅い表現なので、かしこまった場面などでも使われているというのが違いになります。

なぜ「では」が「それでは」よりも柔らかい表現かというと、「では」は「それでは」を省略した言葉なのが理由です。

「では」と「それでは」の英語表記の違い

「では」も「それでは」も英語にすると「then」「That would」となり、例えば上記の「それでは彼が気の毒です」を英語にすると「That would be treating his harshly」となります。

「では」の意味

「では」とは

「では」とは、前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くことを意味しています。その他にも、区切りをつけて物事を始めたり終えたりすることの意味も持っています。

「では」の使い方

「ではそうしようと思います」「では私たちは何をしたらいいのだろうか」などの文中で使われている「では」は、「前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くこと」の意味で使われています。

一方、「では終わろうと思います」「では早速授業を始めましょう」などの文中で使われている「では」は、「区切りをつけて物事を始めたり終えたりすること」の意味で使われています。

「では」は前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くことと、区切りをつけて物事を始めたり終えたりすることの二つの意味を持つ接続詞です。接続詞とは前の文と後ろの文を繋ぐ言葉になります。

「では」は「それでは」を省略した言葉なので、口語的で柔らかい表現です。また、日常生活やビジネスシーンなど、様々な場面において使うことができます。

「では」の特徴

「では」は簡潔的な表現なので、話題の切り替えや行動の転換を素早くする際に使用されることが多いと覚えておきましょう。

「では」の類語

「では」の類語・類義語としては、それならのことを意味する「さすれば」、そうであるならばのことを意味する「しからば」などがあります。

「それでは」の意味

「それでは」とは

「それでは」とは、前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くことを意味しています。その他にも、区切りをつけて物事を始めたり終えたりすること、別れの挨拶のこと、そういう状態ではのことの意味持っています。

「それでは」の使い方

「それではいずれ手に入りますね」「それではこれで終わりとします」などの文中で使われている「それでは」は、「前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くことや、区切りをつけて物事を始めたり終えたりすること」の意味で使われています。

一方、「また会えるといいですね、それでは」「それではまるで解決になりません」などの文中で使われている「それでは」は、「別れの挨拶のことやそういう状態ではのこと」の意味で使われています。

「それでは」は複数の意味を持つ言葉です。前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くことと、区切りをつけて物事を始めたり終えたりすることの意味は接続詞、別れの挨拶のことの意味は感嘆詞、そういう状態ではのことの意味は連語として使います。

「それでは」は複数の意味を持っていますが、どの意味でも使われています。

「それでは」は改まった言い方で堅い表現です。そのため、ビジネスシーンのかしこまった場面においても使うことができると覚えておきましょう。

「それでは」の特徴

「それでは」は「聞きたいことは何もないようですね。それでは終わりましょう」のように、仮定性のない確定した事柄について用いることが多い言葉です。

「それでは」の類語

「それでは」の類語・類義語としては、そういうことならのことを意味する「それなら」、 前の事柄を仮定しその場合にあとの事柄が起こることを示すことを意味する「そうしたら」などがあります。

「では」の例文

1.では私たちが何をすべきか、一晩考えることにしました。
2.ではそうしますと言い放ち、早速準備に取り掛かることにしました。
3.では今日のレッスンはこれで終了となります。気をつけてお帰りください。
4.ではこれで失礼します。本日はご対応いただきありがとうございました。
5.では早速授業を始めようと思うので、教科書の177ページを開いてください。

この言葉がよく使われる場面としては、前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、区切りをつけて物事を始めたり終えたりすることを表現したい時にも使います。

例文1と例文2の「では」は前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くこと、例文3から例文5の「では」は区切りをつけて物事を始めたり終えたりすることの意味で使っています。

「それでは」の例文

1.それでは予定を変更して、室内にある地球科学博物館へ行きましょう。
2.それでは試験の結果を発表いたします。合格者はこちらへきてください。
3.それでは、次のスライドをご覧ください。こちらは今年の開発スケジュールとなっております。
4.それではまた会える日を楽しみにしています。さようなら。
5.それでは根本的な解決にはなっていないので、別の方法を試した方がいいだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、区切りをつけて物事を始めたり終えたりすること、別れの挨拶のこと、そういう状態ではのことを表現したい時にも使います。

例文1との「それでは」は前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くこと、例文2と例文3の「それでは」は区切りをつけて物事を始めたり終えたりすること、例文4の「それでは」は別れの挨拶のこと、例文5の「それでは」はそういう状態ではのことの意味で使っています。

「では」と「それでは」はどちらも前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、口語的で柔らかい表現なのが「では」、改まった言い方で堅い表現なのが「それでは」と覚えておきましょう。

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