【そんな中】と【そうした中】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「そんな中」(読み方:そんななか)と「そうした中」(読み方:そうしたなか)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「そんな中」と「そうした中」という言葉は、どちらもある出来事が起きている間に別の出来事が起きたことを結び付けることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「そんな中」と「そうした中」の違い

「そんな中」と「そうした中」の意味の違い

「そんな中」と「そうした中」の違いを分かりやすく言うと、「そんな中」よりも「そうした中」の方が丁寧な表現という違いです。

「そんな中」と「そうした中」の使い方の違い

一つ目の「そんな中」を使った分かりやすい例としては、「世の中はデフレですがそんな中、弊社は業績を伸ばしました」「現場がパニックに陥ってるそんな中、彼は的確な指示を出していました」「資格勉強が忙しいそんな中、友人と遊ぶ時間を作りました」などがあります。

二つ目の「そうした中」を使った分かりやすい例としては、「昨晩大きな地震があったがそうした中、彼は熟睡していました」「そうした中でも物事を冷静に考えることが必要です」「そうした中急速に成長を遂げたのがインドです」などがあります。

「そんな中」と「そうした中」の使い分け方

「そんな中」と「そうした中」はどちらものことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「そんな中」よりも「そうした中」の方が丁寧な表現という点です。

したがって、よりかしこまった場面では、丁寧な表現である「そうした中」の方を使うのがいいでしょう。

「そんな中」と「そうした中」の英語表記の違い

「そんな中」も「そうした中」も英語にすると「meanwhile」「out of all」「in that time」などとなります。

「そんな中」の意味

「そんな中」とは

「そんな中」とは、ある出来事が起きている間に別の出来事が起きたことを結び付けることを意味しています。

「そんな中」の使い方

「そんな中」を使った分かりやすい例としては、「メンバーに欠員がでましたがそんな中でも問題なくプロジェクトは進んでいます」「そんな中、彼らは一縷の望みに託すことにしました」「そんな中、生き別れの兄弟と再会することができました」「そんな中、突然奇跡が起きました」などがあります。

「そんな中」は聞き手またはそのそばにいる人が当面している事態や現に置かれている状況がそのようであることを意味する「そんな」に、物事が進行している最中のことを意味する「中」が合わさり、ある出来事が起きている間に別の出来事が起きたことを結び付けることの意味で使われている言葉です。

「そんな中」は二つの出来事が同時期に行われていたことをわかりやすく伝えるために使うのが一般的になります。そのため、小説などのお話や、結婚式で二人の成り初めなどを語る時によく使われている表現です。

また、ビジネスシーンにおいて時系列を交えて説明する場合などにもよく使われています。

「そんな中」の特徴

「そんな中」は同じ場所や同じ時間に起きている出来事だけではなく、違う場所で二つの出来事が行われている場合にも使うことできるというのが特徴です。つまり、異なる出来事でも結び付けることができると覚えておきましょう。

例えば、「大きな地震があったが、そんな中、私は寝ていた」のように、地震があったことと寝ていたことという二つの場所で起った出来事を結び付けています。

「そんな中」の類語

「そんな中」の類語・類義語としては、ごたごたした事件の中のことを意味する「渦中にって」、関連するもう一つのほうについて言うことを意味する「一方で」などがあります。

「そうした中」の意味

「そうした中」とは

「そうした中」とは、ある出来事が起きている間に別の出来事が起きたことを結び付けることを意味しています。

「そうした中」の使い方

「そうした中」を使った分かりやすい例としては、「そうした中弊社は売り上げを伸ばしました」「普段と変わらない日々でしたがそうした中でとある事件が起きました」「そうした中多くの国々が参加を表明しました」などがあります。

「そうした中」はそのようなことを意味する「そうした」に、物事が進行している最中のことを意味する「中」が合わさり、ある出来事が起きている間に別の出来事が起きたことを結び付けることの意味で使われている言葉です。

「そうした中」は二つの出来事が同時期に行われていたことをわかりやすく伝えるために使うのが一般的になります。また、よりかしかまった表現であるため、ビジネスシーンなどの目上の人に対しても使うことができると覚えておきましょう。

「そうした中」の特徴

「そうした中」は前後が関係ある場合でも、全く無関係の場合でもどちらでも使うことができるというのが特徴です。また、どちらかというと話し言葉ではなく、書き言葉で使うのが一般的になっています。

「そうした中」の類語

「そうした中」の類語・類義語としては、そういうふうな中のことを意味する「そのような中」、こういうふうな中のことを意味する「このような中」などがあります。

「そんな中」の例文

1.世間では低賃金が問題となっていますが、そんな中弊社は賃上げを行なっています。
2.ほとんどの生徒は授業中に居眠りをしていたが、そんな中で彼女だけは真面目に私の話を聞いていました。
3.機材トラブルで製造が遅れているそんな中、追加の発注がきてしまいました。
4.皆が海に入って遊んでいるそんな中、ビーチで一人休んでいる私がいます。
5.アルバイトを探しているそんな中、貴社の募集要項を見かけて応募させていただきました。

この言葉がよく使われる場面としては、ある出来事が起きている間に別の出来事が起きたことを結び付けることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「そんな中」は書き言葉として使うのが一般的です。

「そうした中」の例文

1.日本の出生率は下がっているいが、そうした中で長期的なビジョンで対策する必要があります。
2.外で大きな爆発があり火災が発生していたが、そうした中、彼女は気にも留めずに爆睡していました。
3.最近万引きの発生率が増加しているので、そうした中、防犯カメラの設置数を増やすことにしました。
4.突然の出来事で皆が混乱しているが、そうした中で冷静な判断をすることが大切だろう。
5.私たちは普段と変わらない日常を過ごしていましたが、そうした中、あの忌まわしい事件が起きたのです。

この言葉がよく使われる場面としては、ある出来事が起きている間に別の出来事が起きたことを結び付けることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「そうした中」は書き言葉として使うのが一般的です。

「そんな中」と「そうした中」はどちらもある出来事が起きている間に別の出来事が起きたことを結び付けることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「そんな中」よりも「そうした中」の方が丁寧な表現であると覚えておきましょう。

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