【邪】と【悪】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「邪」(読み方:よこしま)と「悪」(読み方:あく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「邪」と「悪」という言葉は、どちらもあまり良い意味ではない言葉として使用される共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。

「邪」と「悪」の違い

「邪」と「悪」の違いを分かりやすく言うと、「邪」というのは、道から外れていることや人に害を及ぼすものを意味していて、「悪」というのは、正しくないことや、醜いこと、美しくないことを意味しているという違いです。

これらの言葉は二つを合わせて「邪悪」(読み方:じゃあく)という表現で示されることもあります。この「邪悪」というのは、心がねじ曲がって悪いことを意味している言葉です。

「邪」と「悪」という言葉は、ほとんど同じ意味を持つものですが、漢字の成り立ちについては少し違いがあります。「邪」という漢字は「牙」(読み方:きば)という字と、人々がくつろぐ村を意味する「オオザト」という部首から成り立っています。

つまり、「邪」というのは、人々がくつろいでいる村に牙を向けるという意味を持つ漢字であると言えます。他者に危険を及ぼしたり、害を及ぼしたりする物事について「邪」という字が使われるものです。

一方の「悪」という漢字の成り立ちについては、漢字の上部が古代のお墓を上から見た形を示しています。下の部分は人間の心臓を意味する「心」です。つまり、「悪」というのは、お墓と心臓を意味している漢字であると言えます。

昔は、人が亡くなったり、お墓に入ることを「忌まわしいこと」「不吉なこと」としていました。つまり、「悪」という漢字は、人が亡くなることに対する畏れや恐怖の気持ちから出来た漢字であると言えます。

どちらもあまり良い意味では使用されないもので、意味としても近いものがありますが、漢字の成り立ちで考えると少し違ったニュアンスがあることがわかります。「邪」は危険を重点とした言葉であり、「悪」は恐怖を重点とした言葉であると言えます。

「邪」の意味

「邪」とは、正しくないことや、道から外れていること、その様子を意味しています。読み方としては、文脈によって「じゃ」とも「よこしま」とも読まれます。どちらの読まれ方をした場合にも、正道とは食い違っていることを意味している言葉です。

「邪」の類語としては、正しくないことや、その行為などを意味する「不正」(読み方:ふせい)、道理に合わないことやその様子などを意味する「不当」(読み方:ふとう)、非道を行うことを意味する「横様」(読み方:よこざま)などがあります。

「邪」という漢字は、常用漢字で、上記のように正しくないことや、正道と食い違っていて外れていること、人に害を及ぼすものなどに使用されるものです。例えば「風邪」という言葉や、「邪魔」という言葉にもこの「邪」という字が使われています。

「邪」という漢字の成り立ちについては、左側に「牙」(読み方:きば)という字を書き、右側に「オオザト」と呼ばれる形を書きます。この「オオザト」というのは、人々がくつろぐ村のことを意味している部首です。

つまり、「邪」という字は、人々がくつろぐ村に牙を向けているという意味を持つ漢字であるとわかります。そのことから、漢字の意味が「正しくないこと」「道から外れていること」などとなりました。

「邪」という漢字を使った別の単語としては、心がひねくれて素直でないことを意味する「邪曲」、正当でない方法や本筋から外れたやり方を意味する「邪道」、心がねじ曲がって悪いことを意味する「邪悪」などがあります。

「悪」の意味

「悪」とは、悪い事、正しくないこと、醜いこと、美しくないこと、粗末なこと、品質が良くないことなどを意味しています。古語などで使用される場合には、疑問や反語の助字として「いずくんぞ」という意味を持って使われることもあります。

「悪」の類語としては、心のよくない人や悪事を働く人を意味する「悪者」(読み方:わるもの)、悪事を働く者の仲間のことを意味する「悪党」(読み方:あくとう)などがあります。いずれも、人道や法律などに反する不道徳を意味している言葉です。

悪という漢字は、常用学習漢字で、上記のように正しくないことや、不快なこと、嫌なこと、不快に思ったり憎んだりする意味を持つ言葉などに使用されるものです。例えば「悪意」という言葉や「嫌悪」という言葉にもこの「悪」という字が使われています。

「悪」という漢字の成り立ちについては、上部の形が、古代のお墓を意味しています。古墳などの形を思い浮かべると分かりやすいでしょう。古代のお墓を上から見た状態を示したのが「悪」という漢字の上の部分です。

そして、お墓の下に「心」という漢字を書くことで、心臓を意味しています。つまり、「悪」という漢字は、お墓と心臓を形どって出来たものであると言えます。昔は人が亡くなることを「忌まわしいこと」と考えていました。

そのことから、「悪」という字も、正しくないことや醜い事、粗末なこと、などの意味が含まれることになりました。「悪」という漢字は、旧字では「惡」と書かれることもあります。

「悪」という漢字を使った別の単語としては、品物などが粗悪なことや質が悪いことを意味する「悪質」、物事を改めて、かえって悪くすることを意味する「改悪」、強い不快感を持つことを意味する「嫌悪」などがあります。

「邪」の例文と使い方

1.あまり邪なことを考えるものではないよ。
2.邪なことを考えていると、そのうち自分に悪いことが起こるよ。
3.彼はどうにも邪な思考に捕らわれがちな気がしている。
4.邪な計画は、必ず事前に阻止する心構えでいます。
5.邪な心をなくすことで、自分を律して生きていきたい。

この言葉がよく使われる場面としては、正しくないことや、正道から外れていること、その様子などを表現したい時などが挙げられます。類語としては、「不正」や「不当」、「横様」などがあります。

この「邪」という言葉は、良い意味で使われるものではありません。他者に対して使用する際には、無意味に相手を傷つけないような配慮が必要となります。また、「邪」という字は、文脈によって「じゃ」と読まれたり「よこしま」と読まれたりします。

「悪」の例文と使い方

1.あまり悪ぶる態度はかえって格好悪いよ。
2.悪は必ず罰せられるべきだと僕は考えている。
3.彼はいつの間にか悪の道に走ってしまった。
4.強い正義の心があれば、悪に染まることはないと思うけどな。
5.彼が悪の張本人だ!

この言葉がよく使われる場面としては、正しくない行いをすることや、醜いこと、粗末なこと、品質が良くないことなどを表現したい時などが挙げられます。「悪」という言葉は、常用学習漢字に含まれるものです。

「悪」とは、物事や人の行い、心などが良くない状態にあることを意味する漢字です。古語としては、疑問や反語の意味で使用されることもあると覚えておくようにしましょう。旧字では、「惡」という字で書かれるものです。