似た意味を持つ「ファンキー」と「クレイジー」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ファンキー」と「クレイジー」という言葉は、「風変わりな様子」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
ファンキーとクレイジーの違い
ファンキーとクレイジーの意味の違い
ファンキーとクレイジーの違いを分かりやすく言うと、ファンキーは個性的である様子を表現する時に使い、クレイジーは夢中である様子を表現する時に使うという違いです。
ファンキーとクレイジーの使い方の違い
一つ目のファンキーを使った分かりやすい例としては、「ファンキーな洋服を好んで着ているそうだ」「カラフルな髪色をしたファンキーなおばあちゃんを見た」「洋楽のファンキーな曲を教えてもらった」などがあります。
二つ目のクレイジーを使った分かりやすい例としては、「本当にクレイジーなことが起きたのだと思った」「彼女の、好きなアーティストを応援するための推し活は非常にクレイジーと言える」「クレイジーな言動が全く理解できなかった」などがあります。
ファンキーとクレイジーの使い分け方
ファンキーとクレイジーはどちらも、風変わりな様子を表す言葉ですが、使い方が若干異なります。
ファンキーは、刺激的である様子、独創的である様子を表す言葉です。素朴で野性味のあるリズムや哀感の強いブルースが取り入れられている様子を表す音楽用語としても使われています。
一方のクレイジーは、物事や人物に熱狂的な様子、夢中な様子を表す言葉です。その他にも、気が狂った様子、頭がおかしい様子を意味する言葉として使われています。
つまり、ファンキーは個性的、独創的である様子を表し、クレイジーは夢中、熱狂的な様子を表すという違いがあります。
また、ファンキーという言葉を他者に使う場合は褒め言葉であることが多くありますが、クレイジーという言葉はネガティブな意味で使われることもあるため、他者に対して使う場合は注意が必要です。
ファンキーとクレイジーの英語表記の違い
ファンキーを英語にすると「funky」となり、例えば上記の「ファンキーな洋服」を英語にすると「funky clothes」となります。一方、クレイジーを英語にすると「crazy」となり、例えば上記の「本当にクレイジー」を英語にすると「be really crazy」となります。
ファンキーの意味
ファンキーとは
ファンキーとは、原色を取り入れ刺激的である様子、独創的である様子を意味しています。
その他にも、ジャズやソウル音楽に素朴で野性味のあるリズムや哀感の強いブルースが取り入れられている様子を意味する言葉として使われています。
ファンキーの使い方
「ファンキーなファッションに憧れはある」「彼はファンキーなためノリと勢いで何でもこなせそうな気がしている」「ファンキーな父親を持つと振り回されることが多い」などの文中で使われているファンキーは、「個性的、独創的な様子」の意味で使われています。
一方、「邦楽の中でファンキーな曲といえばどの曲なのだろうか」「ファンキーミュージックのおすすめを友人に尋ねてみた」「ファンキーなジャズもスウィングジャズも好きだ」などの文中で使われているファンキーは、「野性味のあるリズムや演奏」の意味で使われています。
ファンキーは英語で「funky」と表記され、「落ち込んだ」「臆病な」「一風変わった」といった意味を持ちます。日本語では臆病などの意味はなく、「個性的」「独特な雰囲気を持つもの」を意味する言葉として使われています。
ファンキーの由来
元々、黒人特有の体臭を意味する言葉として使われていましたが、これが転じて、黒人本来の要素を持つことを表すようになりました。
また、音楽用語として用いる場合、ジャズベースのビートの強い音楽が特徴の、ゴスペル要素が加わった黒人音楽を意識して作られた音楽のカテゴリを指す言葉としても使われています。のちに、「ファンク」「R&B」と呼ばれるようにもなりました。
ファンキーの対義語
ファンキーの対義語・反対語としては、優しく穏やかでとげとげしいことのない様子を意味する「柔和」、「温厚」があります。
ファンキーの類語
ファンキーの類語・類義語としては、極めて風変りで人の意表をつくことを意味する「奇抜」、素敵、素晴らしいという意味を持つ「いかす」、攻撃的で強烈、奇抜な様子を意味する「パンク」などがあります。
クレイジーの意味
クレイジーとは
クレイジーとは、熱狂的な様子、夢中な様子を意味しています。
その他にも、気が狂った様子、頭がおかしい様子を意味する言葉として使われています。
クレイジーの使い方
「有名アーティストのファンはクレイジーな人が多い」「良い意味でクレイジーだと言われて少し嬉しくなった」「彼の仕事への姿勢はクレイジーと言わざるを得ない」などの文中で使われているクレイジーは、「熱狂的で夢中な様子」の意味で使われています。
一方、「クレイジーな発言を大声で繰り返す人は警備に連れていかれた」「発想がクレイジーすぎて怖いと思うことがある」「クレイジーと言われるほど狂ってはいない」などの文中で使われているクレイジーは、「気が狂っている様子」の意味で使われています。
クレイジーは英語で「crazy」と表記され、「気が狂った」「狂気の」「夢中になって」といった意味を持ちます。日本語でも同じように使われており、「クレージー」と表記されることも多い言葉です。
「クレイジーソルト」の由来
「クレイジーソルト」という調味料がありますが、「あなたを夢中にさせる」という表現である「crazy for you」が由来となっており、キッチンの頭文字「K」に置き換えて「Krazy Salt」と表記し、アメリカで製造販売されるようになりました。
クレイジーの対義語
クレイジーの対義語・反対語としては、考え方や行動が偏らず調和がとれていることを意味する「健全」があります。
クレイジーの類語
クレイジーの類語・類義語としては、異常なまでに程度が甚だしい様子を意味する「病的」、あることに極端に熱中している様子を意味する「マニアック」、好奇心から人と異なる行動を取ることを意味する「酔狂」などがあります。
ファンキーの例文
この言葉がよく使われる場面としては、原色を取り入れ刺激的である様子、独創的である様子を意味する時などが挙げられます。
例文5のように、素朴で野性味のあるリズムや哀感の強いブルースが取り入れられている様子を表す音楽用語としても使われています。
クレイジーの例文
この言葉がよく使われる場面としては、熱狂的な様子、夢中な様子を意味する時などが挙げられます。
例文4や5のように、気が狂った様子、頭がおかしい様子を意味する言葉として使われています。
ファンキーとクレイジーは、どちらも「風変わりな様子」を表します。どちらを使うか迷った場合は、個性的である様子を表す場合は「ファンキー」を、夢中である様子を表す場合は「クレイジー」を使うと覚えておけば間違いありません。