似た意味を持つ「バズる」と「炎上する」(読み方:えんじょうする)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「バズる」と「炎上する」という言葉は、どちらも話題になることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「バズる」と「炎上する」の違い
「バズる」と「炎上する」の意味の違い
「バズる」と「炎上する」の違いを分かりやすく言うと、「バズる」とは話題に上がったものに対して好意的な感情が向くこと、「炎上する」とは話題に上がったものに対して批判的な感情が向くことという違いです。
「バズる」と「炎上する」の使い方の違い
一つ目の「バズる」を使った分かりやすい例としては、「Twitterでの発言がバズり一躍有名になった」「バズる経験をすることは一生ないだろう」「彼の動画がTwitterでバズる」などがあります。
二つ目の「炎上する」を使った分かりやすい例としては、「不適切な発言をした芸能人がネットで炎上する」「車が突然炎上したので避難しました」「SNSは炎上することが多いので発言に気を付けよう」「彼がブログに書いた差別的コメントが炎上しました」などがあります。
「バズる」と「炎上する」の使い分け方
「バズる」と「炎上する」はどちらもネット用語です。主にTwitter、YouTube、Instagram、Facebook、TikTokなどのSNSにおいて話題になった場合に使う言葉ですが違いがあります。
「バズる」は話題に上がったものに対して好意的な感情が向くこと、つまり可愛い、面白い、楽しいなどのプラスなイメージを持って使います。
一方、「炎上する」は話題に上がったものに対して批判的な感情が向くこと、つまり怒り、不愉快、不満など気分を害している状況で使うためマイナスなイメージを持っています。
「バズる」と「炎上する」の英語表記の違い
「バズる」を英語にすると「go viral」「buzz」となり、例えば上記の「彼の動画がTwitterでバズる」を英語にすると「His video went go viral on Twitter」となります。
一方、「炎上する」を英語にすると「flaming」となり、例えば上記の「彼がブログに書いた差別的コメントが炎上しました」を英語にすると「He got flamed for making a racist comment on the blog」となります。
「バズる」の意味
「バズる」とは
「バズる」とは、話題に上がったものに対して好意的な感情が向くことを意味しています。
「バズる」の使い方
「バズる」を使った分かりやすい例としては、「彼女の動画がInstagramでバズる」「私のtweetがこんなにバズるとは思いませんでした」「長い間Twitterをやっているが一度もバズったことはありません」「有名人が紹介してくれたので当店がバズる」などがあります。
「バズる」の由来
「バズる」は英語のbuzzを日本語化した言葉になります。buzzとは噂話や口伝えに広まる評判のことを意味しています。これが転じて、話題に上がったものに対して好意的な感情が向くことを「バズる」というようになりました。
「バズる」は短期間で爆発的に広がった場合に使うことが多いです。また、「バズる」は基本的にプラスなイメージで使う言葉ですが、「バズった」からと言って100人中100人が賛同する意見を持つことはありません。マイナスなイメージを持っている人も必ずいるでしょう。
表現方法は「バズる基準」「バズる動画」「バズる画像」
「バズる基準」「バズる動画」「バズる画像」などが「バズる」を使った一般的な言い回しになります。
「バズる」の類語
「バズる」の類語・類義語としては、談話や文章などの中心的な材料になることを意味する「話題になる」、世間に名が知られるようになることを意味する「有名になる」などがあります。
「炎上する」の意味
「炎上する」とは
「炎上する」とは、話題に上がったものに対して批判的な感情が向くことを意味しています。その他にも、炎が燃え上がることや野球で投手が打たれて大量に点を取られることの意味も持っています。
「炎上する」の使い方
「女性蔑視発言をした議員が炎上する」「一度炎上すると非難の的になり大変です」などの文中で使われている「炎上する」は、「話題に上がったものに対して批判的な感情が向くこと」の意味で使われています。
一方、「爆発事故が起きてタンカーが炎上する」「救援投手が4失点の炎上したため逆転される」などの文中で使われている「炎上する」は、「炎が燃え上がることや野球で投手が打たれて大量に点を取られること」の意味で使われています。
「炎上する」は3つの意味を持つ言葉ですが、使い方にそれぞれ違いがあります。
一番使われているのは話題に上がったものに対して批判的な感情が向くことの意味になります。二つ目の炎が燃え上がることの意味は車やタンカーなど何かが燃え上がっている場合に使い、三つ目の意味は野球においてしか使わないのでどちらも限定的な場面で使う言葉です。
「炎上する」は主にネット用語として使われており、不適切な発言や不祥事を起こした人に対して批判や誹謗中傷する場合に使います。そのため、マイナスなイメージしか持っていない言葉です。
「炎上商法」「炎上マーケティング」の意味
「炎上」を使った有名な言葉としては、「炎上商法」「炎上マーケティング」があります。どちらも同じ意味を持つ言葉で、炎上を意図的に引き起こし世間に注目させることで売り上げや知名度を伸ばすという手法のことを意味しています。
表現方法は「炎上する言葉」「炎上するYouTuber」「炎上する芸能人」
「炎上する言葉」「炎上するYouTuber」「炎上する芸能人」「炎上する政治家」「炎上するとどうなる」などが「炎上する」を使った一般的な言い回しになります。
「炎上する」の類語
「炎上する」の類語・類義語としては、人の欠点や過失などを取り上げて責めることを意味する「非難される」、人の言動や仕事などの誤りや欠点を指摘して正すべきであるとして論じること「批判される」などがあります。
「バズる」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、話題に上がったものに対して好意的な感情が向くことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように、Twitter、YouTube、Instagram、Facebook、TikTokなどのSNSにおいて使われている言葉です。
「炎上する」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、話題に上がったものに対して批判的な感情が向くことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、炎が燃え上がることや野球で投手が打たれて大量に点を取られることを表現したい時にも使います。
例文1から例文3の「炎上する」は話題に上がったものに対して批判的な感情が向くこと、例文4の「炎上する」は炎が燃え上がること、例文5の「炎上する」は野球で投手が打たれて大量に点を取られることの意味で使っています。
「バズる」と「炎上する」という言葉は、どちらも話題に挙がることを表す言葉です。
どちらの言葉を使うか迷った場合、話題に上がったものに対して好意的な感情が向くことを表現したい時は「バズる」を、話題に上がったものに対して批判的な感情が向くことを表現したい時は「炎上する」を使うようにしましょう。