【お気に召される】と【お気に召す】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「お気に召される」(読み方:おきにめされる)と「お気に召す」(読み方:おきにめす)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「お気に召される」と「お気に召す」という言葉は、間違えやすい日本語なのでご注意下さい。




「お気に召される」と「お気に召す」の違い

「お気に召される」は「お気に召す」の間違い

「お気に召される」と「お気に召す」の違いを分かりやすく言うと、「お気に召される」とは「お気に召す」の間違った使い方、「お気に召す」とは気に入るや好むの尊敬語です。

「お気に召される」は誤字

一般的には「お気に召される」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「お気に召す」のことを間違えて「お気に召される」を使っている人がほとんどです。

「お気に召す」は正しい日本語

正しい言葉である「お気に召す」を使った分かりやすい例としては、「お客様のお気に召すかどうか分かりません」「こちらの食事はお気に召すことはできましたか」「今回のパーティーは大臣のお気に召すことができたようだ」などがあります。

「お気に召す」という言葉はあっても、「お気に召される」という言葉は存在しません。同時に「お気に召す」という単語の意味について「気に入るや好むの尊敬語」と覚えておきましょう。

「お気に召す」の英語表記

「お気に召す」は日本語特有の表現なので直訳した英語はありませんが、近い表現として「like it」があります。

「お気に召される」の意味

「お気に召される」とは

「お気に召される」とは、「お気に召す」の間違った使われ方です。

「お気に召される」が間違っている理由

「お気に召される」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。正しい日本語は「お気に召す」なので使わないように気をつけましょう。

「お気に召される」と「お気に召す」を間違ってしまう理由としては、「お気に召す」をより丁寧に表現しようとして、間違った敬語表現を使ってしまっているのが原因です。正しい日本語は「お気に召す」になります。

「お気に召される」がなぜ間違った言葉かというと二重敬語だからです。二重敬語とはより丁寧に表現しようとして、「尊敬語+尊敬語」「謙譲語+謙譲語」「丁寧語+丁寧語」のように同じ種類の敬語を重複させることを意味しています。

ではなぜ「お気に召される」が二重敬語かというと、「お気に召す」は気に入るや好むの尊敬語であり、それに尊敬語の助動詞「れる」を組み合わせた言葉なので、上記の「尊敬語+尊敬語」の例に当てはまるため二重敬語となっています。

二重敬語を使用してはいけない理由としては、あまりに丁寧すぎる表現ため、逆に見下しているというイメージを与えしまうと言われているからです。

「お気に召す」の意味

「お気に召す」とは

「お気に召す」とは、気に入るや好むの尊敬語を意味しています。

「お気に召す」の漢字表記

「お気に召す」を漢字にすると、「御気に召す」と表記することができます。

表現方法は「お気に召すと幸いです」「お気に召すようでしたら」

「お気に召すと幸いです」「お気に召すようでしたら」「お気に召すといいのですが」などが、「お気に召す」を使った一般的な言い回しになります。

「お気に召す」の使い方

「お気に召す」を使った分かりやすい例としては、「こちらのワインお客様のお気に召すといいのですが」「先日のプレゼンテーションは先方のお気に召すことができたらしいです」「これのやり方はお気に召すままに変更してください」などがあります。

「お気に召す」は好みに合うことを意味する「気に入る」や多くのものの中から特にそれを好きだと感じることを意味する「好む」を尊敬語にした敬語表現です。尊敬語とは話し手が聞き手や話題の主のその動作や状態などを高めて待遇することを意味しています。

「お気に召す」は目上の人に使える

「お気に召す」は敬語表現なので、ビジネスシーンにおいて上司や取引先などの目上の人に対して使うこともできます。

「お気に召す」は「お気に召すことができましたか」のように相手の気持ちを確認したり、「お気に召すと幸いです」のようにこちら側の気持ちを伝える場合に使う言葉です。

「お気に召す」の類語

「お気に召す」の類語・類義語としては、多くのものの中から特にそれを好きだと感じることを意味する「好む」、とりわけ好みそれを親しむことを意味する「愛する」、人や物事に心が引きつけられることを意味する「好く」などがあります。

「お気に召される」の例文

1.「お気に召される」という言葉は存在しないので、おそらく「お気に召す」の言い間違いだろう。
2.「お気に召す」という言葉は気に入るや好むの尊敬語で、「お気に召される」という言葉はない。
3.「お気に召される」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.こちらお気に召されるようでしたら差し上げますよという言葉を使う人はいるが、正しくはこちらお気に召すようでしたら差し上げますよです。
5.こちらのお酒お気に召すと幸いですという言葉はあるが、こちらのお酒お気に召されると幸いですという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「お気に召す」という言葉を間違えて「お気に召される」と表現している時などが挙げられます。

「お気に召される」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「お気に召す」を間違えて使っている可能性が高いです。

「お気に召される」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「お気に召される」ではなく、「お気に召す」と表現するのが正しい使い方になります。

「お気に召す」の例文

1.こちらオススメの漫画になりますので、お気に召すと幸いです。
2.社長もこの計画であれば、お気に召すに違いないと思っています。
3.こちらの日本酒がお気に召すようでしたら、ご購入することも可能ですよ。
4.お客様のお気に召すものがございましたら、私がご案内いたします。
5.こちら最新機種となっており様々な機能がついていますので、きっとお気に召すはずです。

この言葉がよく使われる場面としては、気に入るや好むの尊敬語を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「お気に召す」はビジネスシーンにおいても使われている言葉です。

「お気に召される」と「お気に召す」どちらを使うか迷った場合は、「お気に召される」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「お気に召す」を使うようにしましょう。

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