【取組】と【取り組み】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「とりくみ」という読み方の「取組」と「取り組み」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「取組」と「取り組み」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




「取組」と「取り組み」の違い

「取組」と「取り組み」の意味の違い

「取組」と「取り組み」の違いを分かりやすく言うと、「取組」はある特定の場面で使う表現、「取り組み」は一般的に使われている表現という違いです。

「取組」と「取り組み」の使い方の違い

一つ目の「取組」を使った分かりやすい例としては、「本日の取組は注目したいです」「売り買いとも残高が多いので取組が厚いです」「この取組は番付にすら載っていません」「取組を生で観るために日本へ旅行することにしました」などがあります。

二つ目の「取り組み」を使った分かりやすい例としては、「増税の取り組みについては国民からの反対意見の方が多いです」「結果を出すためには取り組み方を変える必要がありそうだ」「彼らは締め切りに間に合わせるために多大な取り組みをしました」などがあります。

「取組」と「取り組み」の使い分け方

「取組」と「取り組み」は同音の言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「取組」は組み合わせることや信用取引で売り残と買い残の状態または関係のことを意味しており、相撲や株の信用取引などの習慣的な場面で使う表現になります。つまり、特定の場面で使用する言葉と覚えておきましょう。

一方、「取り組み」は物事にあたることを意味しており、広く一般的に使われている表現になります。したがって、基本的には「取り組み」の方を使うと覚えておきましょう。

「取組」と「取り組み」の英語表記の違い

「取組」も「取り組み」も英語にすると「a match」「between」「effort」となり、例えば上記の「彼らは締め切りに間に合わせるために多大な取り組みをしました」を英語にすると「They put in a lot of effort to meet the deadline」となります。

「取組」の意味

「取組」とは

「取組」とは、組み合わせることを意味しています。その他にも、信用取引で売り残と買い残の状態または関係のことの意味も持っています。

「取組」の使い方

「二人は好取組です」「日本の国技である相撲の取組を見たことがありますか」などの文中で使われている「取組」は、「組み合わせること」の意味で使われています。

一方、「取組高は300枚となっております」「買い戻しによる値上がりが期待できるので取組がいいです」などの文中で使われている「取組」は、「信用取引で売り残と買い残の状態または関係のこと」の意味で使われています。

「取組」は組み合わせることや信用取引で売り残と買い残の状態または関係のことの意味で使われている言葉です。

「取組」は特定の場面で使う

「取組」は内閣から発表された送り仮名の付け方で、慣用に従って送り仮名を付けないとされています。そのため、相撲や信用取引などのとある特定の場面で習慣的に使われている表現です。

また、公用文でも使うことも可能ですが、その場合は名詞になります。動詞で使用する場合は「取り組み」になると覚えておきましょう。

「取組」の類語

「取組」の類語・類義語としては、勝負をすることを意味する「手合い」、勝ち負けを決めようとして争うことを意味する「勝負」、スポーツや武術などの技を比べ合い勝敗を競うことを良いする「試合」などがあります。

「取り組み」の意味

「取り組み」とは

「取り組み」とは、物事にあたることを意味しています。

「取り組み」の使い方

「取り組み」を使った分かりやすい例としては、「彼のプロセス改善への取り組みは成功した」「目標を達成するために粘り強く取り組みます」「地球温暖化への取り組みは世界中で行なわれています」「私は英語を学ぶための取り組みをしました」などがあります。

「取り組み」は物事にあたることを意味する言葉です。

「取り組み」は一般的に使われている

「取り組み」は内閣から発表された送り仮名の付け方で本則とされているので、公用文などで一般的に使用されている表現になります。そのため、迷ったら「取り組み」を使うと覚えておけば問題ないでしょう。

本則とは送り仮名の付け方に関する基本的な法則のことを意味しています。

また、送り仮名を省略した「取組み」は許容です。例外とは習慣的に世間に広く知れ渡っているため読み間違う恐れがない使い方のことを意味しており、簡単に言うならば言い間違えをすることはないので、許容範囲ですよという表現になります。

「取り組み」は広く一般的に使われている表現なので、日常生活やビジネスシーンなどの様々な場面で使うことができる言葉です。

「取り組み」の類語

「取り組み」の類語・類義語としては、試しにやってみることを意味する「試み」、ある目的のために力を尽くして励むことを意味する「努力」、気力をふるい起こして努め励むことを意味する「奮励」などがあります。

「取組」の例文

1.横綱同士の取り組みを現地で観戦するために、国技館に足を運びました。
2.負けず劣らずの好取組は、観ていても飽きることが全くありません。
3.今場所の優勝の行方が気になるので、取組速報は必ず確認するようにしています。
4.二人の取組は観ていてとても面白いので、お客さんからの人気が高いです。
5.思っていたよりも買いが多く、手じまい売りによる値下がりが予想されるので、悪い取組でした。

この言葉がよく使われる場面としては、組み合わせることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、信用取引で売り残と買い残の状態または関係のことを表現したい時にも使います。

例文1から例文4の「取組」は組み合わせること、例文5の「取組」は信用取引で売り残と買い残の状態または関係のことの意味で使っています。

「取り組み」の例文

1.彼女の研究への取り組みは高く評価され、ノーベル賞を受賞しました。
2.会社は社員の仕事へのモチベーションを上げるために、新しい取り組みを開始しました。
3.この取り組みが失敗したら、別の方法を考えるつもりです。
4.新しい技術を身に付けるには、継続的な取り組みが必要だと思っています。
5.サービス向上への取り組みをするのは、会社を維持していく上で必要不可欠である。

この言葉がよく使われる場面としては、物事にあたることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように「取り組み」はビジネスシーンでも使うことができる言葉です。

「取組」と「取り組み」は同音の言葉ですが使い方は少し異なっています。どちらの言葉を使うか迷った場合、ある特定の場面で使う表現なのが「取組」、一般的に使われている表現なのが「取り組み」と覚えておきましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
例文買取センター