【堅い】と【硬い】と【固い】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「かたい」という読み方、似た意味を持つ「堅い」と「硬い」と「固い」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どれを使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「堅い」と「硬い」と「固い」という言葉は類義語ですが、それぞれの言葉の使い方には少し違いがあります。




堅いと硬いと固いの違い

堅いと硬いと固いの使い分け方

堅いと硬いと固いの違いを分かりやすく言うと、しっかり詰まった様子なのか、物質の状態を表すのか、強く丈夫な様子なのかの違いです。

堅いと硬いと固いの使い方の違い

一つ目の堅いを使った分かりやすい例としては、「まあそんな堅いことを言うな」「日本一堅いせんべいを食べたら歯が欠けた」「ケヤキは堅い木の代表格」「公務員はお堅い仕事だ」「次は堅い馬がいるレースだ」「堅い文章になりすぎ」などがあります。

二つ目の硬いを使った分かりやすい例としては、「硬いお肉を柔らかくする方法を教えて」「硬い髪質に昔から悩んでいる」「硬いソファーだとお尻が痛くなる」「このネジは異様に硬い」「ここ最近便が硬い」「硬いラーメンが好き」「かかとの皮膚は硬い」などがあります。

三つ目の固いを使った分かりやすい例としては、「土が固いからほぐしてくれ」「どんな状況でも意志が固いね」「結び目が固いから外せない」「固い地面を掘るのは大変」「ここのスキー場の雪は固い」などがあります。

堅いと硬いと固いの反対語の違い

堅いの反対語は「もろい」、硬いの反対語は「柔らかい」、固いの反対語は「ゆるい」で、それぞれの言葉の反対語を使うとさらに分かりやすく、もろくないのか、軟らかくないのか、ゆるくないのかの違いです。

堅いの意味

堅いとは

堅いとは、内部までしっかりと詰まっていて強い様子を意味し、反対語は「もろい」です。

表現方法は「堅い人」「堅い文章」「雰囲気が堅い」

「堅い人」「堅い文章」「雰囲気が堅い」「防御が堅い」などが、堅いを使った一般的な言い回しです。

堅いの類語

堅いの類語・類義語としては、いいかげんでないことを意味する「真面目」、自分の意思を曲げないことを意味する「真っ直ぐ」、嘘をつかないことを意味する「正直」、真心をもって人と接することを意味する「誠実」、自分の考えを頑なに変えないことを意味する「頑固」などがあります。

堅いの「堅」が用いられた言葉には、心がしっかりしていてまじめを意味する「堅気」、精製してない固形の塩を意味する「堅塩」、ひきしまった肉づきを意味する「堅肉」、質が堅くて火力の強い木炭を意味する「堅炭」、干してかたくした餅を意味する「堅餅」があります。

硬いの意味

硬いとは

硬いとは、物質の状態を意味し、反対語は「柔らかい」です。

表現方法は「体が硬い」「肉が硬い」「表情が硬い」

「体が硬い」「肉が硬い」「表情が硬い」「野菜が硬い」などが、硬いを使った一般的な言い回しです。

硬いの類語

硬いの類語・類義語としては、しなやかで強いことを意味する「強靭」、頑丈な様子を意味する「タフ」、堅い様子を意味する「ハード」などがあります。

硬いの「硬」が用いられた言葉には、エネルギーが高く透過力の強いX線を意味する「硬X線」、鉛合金の船を意味する「硬鉛」、金属で鋳造した貨幣を意味する「硬貨」、テニス・卓球・野球などで用いるボールを意味する「硬球」があります。

固いの意味

固いとは

固いとは、しっかりしていて強く丈夫な様子を意味し、反対語は「ゆるい」です。

表現方法は「固い食べ物」「意志が固い」「頭が固い」

「固い食べ物」「意志が固い」「頭が固い」「ボタンが固い」などが、固いを使った一般的な言い回しです。

固いの類語

固いの類語・類義語としては、強くしっかりしていることを意味する「強固」、硬くて壊れにくいことを意味する「堅固」などがあります。

固いの「固」が用いられた言葉には、かために練ることを意味する「固練り」、野球で数多くの安打を放つことを意味する「固め打ち」、食品を固めにゆでることを意味する「固茹で」、噛んで食べる通常の食物を意味する「固形食」があります。

堅いの例文

1.長い人生で様々な経験をしたおじいさんが書くような堅い文章を書けるようになりたい。
2.公務員や警察官や学校の先生はお堅い職業だと言われている。
3.僕の友人は小さいときは堅い決心をしていたから夢を叶えることが出来た。
4.会社の上司がなかなか堅い人で、自分の意見を伝えてもなかなか理解してもらえない。
5.私の娘が堅い良い家に嫁ぐことになったのだが、私の家庭はその真反対の家なので、今後の親戚付き合いが心配である。
6.僕のお気に入りのチームは、一敗した後連戦連勝なので、このままいけば勝利は堅い。
7.重厚な屋根を支えるため、この屋敷の柱には、より堅い木を用いる必要がある。
8.彼のチームは守備が堅いことで有名だ。
9.彼は、手堅い商売だと安心しているが、この時代にそんなものはあるのだろうか。

反対語である「もろい」に置き換えることができる、堅い文章、堅い職業、堅い決心、堅い人、堅い家といった使い方があります。

硬いの例文

1.中年になると硬い髪がどんどん少なくなってきて、その結果ハゲたおじさんが完成する。
2.靴底は硬い革靴で走ると足が痛くなるからなるべく走らないようにしている。
3.表面が硬く、中がサクサクのパンが好きである。
4.取引先のお偉いさんと一緒にゴルフで回ることになると、いつもスイングが硬くなってしまい本来のスイングができない。
5.若者がよく使う言葉の「ガチ」とは、本来は硬い物と硬い物が強くぶつかる音や様子を表す擬態語である。
6.虫歯が痛くて硬いおせんべいが食べられない。
7.幼い弟と遊ぶ時は、硬球は硬くて危険なので軟球を使うよう、父に言われている。
8.同窓会で恩師と撮った写真では、普段は陽気な父の表情がいつになく硬かった。
9.写真撮影の度に「笑顔が硬い」と言われるので、今では写真を撮られるのが大嫌いになってしまった。
10.明日のお見合いで表情が硬くならないよう、今から顔の体操でもしてほぐしておくか。

反対語である「柔らかい」に置き換えることができる、硬い髪、硬い革靴、表面が硬い、スイングが硬い、硬い物といった使い方があります。

固いの例文

1.監督と全国制覇という固い約束をしたから苦しい練習にも耐えることが出来ている。
2.校長先生はいつもしっかりとした固い口調で話しをするので眠たくなる。たまには面白い話も交えて欲しい。
3.頭の固い自分が嫌になる。この融通の効かない性格のせいで、無意味な火種を起こしがちである。
4.口が固いと思っていた人に、言ったことを周りに言いふらされて人間不信になりそうだ。
5.頑張ってダイエットをする固い決意を昨日したにも関わらず、今お菓子を食べている。
6.固い絆で結ばれた二人はそんなに簡単に別れたりはしない。
7.この辺一帯の地盤は固くてしっかりしているので、家を建てるには最適の土地だ。
8.二人は、涙を流しながら固い握手を交わして十年後の再会を約束した。
9.母は、父と喧嘩すると、父の持っているシャツの両袖を全部固く結ぶことでストレスを解消している。

反対語である「ゆるい」に置き換えることができる、固い約束、固い口調、頭が固い、口が固い、固い決意といった使い方があります。

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