【実のところ】と【実は】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「実のところ」(読み方:じつのところ)と「実は」(読み方:じつは)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「実のところ」と「実は」という言葉は、どちらも本当のことを打ち明けることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「実のところ」と「実は」の違い

「実のところ」と「実は」の意味の違い

「実のところ」と「実は」の違いを分かりやすく言うと、「実のところ」の方が「実は」はよりも堅い表現という違いです。

「実のところ」と「実は」の使い方の違い

一つ目の「実のところ」を使った分かりやすい例としては、「実のところこちらを拝見するのは初めてです」「この戦争がいつ終結するかは実のところ誰も分かりません」「水素水には実のところ科学的根拠はありません」などがあります。

二つ目の「実は」を使った分かりやすい例としては、「実はこれは私が企てたことなのです」「彼は実は補欠だったが直前になって出場選手に選ばれました」「実は私お酒が苦手なんです」「実は彼女は今日来ないんだ」などがあります。

「実のところ」と「実は」の使い分け方

「実のところ」と「実は」はどちらも本当のことを打ち明けることを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「実のところ」の方が「実は」よりも堅い表現という点です。

したがって、よりかしこまった場面では「実のところ」の方を使うのがいいでしょう。

「実のところ」と「実は」の英語表記の違い

「実のところ」も「実は」も英語にすると「truth」「in fact」「really」「to be honest」「actually」となり、例えば上記の「実は彼女は今日来ないんだ」を英語にすると「To tell the truth, she is not coming today」となります。

「実のところ」の意味

「実のところ」とは

「実のところ」とは、本当のことを打ち明けることを意味しています。

「実のところ」の漢字表記

「実のところ」を漢字にすると、「実の所」と表記することができます。

「実のところ」の読み方

「実のところ」の読み方は「じつのところ」です。誤って「みのところ」などと読まないようにしましょう。

「実のところ」の使い方

「実のところ」を使った分かりやすい例としては、「実のところこの選択を後悔していないといったら嘘になるだろう」「実のところ私は政治映画にはうんざりしています」「実のところ私は弁護士になりたいです」などがあります。

「実のところ」は本当のことを打ち明けることを意味する副詞です。副詞とは品詞の一つであり、他の言葉を修飾して説明を加えるという役割を担っています。

「実のところ」は前で述べた内容に対して、一般に知られていない意外な事実を補足する場合に使うのが一般的です。

「実のところ」はビジネスシーンでも使える

「実のところ」はやや堅い表現なのでビジネスシーンで目上の人に対しても使うことができますが、「実のところ」自体は敬語表現ではないので、「実のところ拝見するのは初めてでございます」のように、前後に敬語表現を用いるようにしましょう。

また、「実のところ」はビジネスシーンだけではなく、日常生活においても使うことが可能です。

「実のところ」の類語

「実のところ」の類語・類義語としては、何も隠すつもりはないことを意味する「何を隠そう」、ある事が想像や理屈ではなく事実であることを意味する「現に」、本心から言う言葉のことを意味する「本音としては」などがあります。

「実は」の意味

「実は」とは

「実は」とは、本当のことを打ち明けることを意味しています。

「実は」の読み方

「実は」の読み方は「じつは」です。誤って「みは」などと読まないようにしましょう。

「実は」の使い方

「実は」を使った分かりやすい例としては、「実は私既婚者なので二人で会うことはできません」「実はクラシックがあまり好きではありません」「このレストランは高そうですが実は安いです」「実は昨日講義をサボりました」などがあります。

「実は」は本当のことを打ち明けることを意味する副詞です。

「実は」は前で述べた内容に対して、一般に知られていない意外な事実を補足する場合に使うのが一般的と覚えておきましょう。

「実は」は日常生活やビジネスシーンなどの様々な場面において使うことができる言葉です。

「実は」は目上の人に対してはあまり適していない

ただし、「実は」自体は堅い表現ではないので、目上の人に対して使うのはあまり適していません。もし、目上の人に対して使いたいのであれば、「実は」を堅い表現にした「実のところ」を使うのがいいでしょう。

「実は」の類語

「実は」の類語・類義語としては、 想像や理論でなく実地の場合のことを意味する「実際に」、物事の実際の事情や情況のことを意味する「実情は」などがあります。

「実のところ」の例文

1.実のところこの事故を直接目撃した人はまだ見つかっておりません。
2.実のところ私は学校の先生ではなく、塾の講師になりたいです。
3.実のところ私には彼氏がいるので、二人でおでかけすることはできません。
4.英語は慣れていないと難しいと感じやすいが、実のところそこまで複雑ではありません。
5.彼は全然練習していないように見えるが、実のところ猛練習しています。

この言葉がよく使われる場面としては、本当のことを打ち明けることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「実のところ」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「実は」の例文

1.あの人は綺麗な女性に見えるが、実は男ということを知って衝撃を隠すことができません。
2.冷蔵庫においてあったアイスを食べたのは妹ではなく、実は私なのです。
3.実は怖いのが苦手なので、遊園地でお化け屋敷にはあまり入りたくありません。
4.実は彼は入団当時あまり期待されていなかったが、いつの間にか球界を代表する選手になっていました。
5.実はビールがあまり好きじゃないので、付き合い以外で飲むことはほとんどありません。

この言葉がよく使われる場面としては、本当のことを打ち明けることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「実は」は様々な場面で使うことができる言葉です。

「実のところ」と「実は」はどちらも本当のことを打ち明けることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「実のところ」の方が「実は」よりも堅い表現と覚えておきましょう。

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