【休止】と【停止】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「休止」(読み方:きゅうし)と「停止」(読み方:ていし)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「休止」と「停止」という言葉は、どちらも「動いていたものが止まること」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




休止と停止の違い

休止と停止の意味の違い

休止と停止の違いを分かりやすく言うと、休止とは動きが止まることのみを表し、停止とは動きが止まることだけでなく禁止する意味も表すという違いです。

休止と停止の使い方の違い

一つ目の休止を使った分かりやすい例としては、「休止状態のパソコンが勝手に起動するのはなぜですか」「休止期脱毛症のため皮膚科に通っています」「windowsの休止状態とスリープの違いを正しく説明できますか」などがあります。

二つ目の停止を使った分かりやすい例としては、「停止線での一時停止は必ず守ってください」「常に頭の中で停止距離を計算して運転しています」「不動産売買の停止条件付契約についてわかりやすく教えてください」「建設業法による営業停止処分を受けました」などがあります。

休止と停止の使い分け方

休止と停止という言葉は、どちらも動きが止まることや一時的に止めることを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

休止とは、動き続けていたものが一時的にその動きを止めること、仕事や活動などを一時休むことを意味します。パソコンの休止状態とは、開いているプログラムやファイルをハードディスクに保存してパソコンの電源を切る機能のことです。

停止とは、動いていたものが途中で止まることや止めることを意味し、「停止距離」とはドライバーが障害物を認知してから、実際に自動車が停止するまでの距離のことです。また、停止という言葉には禁止の意味もあり、「営業停止」とは行政庁が事業者に対し一時的に営業を禁止することです。

つまり、休止とは動きが止まることのみを意味しますが、停止とは動きが止まることだけでなく禁止することも表します。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

休止と停止の英語表記の違い

休止も停止も英語にすると「pause」「stop」「rest」となり、例えば上記の「休止状態」を英語にすると「resting state」となります。

休止の意味

休止とは

休止とは、仕事や活動などを一時休むこと、また、動きが止まることを意味しています。

休止の使い方

休止を使った分かりやすい例としては、「パリでの生活に休止符を打つことにしました」「ディズニーランドのアトラクション休止情報を確認する」「お盆期間中のサービス休止を外国人観光客に英語で説明する」などがあります。

その他にも、「活動休止中のvtuberはいつ再開するだろう」「休止期脱毛症は自然治癒しますか」「パソコンの画面に休止モードに入りますと表示されたままです」「休止モードの解除方法を調べています」「iPhoneで休止時間を解除する方法がわかりません」などがあります。

休止の「休」は訓読みで「やすむ」と読み、動きや働きが止むこと、続けてきたことをしばらくせずにいることを表します。活動をやめることを表す「止」と結びつき、休止とは、動きが止まること、運動や活動などを一時休むことを意味します。

表現方法は「休止符」

休止を用いた日本語には「休止符」(読み方:きゅうしふ)があります。休止符とは、楽譜に書かれる音の一時的な休止を示す記号のことです。日常会話では比喩的に使用されており、慣用句の「休止符を打つ」は、進行していたことに区切りをつけること、一段落をつけることを意味します。

休止の対義語

休止の対義語・反対語としては、ある動きや働きをすることを意味する「活動」、機械を運転することを意味する「稼働」などがあります。

休止の類語

休止の類語・類義語としては、中途でやめることや計画を取りやめにすることを意味する「中止」、やめて行わなくすることを意味する「廃止」、進行中の物事がとぎれることを意味する「中絶」、続いてきた動作などがやむことを意味する「断絶」などがあります。

停止の意味

停止とは

停止とは、動いていたものが途中で止まること、また、止めることを意味しています。

その他にも、「していたことを一時やめること、差し止めること」「骨格筋の端が骨などに付着する場所で体の中心から遠い方またはその筋肉が収縮したときに大きく動く方、筋肉がそこからもう一方の端に向かって伸びていること」の意味も持っています。

停止の読み方

停止の読み方は「ていし」の他に「ちょうじ」があります。「ちょうじ」と読む場合、「差し止めること」のみを表すので読み方に注意してください。

停止の使い方

「消防署の前に停止禁止部分が設けられている」「ドライバーが停止表示器材を携行する義務はありません」「車の停止距離は時速によって異なります」などの文中で使われている停止は、「途中で止まることや止めること」の意味で使われています。

一方、「駐停車禁止マークの近くで一時停止しても大丈夫ですか」「停止条件は民法で規定されています」の文中で使われている停止は「一時やめることや差し止めること」の意味で、「大円筋は上腕骨に停止する」の文中で使われている停止は「骨格筋の端が付着する場所」の意味で使われています。

停止とは、上記の例文にあるように複数の意味を持ち、それぞれの意味で用いられているため、文脈により意味を捉える必要があります。停止の「停」はじっと一所にとまって進まないことや、一時的にやめることを表す漢字です。

表現方法は「停止条件」

停止を用いた日本語には「停止条件」があります。停止条件とは、一定の事柄が成就するまで法律行為の効力の発生を停止させる条件を意味し、解除条件に対するものです。「停止条件付売買契約」とは、将来に一定の事実が発生してから初めて法律的な効力が生じる旨を特約した売買契約のことです。

停止の対義語

停止の対義語・反対語としては、動いて進んで行くことを意味する「進行」、再び始まることを意味する「再開」、前から行っていることをそのまま続けることを意味する「継続」などがあります。

停止の類語

停止の類語・類義語としては、じっとして動かないことを意味する「静止」、一続きのものが中途でとぎれることを意味する「中断」、その場所にとどまることを意味する「停留」、動きが止まることや動きを止めることを意味する「ストップ」などがあります。

休止の例文と使い方

1.引越し等で水道の使用を中止したり長期間使用を休止するときは、水道局に届出をしてください。
2.国民的アイドルは、適応障害を理由に長期の活動休止を発表しました。
3.病気療養のため、英語のレッスンを一時休止しなくてはならなくなりました。
4.固定電話の利用休止期間は5年ですので、休止状態を維持する場合は5年ごとに手続きが必要です。
5.パソコンをシャットダウンするのと休止状態にしているのとでは、どちらが負担が少ないでしょうか。

この言葉がよく使われる場面としては、動きを続けていたものが一時その動きを止めること、休むこと、やめることを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある休止と中止の違いは、休止は一時的に止めることですが、中止はやめてそれ以上行わないことを意味する点にあります。

停止の例文と使い方

1.やむを得ず高速道路で駐停車する場合は、後方に停止表示器材を置いてください。
2.20歳未満の飲酒が発覚した英語サークルは、無期限の活動停止処分を受けています。
3.予定しておりましたネットワークの一時停止は、諸事情により中止となりました。
4.子どもが気に入っている漢字の練習帳が出荷停止となっており、入手困難な状況になっています。
5.遮断機が上がっていても踏切手前で一時停止しなくてはならない意味を、あなたはご存知でしょうか。

この言葉がよく使われる場面としては、動いているものや続いてきたものが止まること、禁止すること、差し止めることを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある停止と停車の違いは、停止は動いていたものが止まることであり、停車は車が停止している状態をいう点にあります。

休止と停止という言葉は、どちらも「動いていたものが止まること」を表します。さらに「停止」には禁止する意味もあることを覚えておきましょう。

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