【働く】と【勤める】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「働く」(読み方:はたらく)と「勤める」(読み方:つとめる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「働く」と「勤める」という言葉は、どちらも仕事に従事することを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「働く」と「勤める」の違い

「働く」と「勤める」の意味の違い

「働く」と「勤める」の違いを分かりやすく言うと、「働く」は体や頭を使って仕事すること、「勤める」は会社や組織に所属して仕事することという違いです。

「働く」と「勤める」の使い方の違い

一つ目の「働く」を使った分かりやすい例としては、「家族のために汗水垂らして働く」「都会で働くのが夢なので上京を考えています」「仕事が片付いていないので遅くまで働く」「私はお金のために働く」などがあります。

二つ目の「勤める」を使った分かりやすい例としては、「私は看護師として病院に勤める」「ここが私の勤める会社です」「会社に勤めるのではなくフリーランスとして働くことを決めました」「私は事務として法律事務所に勤める」などがあります。

「働く」と「勤める」の使い分け方

「働く」と「勤める」はどちらも仕事に従事することを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「働く」は会社に所属や個人など関係なく、とても幅広い範囲で使うことができます。一方、「勤める」は会社や組織に所属している場合にのみ使うことができるというのが違いです。

例えば、「彼はフリーランスとして働く」と表記することができますが、「彼はフリーランスとして勤める」と使うことはできません。

「働く」と「勤める」の英語表記の違い

「働く」も「勤める」も英語にすると「work」「labor」となり、例えば上記の「私はお金のために働く」を英語にすると「I work for money」となります。

「働く」の意味

「働く」とは

「働く」とは、仕事をすることを意味しています。その他にも、機能すること、精神などが活動すること、悪事をすることなどの意味も持っています。

「働く」の使い方

「彼は朝から晩までよく働く」「薬が働くと熱も下がるだろう」などの文中で使われている「働く」は、「仕事をすることや機能すること」の意味で使われています。

一方、「彼は勘が働くので気をつけよう」「不正を働くのは良くない事です」などの文中で使われている「働く」は、「精神などが活動することや悪事をすること」の意味で使われています。

「働く」は複数の意味を持つ動詞です。基本的には体や頭を使って仕事する場合に使いますが、また、「盗みを働く」「不正を働く」などように、悪事をする際にも使われていると覚えておきましょう。

「働く」の特徴

また、「働く」は企業に所属や個人などの様々な場面で使えるというのが特徴です。

「働く」の類語

「働く」の類語・類義語としては、体を使って働くことを意味する「労働」、仕事に就くことを意味する「就労」、普通では考えられないような大きなことや失敗をすることを意味する「仕出かす」などがあります。

「勤める」の意味

「勤める」とは

「勤める」とは、会社や組織に所属して仕事することを意味しています。その他にも、仏道に励むことの意味も持っています。

「勤める」の使い方

「彼は検査技師として病院に勤める」「商社に勤めるのが私の夢です」などの文中で使われている「勤める」は、「会社や組織に所属して仕事すること」の意味で使われています。

一方、「亡くなった方のために法事を務める」「朝夕に勤める」などの文中で使われている「勤める」は、「仏道に励むこと」の意味で使われています。

「勤める」は二つの意味を持つ動詞ですが、基本的には会社や組織に所属して仕事することの意味で使います。仏道に励むことの意味は限定的な場面でのみ使用する表現と覚えておきましょう。

「勤める」の注意点

「勤める」を使う上で注意しなければならないのは、会社や組織に所属して仕事する場合にのみ使えるという点です。したがって、フリーランスなどの個人で仕事している人は使うことはできません。

もし、個人で仕事をしていることを表現したいのであれば、類語である「働く」の方を使うようにしましょう。

「勤める」の類語

「勤める」の類語・類義語としては、会社などに勤めて仕事をすることを意味する「勤務」、役所などの公的な機関に勤めることを意味する「遣える」、勤めに出ることを意味する「出仕」などがあります。

「働く」の例文

1.彼は会社のためによく働くので、採用して本当に良かったです。
2.お笑い芸人一本で食べていきたいが、まだ生活することはできないので、コンビニでアルバイトとして働く。
3.電気と磁気にはそれぞれ2つの極性があり、同じ極性同士には斥力が働き、異なる極性同士には引力が働く。
4.彼は知恵が働くので、私の側近に置くことを決めました。
5.いくら生活が苦しいからといって、盗みを働くのは良くないです。

この言葉がよく使われる場面としては、仕事をすることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、機能すること、精神などが活動すること、悪事をすることを表現したい時にも使います。

例文1と例文2は仕事をすること、例文3は機能すること、例文4は精神などが活動すること、例文5は悪事をすることの意味で使っています。

「勤める」の例文

1.彼は会社に勤めるのではなく、個人事業主として生きていくことを決めました。
2.私は安全志向なので、公務員としてお役所に勤めるのが夢です。
3.彼は医師国家試験に合格したので、研修医としてこの病院に勤める。
4.彼は外務省に勤めるエリート中のエリートなので、絶対に逃したくありません。
5.三回忌と七回忌に法事を勤める際には、親戚みんなを呼びました。

この言葉がよく使われる場面としては、会社や組織に所属して仕事することを表現したい時などが挙げられます。その他にも、仏道に励むことを表現したい時にも使います。

例文1から例文4は会社や組織に所属して仕事すること、例文5は仏道に励むことの意味で使っています。

「働く」と「勤める」はどちらも仕事に従事することを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、体や頭を使って仕事することを表現したい時は「働く」を、会社や組織に所属して仕事することを表現したい時は「勤める」を使うと覚えておきましょう。

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