似た意味を持つ「よりすぐり」と「えりすぐり」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「よりすぐり」と「えりすぐり」という言葉は、どちらも良いものの中からさらに選び抜かれたもののことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「よりすぐり」と「えりすぐり」の違い
「よりすぐり」と「えりすぐり」の意味の違い
「よりすぐり」と「えりすぐり」の違いを分かりやすく言うと、「よりすぐり」とは先に生まれた言葉、「えりすぐり」とは後に生まれた言葉という違いです。
「よりすぐり」と「えりすぐり」の使い方の違い
一つ目の「よりすぐり」を使った分かりやすい例としては、「お誕生日会のためによりすぐりの食材で料理を作りました」「彼はよりすぐりの人材と聞いていたが正直期待外れでした」「私たちはあなのためによりすぐりの写真を編集しました」などがあります。
二つ目の「えりすぐり」を使った分かりやすい例としては、「彼はえりすぐりの人材として海外のビッククラブにも注目されている」「えりすぐりの食材で作ったピザはとても美味しいです」「このフェスでは全国からえりすぐりラーメン店集まっている」などがあります。
「よりすぐり」と「えりすぐり」の使い分け方
結論から言ってしまうと、「よりすぐり」と「えりすぐり」はどちらも漢字にすると「選りすぐり」となり、意味も同じ言葉で違いはありません。また、どちらも辞書に載っているので、基本的に好きな方を使って問題ないでしょう。
では、あえて違いを挙げるならば、「よりすぐり」は先に生まれた言葉で、「えりすぐり」は後に生まれた言葉という点です。
昔の日本では複数の中から目的や基準にあったものを取り出すことを意味する「選る」を「よる」と呼ぶのが一般的でした。そのため、「選りすぐり」とすると「よりすぐり」と読むのが一般的だったのです。
しかし、時代が経つにつれて、複数の中から目的や基準にあったものを取り出すことを「える」や「選ぶ」というようになったため、「えりすぐり」という言葉が定着したと言われています。
したがって、現代ではどちらの言葉も認められており、好きな方を使っても問題ないと覚えておきましょう。
「よりすぐり」と「えりすぐり」の英語表記の違い
「よりすぐり」も「えりすぐり」も英語にすると「special selection」「finest pick」となり、例えば上記の「私たちはあなのためによりすぐりの写真を編集しました」を英語にすると「We have compiled a special selection of photos for you」となります。
「よりすぐり」の意味
「よりすぐり」とは
「よりすぐり」とは、良いものの中からさらに選び抜かれたもののことを意味しています。
「よりすぐり」の漢字表記
「よりすぐり」を漢字にすると、「選りすぐり」と表記することができますが、常用漢字表外の読み方なので、ひらがなの「よりすぐり」の方を使うのが無難でしょう。
「よりすぐり」の使い方
「よりすぐり」を使った分かりやすい例としては、「よりすぐりの食材を使った海鮮丼はとても美味しかった」「この映画のよりすぐりのシーンを集めた動画が公開されました」「よりすぐりのメンバーを集めたのでこのプロジェクトは成功間違いなしです」などがあります。
「よりすぐり」は物と人のどちらに対しても使うことができるというのが特徴です。例えば、「よりすぐりの食材」「よりすぐりのシーン」などは物に対して使用しています。一方、「よりすぐりの選手」「よりすぐりの人材」などのように、人に対しても使うことが可能です。
「よりすぐりの精鋭」は二重表現
また、「よりすぐりの精鋭」という言葉は二重表現なので使う際に注意するようにしましょう。精鋭は、えり抜きの優れた人という意味を持っているため、良いものの中からさらに選び抜かれたもののことを意味する「よりすぐり」と合わせると二重表現になります。
ただし、「過半数を超える」「一番最後」などのように、二重表現であっても広く一般的に使われている場合は、使っても問題ないとされています。「よりすぐりの精鋭」も広く一般的に使われているため、問題ないとされている二重表現の一つです。
「よりすぐり」の語源
「よりすぐり」の語源は「選る」と「すぐる」という同じ意味の言葉が合わさったことです。「選る」は複数の中から目的や基準にあったものを取り出すことで、「すぐる」は多くの中から優れたものを選び出すことを意味しています。
この二つが合わさり意味が強調されたのが、良いものの中からさらに選び抜かれたもののことを意味する「よりすぐり」です。
「よりすぐり」の対義語
「よりすぐり」の対義語・反対語としては、系統も考えずにただ単に寄せ集めたもののことを意味する「寄せ集め」などがあります。
「よりすぐり」の類語
「よりすぐり」の類語・類義語としては、ある分野におけるスターが集まって行われる競技や作品のことを意味する「オールスター」、多くのものの中から優れたものを選び出すことを意味する「粒選り」(読み方:つぶより)などがあります。
「えりすぐり」の意味
「えりすぐり」とは
「えりすぐり」とは、良いものの中からさらに選び抜かれたもののことを意味しています。
「えりすぐり」の漢字表記
「えりすぐり」を漢字にすると、「選りすぐり」と表記することができますが、常用漢字表外の読み方なので、ひらがなの「えりすぐり」の方を使うのが無難でしょう。
「えりすぐり」の使い方
「えりすぐり」を使った分かりやすい例としては、「このお店はえりすぐりの食材を扱っているので多くのお客さんが訪れる」「当店のえりすぐりのお酒をお楽しみください」「この強化合宿は日本全国からえりすぐりのメンバーが集められている」などがあります。
「えりすぐり」は物と人のどちらに対しても使うことができるというのが特徴です。例えば、「えりすぐりの料理」「えりすぐりの絵画」などは物に対して使用しています。一方、「えりすぐりの選手」「えりすぐりの秀才」などのように、人に対しても使うことが可能です。
「えりすぐり」の語源
「えりすぐり」の語源は「選る」と「すぐる」という同じ意味の言葉が合わさったことです。「選る」は複数の中から目的や基準にあったものを取り出すことで、「すぐる」は多くの中から優れたものを選び出すことを意味しています。
この二つが合わさり意味が強調されたのが、良いものの中からさらに選び抜かれたもののことを意味する「えりすぐり」です。
「えりすぐり」の類語
「えりすぐり」の類語・類義語としては、ある分野ですぐれている10の人物のことを意味する「十傑」(読み方:じゅけつ)、数ある中で特に優れている人々の集団や顔ぶれのことを意味する「錚々たる顔ぶれ」などがあります。
「よりすぐり」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、良いものの中からさらに選び抜かれたもののことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「よりすぐり」は物と人どちらに対しても使うことができる言葉です。
「えりすぐり」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、良いものの中からさらに選び抜かれたもののことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「えりすぐり」は物と人どちらに対しても使うことができる言葉です。
「よりすぐり」と「えりすぐり」はどちらも良いものの中からさらに選び抜かれたもののことを表しており、意味に違いはありません。したがって、好きな方を使っていいと覚えておきましょう。