【結ぶ】と【紡ぐ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「結ぶ」(読み方:むすぶ)と「紡ぐ」(読み方:つむぐ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「結ぶ」と「紡ぐ」という言葉は、どちらも何かを形にするというような意味を持つ共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。

結ぶと紡ぐの違い

結ぶと紡ぐの違いは、様々なものを繋ぎ合わせて形にするのか、多くの中から必要分を引き出して形にするのかの違いです。

結ぶという言葉は、様々な意味を持つ言葉です。結ぶと聞いて一番はじめに思い浮かべるのは、紐などを組んで繋ぎ合わせるという意味かと思います。しかし、結ぶという言葉の意味は、それだけには留まりません。

そこから転じて、互いに良い人間関係を築くことについても「結ぶ」という言葉を使います。また、交わりを密接にすることや、様々な要因が繋ぎ合わさって結果が出ることなども「結ぶ」という言葉で表現したりします。

全てにおいて共通して言えることは、複数の物事を繋ぎ合わせることによって形を成すことを「結ぶ」という言葉で表現するということです。

例えば「髪を結ぶ」「帯を結ぶ」などの例文で考えてみます。複数本の髪を束にして繋ぎ合わせることを髪を結ぶと言いますし、帯の場合は、帯の両端を繋ぎ合わせることを帯を結ぶと表現します。

「努力が実を結ぶ」という表現では、数多く励んだことが繋ぎ合わさって、結果を出したという意味になりますし、「縁を結ぶ」という表現では、複数の偶然や必然が繋ぎ合わさることで信頼を得て関係が成立したという意味になります。

人間関係などに留まらず、陸地と陸地を橋で繋いだりすることも「結ぶ」という表現で言い表すことが出来ます。例えば「本州と四国を結ぶ橋が建設された」などという風に表現することが出来ます。

このように、結ぶという言葉は、沢山のものが繋ぎ合わさることで、形になったものを表現する際に使われる言葉だと言えます。複数とは、ひとつではないという意味ですので、最小単位は二つです。

対して「紡ぐ」というのは、多くある物の中から、必要な物を選りすぐって引き出し、それを形にするという意味を持っています。

本来「紡ぐ」という言葉は、綿や繭などから繊維を引き出して糸にするという意味を持っている言葉です。そこから転じて、大量にある物の中から必要なものだけを引き出して、形にするという意味も持つようになりました。

紡ぐという言葉が使える例文としては、「想いを紡ぐ」「言葉を紡ぐ」などの表現があります。

人の想いは様々です。その中から必要な気持ちだけを引き出すことを、想いを紡ぐと表現します。言葉についても同じように、多々ある言葉の中から、本当に伝えたいことだけを引き出すことを、言葉を紡ぐと表現します。

「結ぶ」という言葉が、繋ぎ合わせて形をつくるのに対し、「紡ぐ」という言葉は、引き出して形をつくることを言います。

結ぶの意味

結ぶとは、複数のものごとを繋ぎ合わせて形をつくることを意味しています。結ぶとは、紐などの細長いものを組んで繋ぐことだけでなく、人間関係や努力などについて表現する際にも使える言葉です。

結ぶという言葉が使われるのは、複数の人間が関係を作り上げる場合や、何かの決まりや考えがまとまって形になる場合、行動の成果や結果が出る場合などが挙げられます。

例えば、「親交を結ぶ」という表現は、互いに親しく交わる関係を作り上げたという意味で使われますし、「条約を結ぶ」などという表現は、互いに約束を取り交わして考えがまとまったという意味で使われます。

「言葉の結び」という表現もあります。これは今まで語ってきた数々の言葉を最後に束ねてまとめるという意味を持っています。

どの例文で見ても、結ぶという言葉は複数の物事がひとつにまとまって繋がったことで形が出来上がったという状態を指します。

結ぶの「結」という字を使った単語としては、二つ以上のものが結びついて一つになることを意味する「結合」、ある原因や行為から生じた状態を意味する「結果」、会や団体などの組織を作ることを意味する「結成」などがあります。

紡ぐの意味

紡ぐとは、複数ある中から必要なものを引き出して形をつくることを意味しています。本来は、綿や繭などから糸を作るのに必要な繊維を引き出すことを意味していた言葉です。

本来の意味から転じて、多くあるものの中から、必要なものだけを引き出して形にすることを「紡ぐ」という言葉で表現するようになりました。

紡ぐという言葉で表現されるものとしては、文章を作る際に「言葉を紡ぐ」と使ったり、気持ちを表現する際に「気持ちを紡ぐ」と使ったりします。

これらの表現は、いろいろと伝えたいことは沢山あるけれど、大事な部分だけを選りすぐって形にする、という意味で使われている言葉です。物語や詩歌を作る際にもこういった表現が使われます。

紡ぐの「紡」という字を使った単語としては、糸をつむいで布を織ることを意味する「紡織」、糸をつむぐ際に糸を巻きつける心棒を意味する「紡錘」、二種以上の異なる繊維をまぜ合わせることを意味する「混紡」などがあります。

結ぶの例文と使い方

1.娘の長い髪を、ふたつに結ぶ。
2.留学生と友好を結ぶ。
3.頑張った甲斐があり、努力が実を結んだ。
4.最近は着物の帯は前で結ぶのが粋なんだ。
5.これをもって、結びの挨拶とさせていただきます。

この言葉がよく使われる場面としては、二つ以上のものが組み合わさって形になるような時が挙げられます。主に紐状のものを組んで繋ぐことを指しますが、それ以外にも人間関係や努力などが形になることを「結ぶ」と表現することも出来ます。

例文2や3などのように「友好を結ぶ」や「努力が実を結ぶ」などのように使われたり、例文5のように締めくくりの言葉を「結びの言葉」として表現をする場合などもあります。

二つ以上の物事を組み合わせて、なにかの形を作り上げる際に「結ぶ」という言葉を使うと覚えておくと良いでしょう。

紡ぐの例文と使い方

1.糸を紡いで織ることは、とても根気のいることだ。
2.賢明に言葉を紡いで、感謝の気持ちを伝えようとした。
3.想いを紡いで、次世代に繋げていきたい。
4.物語を紡ぐことに、私は自分の人生をかけている。
5.夢を紡いで数年、ようやく実現に漕ぎつけた。

この言葉がよく使われる場面としては、沢山あるものの中から必要なものだけを選りすぐって形にする時などが挙げられます。本来は、例文1のように綿や繭などから糸を作り出すことを「紡ぐ」と表現していました。

そこから転じて、必要な部分だけを引き出してまとめることを「紡ぐ」と表現するようになりました。例文2や3のように、多くある言葉や想いの中から、本当に伝えたいことだけを選んで形にするというような場面で使います。

物語を作ったり、詩歌を作成したりする際に紡ぐという言葉はよく使われます。選りすぐって引き出したもので形を作り上げる際に「紡ぐ」という言葉を使うと覚えておくと良いでしょう。