【できますでしょうか】と【可能でしょうか】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「できますでしょうか」と「可能でしょうか」(読み方:かのうでしょうか)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「できますでしょうか」と「可能でしょうか」という言葉は、間違えやすい日本語なのでご注意下さい。




「できますでしょうか」と「可能でしょうか」の違い

「できますでしょうか」は「可能でしょうか」の間違い

「できますでしょうか」と「可能でしょうか」の違いを分かりやすく言うと、「できますでしょうか」とは「可能でしょうか」の間違った使い方、「可能でしょうか」とはできるか確認をすることです。

「できますでしょうか」は誤字

一般的には「できますでしょうか」という言葉は存在しません。読み方が似ていることから、「可能でしょうか」のことを間違えて「できますでしょうか」を使っている人がほとんどです。

「可能でしょうか」は正しい日本語

正しい言葉である「可能でしょうか」を使った分かりやすい例としては、「こちらへお越しいただくことは可能でしょうか」「来月末までに納品は可能でしょうか」「明後日までに返信いただくことは可能でしょうか」などがあります。

「可能でしょうか」という言葉はあっても、「できますでしょうか」という言葉は存在しません。同時に「可能でしょうか」という単語の意味について「できるか確認をすること」と覚えておきましょう。

「可能でしょうか」の英語表記

「可能でしょうか」を英語にすると「 Is it possible」となり、例えば上記の「明後日までに返信いただくことは可能でしょうか」を英語にすると「Is it possible to receive a response by the day after tomorrow」となります。

「できますでしょうか」の意味

「できますでしょうか」とは

「できますでしょうか」とは、「可能でしょうか」の間違った使われ方です。

「できますでしょうか」が間違っている理由

「できますでしょうか」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。表現がが似ているため、「可能でしょうか」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「できますでしょうか」と「可能でしょうか」を間違ってしまう理由としては、「できます」をより丁寧に表現しようとして、間違った敬語表現を使ってしまっているのが原因です。正しい日本語は「可能でしょうか」になります。

「できますでしょうか」がなぜ間違った言葉かというと二重敬語だからです。二重敬語とはより丁寧に表現しようとして、「尊敬語+尊敬語」「謙譲語+謙譲語」「丁寧語+丁寧語」のように同じ種類の敬語を重複させることを意味しています。

ではなぜ「できますでしょうか」が二重敬語かというと、「できます」は「できる」の丁寧語であり、それに「ます」の丁寧語の「ますでしょうか」組み合わせた言葉なので、上記の「丁寧語+丁寧語」の例に当てはまるため二重敬語となっています。

二重敬語を使用してはいけない理由としては、あまりに丁寧すぎる表現ため、逆に見下しているというイメージを与えしまうと言われているからです。

「可能でしょうか」の意味

「可能でしょうか」とは

「可能でしょうか」とは、できるか確認をすることを意味しています。

「可能でしょうか」の使い方

「可能でしょうか」を使った分かりやすい例としては、「資料を送付していただくことは可能でしょうか」「こちらの商品の返品は可能でしょうか」「こちらの書類を確認していただくことは可能でしょうか」「直接お会いすることは可能でしょうか」などがあります。

「可能でしょうか」はある物事ができる見込みがあることを意味する「可能」に、推量を表す「だろう」の丁寧語「でしょう」と疑問を表す終助詞の「か」が合わさり、できるか確認をすることの意味で使われている言葉です。

「可能でしょうか」は丁寧語の敬語表現なので、ビジネスシーンにおいても使うことができます。「可能でしょうか」は基本的には電話や口頭などで相手に対して依頼する場合に使うのが一般的です。

「可能でしょうか」はクッション言葉とセットで使える

「可能でしょうか」は「お忙しいところ恐れ入りますが」「お手数をお掛けしますが」「ご多用のところ大変恐縮ですが」などのクッション言葉とセットで使うことによって、相手に良い印象を与えることができます。

クッション言葉とは、伝えたい本題に入る前に一言添えて気遣いを示す言葉のことを意味しています。

「可能でしょうか」の類語

「可能でしょうか」の類語・類義語としては、できるか確認することを意味する「できますか」、してもらえるか確認することを意味する「いただけますか」などがあります。

「できますでしょうか」の例文

1.「できますでしょうか」という言葉は存在しないので、おそらく「可能でしょうか」の言い間違いだろう。
2.「可能でしょうか」という言葉はできるか確認をすることで、「できますでしょうか」という言葉はない。
3.「できますでしょうか」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.クレジットカードの使用はできますでしょうかという言葉を使う人はいるが、正しくはクレジットカードの使用は可能でしょうかです。
5.少々お時間をいただくことは可能でしょうかという言葉はあるが、少々お時間をいただくことはできますでしょうかという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「可能でしょうか」という言葉を間違えて「できますでしょうか」と表現している時などが挙げられます。

「できますでしょうか」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「可能でしょうか」を間違えて使っている可能性が高いです。

「できますでしょうか」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「できますでしょうか」ではなく、「可能でしょうか」と表現するのが正しい使い方になります。

「可能でしょうか」の例文

1.お忙しいところ大変恐縮ですが、15分ほどお時間をいただくことは可能でしょうか。
2.お手数をお掛けしますが、直接お会いすることは可能でしょうか。
3.ご多用のところ大変恐縮ではございますが、今週末までに確認することは可能でしょうか。
4.お忙しいところ恐れ入りますが、商談の日程調整は可能でしょうか。
5.お支払いに関してですが、電子マネーの使用は可能でしょうか。

この言葉がよく使われる場面としては、できるか確認をすることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「可能でしょうか」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「できますでしょうか」と「可能でしょうか」どちらを使うか迷った場合は、「できますでしょうか」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「可能でしょうか」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
例文買取センター