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【多面的】と【多角的】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「多面的」(読み方:ためんてき)と「多角的」(読み方:たかくてき)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「多面的」と「多角的」という言葉は、どちらも柔軟な視点を持つということを表す共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




多面的と多角的の違い

多面的と多角的の意味の違い

多面的と多角的の違いを分かりやすく言うと、問題を側面から捉えているのか、それとも角の部分から捉えているのかの違いです。側面というのは、プラス面やマイナス面などのことを意味していて、角というのは、様々な立場と言い換えられるものです。

多面的と多角的の使い分け方

多面的という考え方は、サイコロの面などで想像すると分かりやすいです。正方形のサイコロにはそれぞれ違った数字の書かれている6面があります。サイコロをひとつの問題と捉え、それぞれの面の部分を見つめるのが多面的という考え方です。

物事には沢山の側面があります。例えば歴史を学ぶことを考えてみます。歴史を学ぶのには、歴史の文化を学ぶという側面、歴史の政治的な部分を学ぶという側面、歴史を人物から学ぶという側面など、様々な面があります。

それら様々な面の学習を深めることにより、歴史を学ぶことが出来ると言えます。ひとつの物事を、多くの視点から見つめていくことを「多面的」と呼ぶのだと覚えておくようにしましょう。

一方の多角的という考え方は、サイコロの角の部分を想像すると分かりやすいです。正方形のサイコロには8つの角があります。サイコロをひとつの問題と捉え、その角の部分に立って物事を考えるのが多角的という考え方です。

この角というのは、立ち位置、立場などと言い換えて考えると分かりやすいでしょう。こちらも歴史を学ぶという例で考えてみます。歴史を学ぶと、ひとつの出来事に様々な立場の人が関係していることがわかります。

大きな改革などが起こる際には、改革を起こされる側の人間と、改革を起こそうとする側の人間という立ち位置の差が生まれます。その他にも、改革を見守るだけの人もいるでしょうし、巻き込まれている人もいる可能性があります。

それぞれの人の立場に立ってみて考えてみることが「多角的」な考え方ということです。異なった立場の人たち、それぞれの立ち位置に視点を置いて考えることを「多角的」と表現するのだと覚えておくようにしましょう。

多面的の意味

多面的とは

多面的とは、いろいろな方面から物の在り方を見つめることを意味しています。物事には、様々な側面があるものです。それらの側面をひとつひとつ、視点を変えて見ていくことを多面的な視点を持つと表現します。

多面的という言葉を考える際には、サイコロを思い浮かべると分かりやすいでしょう。通常、正方形のサイコロには6つの面があります。そして、それぞれの面には違う数字が書かれています。

サイコロの「1」の面だけを見ている時には、別の数字の書いてある面を見ることは出来ません。しかし、サイコロの位置をそのままに視点を上下左右に動かすことで、他の数字が書かれている側面を見ることが出来ます。これが多面的な視点というものです。

物事には、様々な意味や意義があるものです。一方向の視点だけで物事を見つめてしまうと、極端な考え方しか持つことが出来なくなってしまったりします。柔軟な思考で、色々な角度から物事を見つめる視点が大切です。

また、多面的というのは、それぞれの面に違った物事が書いてある必要があります。サイコロで考えてみても、同じ数字が書かれている面はないはずです。

視点を様々に動かしながら、違う側面を眺めることが多面的ということであると覚えておくようにしましょう。

多面的の「面」という字は、物のおもて、方向、物の広がっている部分という意味を持つ言葉です。多面的というのは、漢字の意味だけで考えると「多くの広がっている部分」という意味を持つ言葉です。

多面的というのは、物事が持つ様々な側面のことを意味しています。その側面には、プラス面もマイナス面もありますし、どちらとも言えないような曖昧な面があることもあります。何かの物事を考える時には、こうした多様な側面を見つめる必要があります。

ひとつの物事を視点を変えて様々な側面から見つめて考えることであると覚えておくようにしましょう。

表現方法は「多面的な魅力」「多面的な支援」「多面的に見る」

「多面的な魅力」「多面的な支援」「多面的に見る」「多面的な人」「多面的なものの見方」などが、多面的を使った一般的な言い回しです。

多面的の使い方

多面的を使った分かりやすい例としては、「物事を多面的に見ることが出来れば俯瞰的な決断を下すことができる」「仕事もプライベートも充実していて多面的な魅力を感じる」「日本の飲食業界を立て直すためには国からの多面的な支援が必要となる」などがあります。

多面的の類語

多面的の類語・類義語としては、異なる複数の層が重なっていることを意味する「複層的」、物事の要素がいくつもあることを意味する「多元的」があります。

多面的の「面」という字を使った言葉としては、正しく向き合っている方向を意味する「正面」、平らな表面のことを意味する「平面」、線で囲まれる平面や曲面の広さのことを意味する「面積」などがあります。

多角的の意味

多角的とは

多角的とは、ひとつの問題を複数の立場からそれぞれ深く考えることを意味しています。物事を深く考えてみると、様々な可能性が考えられる場合があります。関連性のある複数の立場について、深く考えを巡らせていくことを多角的な思考と表現します。

多角的という言葉を考える際にも、サイコロを思い浮かべると分かりやすいです。多角的という言葉を考える際には、サイコロの「角」の部分を思い浮かべます。正方形のサイコロの場合、ひとつの角からは3本の直線が伸びています。

3本の直線がそれぞれ別々の方向に伸びていくことで「角」が出来上がります。多角的というのは、この「角」の部分を立場、立ち位置とします。ひとつの立場、立ち位置から別方向に3本の直線が出ている状態が「角」があるという形状です。

この「角」が沢山あることを「多角的」であると表現します。つまり、様々な立場について、それぞれ深く考え、様々な方向に考えを派生させていくことを「多角的」な思考と呼ぶのだと覚えておくようにしましょう。

角が多ければ多いだけ、考えの選択肢が多いという風に捉えることも出来ます。例えば「多角的に検討する」という例文で考えると、これは色々な「角」に立ってみて、そこから思考を深めていき、検討するという意味になります。

多面的がひとつの物事に対して視点を変えていくのに対し、多角的というのは、いくつもの立場に立って、思考を深めていくという意味を持つ言葉です。

サイコロには8つの角があります。サイコロという大きな物事に対して、8つの角に立って思考を深めていくことを「多角的に考える」と表現するのだと考えるとわかりやすいでしょう。

多角的の「角」という字は、突き出たもの、かど、すみっこ、交わる場所などの意味を持つ言葉です。多角的というのは、漢字の意味だけで考えると「多くの突き出た部分」という意味を持つ言葉です。

表現方法は「多角的な視点で捉える」「多角的に見る」「多角的視点」

「多角的な視点で捉える」「多角的に見る」「多角的視点」などが、多角的を使った一般的な言い回しです。

多角的の使い方

多角的を使った分かりやすい例としては、「看護師は多角的視点を持って患者と接しなければならない」「双方の言い分が異なるときはそれらの意見をまとめて真実を多角的に見る必要がある」などがあります。

多角的の類語

多角的の類語・類義語としては、種類が多いことを意味する「多種多様」、異質のものが数多く入り混じっていることを意味する「種々雑多」、色の種類が多いことを意味する「多彩」などがあります。

多角的の「角」という字を使った言葉としては、二つの直線や平面が交わって作る角の大きさを意味する「角度」、物体の両端から目までの二直線が作る角度を意味する「視角」などがあります。

多面的の例文

1.ユーザーの多面的なニーズに答えられるような商品づくりをしていきたい。
2.彼女は少々多面的な性格を持っている。
3.この仕事はやるべき事が多岐にわたるので、多面的な仕事であると言える。
4.今回のイベントについては、各委員会からの意見を多面的に取り入れた。
5.多面的な視点で通学路の安全について確認する必要があります。
6.福祉というのはどのような人に対しても多面的な支援をできるようにするのが理想である。
7.今回の会議には会社全体の様々な部署からの出席があるため、多面的な意見の交換が活発に行われるだろうと期待されている。
8.友人の好きなアイドルグループは、メンバーの一人一人が多方面で活躍し、多面的な魅力を放っているので、年齢性別問わず幅広いファンの心を掴んでいる。
9.この試作品に多面的な検討を加えて、完成品により近い状態までもっていってほしい。
10.このまま放置するのではなく、今後は、旧校舎の多面的利用を検討して頂きたい。

この言葉がよく使われる場面としては、ひとつの物事について、いろいろな視野で見つめて考える事を表現したい時などが挙げられます。多面的というのは、ひとつの物事を様々な側面から見つめるという意味です。

例文5などで考えると、通学路の安全性については、道幅であったり、交通量の多さであったり、人通りの量や街灯の有無など、様々な観点から考える必要のある物事です。

このように、ひとつの物事に対して、多くの面から考えを巡らせる時などに「多面的」という言葉を使うのだと覚えておくようにしましょう。

多角的の例文

1.今後の行政の在り方については、多角的に検討する必要があります。
2.多角的に捉えて考えてみると、それほど悪いことばかりではないように思います。
3.彼女は問題に対して、いつも多角的にアプローチをしていて、感心するばかりだ。
4.小さい頃から、多角的な視点を持つように訓練しておくことは大切なことらしいよ。
5.難題だと思われる事柄についても、分析を繰り返すうちに、多角的に捉えられるようになったりする。
6.マーケティングリサーチの調査結果を多角的に分析することで消費者のニーズを知ることができる
7.ネガティブにしか見えないその問題でさえ、多角的に見れば、ポジティブなものへと変換できることに気付くだろう。
8.僕はいつも自身の意見に固執しがちなので、もっと多角的視点を持ち、他の人の意見も認められるようになりたい。
9.物語の登場人物を一人選び、その人物について、多角的意見をまとめよ、との課題が出された。
10.その件について君が多角的に捉えているのはわかったが、私が知りたいのは君がどう思っているかだ。

この言葉がよく使われる場面としては、ひとつの問題について、様々な立場に立ってみて考えることを表現したい時などが挙げられます。多角的というのは、核となる一つの物事について、複数の観点から深く考えを掘り下げるような意味を持つ言葉です。

例文3のように、何か問題が起こった際、その問題に関連する複数の物事を考えていくことで解決の糸口を見つける方法があります。核となる問題に関連する物事を「角」と捉え、様々な「角」を見つめることで問題の全体像を把握することが出来ます。

多面的と多角的という言葉は、あらゆる問題をひとつの視点ではなく、柔軟な思考で考えていくという意味の言葉です。注目する部分が、問題の「側面」であるのか、それとも一つの要素である「角」の部分であるかを考えるとわかりやすいでしょう。

言葉の使い方の例文
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