【シンジケート】と【マフィア】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「シンジケート」と「マフィア」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「シンジケート」と「マフィア」という言葉は、「犯罪組織」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




シンジケートとマフィアの違い

シンジケートとマフィアの意味の違い

シンジケートとマフィアの違いを分かりやすく言うと、シンジケートは複数の組織によって結成された犯罪組織を表現する時に使い、マフィアは外国の犯罪組織を表現する時に使うという違いです。

シンジケートとマフィアの使い方の違い

一つ目のシンジケートを使った分かりやすい例としては、「犯罪シンジケートのトップは相等頭が回る人なのだろう」「シンジケートローンについてわかりやすく説明された文章を読む」「シンジケートの結成は市場の停滞につながるのではないか」などがあります。

二つ目のマフィアを使った分かりやすい例としては、「マフィアのボスはドンやカポと呼ばれるそうだ」「マフィアを題材にした物語を読んだことがある」「マフィアの仕事とは一体どんなものなのだろう」などがあります。

シンジケートとマフィアの使い分け方

シンジケートとマフィアはどちらも、犯罪組織を意味する言葉ですが、ニュアンスが若干異なります。

シンジケートは、組織と組織が協力して利益を追求する連合体を指し、大規模な犯罪組織を表します。本来は製品の販売に関して、競争を避けるために同業他社と協定を結び組織された企業組合を指す言葉です。

一方のマフィアは、大都市に暗躍する犯罪組織を表します。イタリアのシチリア島を拠点としていた犯罪集団を指していましたが、アメリカでも活動するようになったことから、基本的には外国の犯罪組織を指す言葉として使われるようになります。

つまり、シンジケートは複数の組織よって結成された大規模な犯罪組織を指し、マフィアはイタリアやアメリカなど外国で暗躍する犯罪組織を指すという違いがあります。

シンジケートとマフィアの英語表記の違い

シンジケートを英語にすると「syndicate」となり、例えば上記の「犯罪シンジケート」を英語にすると「the crime syndicate」となります。

一方、マフィアを英語にすると「mafia」となり、例えば上記の「マフィアのボス」を英語にすると「mafia boss」となります。

シンジケートの意味

シンジケートとは

シンジケートとは、大規模な犯罪組織を意味しています。

その他にも、製品の共同販売に関する協定を結んで組織された形態を意味する言葉として使われています。

シンジケートの使い方

「犯罪シンジケートが大規模ゆえにトップにまでたどり着くのが難しいのだろうか」「密輸シンジケートのせいで薬物乱用事件が起きているといっても過言ではないと思う」などの文中で使われているシンジケートは、「犯罪組織」の意味で使われています。

一方、「複数の金融機関によってシンジケート団が結成された」「シンジケートローンのメリットとデメリットについて学んでいる」などの文中で使われているシンジケートは、「協定を結んで組織された形態」の意味で使われています。

シンジケートとは英語で「syndicate」と表記され、「企業連合」「通信社」「犯罪組織」といった意味を持ちます。日本語でも同じように使われており、「シンディケート」と表記されることもあります。

製品の販売価格や販売数量に関する取り決めを行い、同業他社との競争を避けて、市場を支配するために組織された企業組合をシンジケートと呼ぶため、各社間で競争を行う「カルテル」とは若干性質が異なります。

ここから転じて、犯罪組織同士で協力関係を結んだ場合もシンジケートと呼ばれ、やくざやマフィアもシンジケートに含まれることもあり、特にアメリカに移住したイタリアマフィアの形態はシンジケートに該当します。

シンジケートの類語

シンジケートの類語・類義語としては、同じ業種の企業が価格や数量に関する協定を結ぶ形態を意味する「カルテル」、暴力や脅迫、詐欺などの犯罪行為を組織で行う集団を意味する「反社会的勢力」、悪事をして歩き回る人を意味する「ならず者」などがあります。

マフィアの意味

マフィアとは

マフィアとは、大都市に暗躍する犯罪組織を意味しています。

マフィアの使い方

マフィアを使った分かりやすい例としては、「マフィアには服従と沈黙を守らせる血の掟と呼ばれるものが存在する」「マフィアのボスが長年逃亡の末逮捕されたというニュースを見た」「マフィアなんてアニメや小説の中の存在だと思っていた」などがあります。

その他にも、「マフィアは反社会的な行為だけでなく合法である不動産業も行っている」「イタリアのマフィアについてはネットで少し調べた程度の知識しかない」「マフィアには階級が存在している」などがあります。

マフィアは英語で「mafia」と表記され、「犯罪組織」「結束の固い権力者集団」といった意味を持ちます。本来はイタリア語であり、19世紀以降からイタリアのシチリア島を拠点としていた犯罪集団を指すようになった言葉です。

マフィアの起源

暴力や脅迫などによって農民から搾取を行うも、その土地を襲撃から守ってくれる存在であり、強大な力を持った農村ブルジョアジーがマフィアの起源と言われています。後々、外国人支配による圧政に対抗するための集団となり、政界との癒着も強くなりました。

20世紀には、マフィアの一部はアメリカへの移民が増え、アメリカにて組織を作り定着することになりました。シチリアでは好意的に見られていたマフィアも、戦後にはイタリア政府の取り締まりが強化され、犯罪は減少傾向にあります。

マフィアの組織はファミリーと呼ばれ、ドンやカポと呼ばれる首領、アンダーボスをトップとしたピラミッド型の構成が従来のものとされていましたが、今日は首領が複数いる場合もあるようです。

マフィアの類語

マフィアの類語・類義語としては、暴力的犯罪者の一団を意味する「ギャング」、暴力や脅迫などによって目的を達成しようとする反社会的な集団を意味する「暴力団」、法や社会秩序を無視する人を意味する「無法者」などがあります。

シンジケートの例文

1.日本にも犯罪シンジケートが存在するのかと思うと恐ろしいが、サイバー犯罪の被害に遭う可能性は誰にでもある。
2.密輸シンジケートによる手口が判明し、先日逮捕に踏み切っていたというニュースを見た。
3.カルテルとシンジケートは似ているが、前者には競争の必要があるため、市場を独占される可能性もある。
4.シンジケートローンを提案されたが、わかりやすく仕組みを教えてもらうところから始めた。
5.市場を知るためにシンジケート調査を参考にするのも良い方法ではないかと思う。

この言葉がよく使われる場面としては、大規模な犯罪組織を意味する時などが挙げられます。

例文3から例文5のように、製品の共同販売に関する協定を結んで組織された形態を意味する言葉として使われることもあります。

また、例文5の「シンジケート調査」とは、調査の企画と実施をし、獲得したデータを多数の企業に対して販売する調査を指す言葉です。

マフィアの例文

1.ホワイトカラー・マフィアは詐欺や横領、インサイダー取引などを行っているそうだ。
2.マフィアにおけるカポは頭や集団の長を意味する言葉であり、幹部を表す言葉だそうだ。
3.マフィアを題材としたゲームで関連知識を身につけたため暴力行為などが主体と思っていたが、今では知的犯罪が主体なのだろうか。
4.日本ではマフィアではなくやくざなどが活動しており、基本的には海外に存在する犯罪組織を指す。
5.中国系マフィアが日本にやってくるのではないかと不安に思っている人もいる。

この言葉がよく使われる場面としては、大都市に暗躍する犯罪組織を意味する時などが挙げられます。

例文1の「ホワイトカラー・マフィア」とは、会社経営者やビジネスマンといったホワトカラーの人たちが主体となる犯罪組織を指す言葉です。

シンジケートとマフィアは、どちらも「犯罪組織」を表します。どちらを使うか迷った場合は、複数の組織によって結成された犯罪組織を表す場合は「シンジケート」を、外国の犯罪組織を表す場合は「マフィア」を使うと覚えておけば間違いありません。

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