似た意味を持つ「じゃあ」と「それでは」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「じゃあ」と「それでは」という言葉は、どちらも前に示された事柄を受けてそれに対する判断や意見などを導くことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「じゃあ」と「それでは」の違い
「じゃあ」と「それでは」の意味の違い
「じゃあ」と「それでは」の違いを分かりやすく言うと、「じゃあ」の方が「それでは」よりも砕けた表現という違いです。
「じゃあ」と「それでは」の使い方の違い
一つ目の「じゃあ」を使った分かりやすい例としては、「じゃあ集合場所は駅の改札前にしましょう」「じゃあ私がそこへ行きましょう」「じゃあこれで失礼します」「じゃあまた明日会いましょう」「じゃああなたの勝手にしてください」などがあります。
二つ目の「それでは」を使った分かりやすい例としては、「それではこの辺で失礼いたします」「それでは講義を始めようと思います」「それではご検討のほどよろしくお願いいたいます」「それでは彼女が気の毒です」などがあります。
「じゃあ」と「それでは」の使い分け方
「じゃあ」と「それでは」はどちらも前に示された事柄を受けてそれに対する判断や意見などを導くことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「じゃあ」の方が「それでは」よりも砕けた表現という点です。
したがって、「じゃあ」はビジネスシーンなどのかしこまった場面ではあまり使われていません。ただし、砕けた表現なだけで間違った日本語ではないので、同僚や後輩に対しては使っても問題ないと覚えておきましょう。
「じゃあ」と「それでは」の英語表記の違い
「じゃあ」も「それでは」も英語にすると「then」「That would」「see you」となり、例えば上記の「それでは彼女が気の毒です」を英語にすると「That would be treating her harshly」となります。
「じゃあ」の意味
「じゃあ」とは
「じゃあ」とは、前の事柄を受けてあとの事柄が起こることを示すことを意味しています。
「じゃあ」の使い方
「じゃあ」を使った分かりやすい例としては、「じゃあ私が行きますよ」「じゃあ私は帰りますね」「じゃあまた明日会いましょう」「じゃあそろそろこの辺で失礼しますね」「じゃあ私がこの資料を作りますね」「じゃあ今日は早く寝ましょう」などがあります。
「じゃあ」は前の事柄を受けてあとの事柄が起こることを示すことを意味する接続詞です。
「じゃあ」の注意点
「じゃあ」はとても砕けた表現なのでカジュアルな場面で使うのが一般的で、ビジネスシーンなどかしこまった場面においては使うことはできません。そのため、基本的には友人、家族、同僚などの仲が良い人に対して使う言葉です。
また、「じゃあ」を不愉快に感じる人もいるので、使う場面はしっかり選ぶ必要があります。
「じゃあ」を使用する上でもう一つ注意しなければならないのは、基本的に口語で使用する言葉なので、文語としてはあまり使用しない点です。
「じゃあ」の類語
「じゃあ」の類語・類義語としては、前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くことを意味する「では」、それならのことを意味する「さすれば」、そうであるならばのことを意味する「しからば」などがあります。
「それでは」の意味
「それでは」とは
「それでは」とは、を意味しています。その他にも、区切りをつけて物事を始めたり終えたりすること、別れの挨拶のこと、そういう状態ではのことの意味持っています。
「それでは」の使い方
「それではいずれ手に入るでしょう」「それでは本日の会議はこれで終わりといたします」などの文中で使われている「それでは」は、「前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くことや区切りをつけて物事を始めたり終えたりすること」の意味で使われています。
一方、「それではまた会いましょう」「それでは私の顔が立ちません」などの文中で使われている「それでは」は、「別れの挨拶のことやそういう状態ではのこと」の意味で使われています。
「それでは」は複数の意味を持つ言葉です。前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くことと、区切りをつけて物事を始めたり終えたりすることの意味は接続詞、別れの挨拶のことの意味は感嘆詞、そういう状態ではのことの意味は連語として使います。
「それでは」の特徴
「それでは」は前後の文章や会話をつなぐ接続詞として使うのが一般的なので、敬語表現ではないもののビジネスシーンにおいて目上の人に対しても使うことができるというのが特徴です。
また、会話などの口語としてだけではなく、ビジネスメールなどの書き言葉としても使うことができます。
「それでは」は仮定性のない確定した事柄について使うことが多いです。分かりやすい例を挙げると、「質問はありませんね。それでは終わりましょう」などとなります。
「それでは」の類語
「それでは」の類語・類義語としては、そういうことならのことを意味する「それなら」、 前の事柄を仮定しその場合にあとの事柄が起こることを示すことを意味する「そうしたら」などがあります。
「じゃあ」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、前の事柄を受けてあとの事柄が起こることを示すことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「じゃあ」はカジュアルな場面において使われている言葉です。
「それでは」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、区切りをつけて物事を始めたり終えたりすること、別れの挨拶のこと、そういう状態ではのことを表現したい時にも使います。
例文1との「それでは」は前述の事柄を受けてそれを踏まえて次の事柄を導くこと、例文2と例文3の「それでは」は区切りをつけて物事を始めたり終えたりすること、例文4の「それでは」は別れの挨拶のこと、例文5の「それでは」はそういう状態ではのことの意味で使っています。
「じゃあ」と「それでは」はどちらも前に示された事柄を受けてそれに対する判断や意見などを導くことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「じゃあ」の方が「それでは」よりも砕けた表現と覚えておきましょう。