【クレヨン】と【クレパス】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「クレヨン」と「クレパス」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「クレヨン」と「クレパス」という言葉は、「棒状に練り固められた画材」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




クレヨンとクレパスの違い

クレヨンとクレパスの意味の違い

クレヨンとクレパスの違いを分かりやすく言うと、クレヨンは線を描く時に使い、クレパスは面を塗る時に使うという違いです。

クレヨンとクレパスの使い方の違い

一つ目のクレヨンを使った分かりやすい例としては、「幼少期はクレヨンで絵を描くのが好きだった」「昔ほどクレヨンで机を汚してしまっても落とせないのではないかと不安になることがなくなった」「クレヨンアートの練習をしたいと思っている」などがあります。

二つ目のクレパスを使った分かりやすい例としては、「学校でも使われているクレパスは日本で発明された」「母親に揃えてもらったクレパスは20色のものだった」「クレパスはサクラクレパスから発売されたものを指す」などがあります。

クレヨンとクレパスの使い分け方

クレヨンとクレパスはどちらも、棒状に練り固められた画材を表す言葉ですが、使い方が若干異なります。

クレヨンは、顔料などに色を混ぜて棒状に冷やして固めた画材です。手を汚すことなく、鉛筆削りなどのような手入れも必要なく、耐水性のある線を描くことができるのが特徴ですが、硬い画材であるため塗り重ねるのが苦手という短所もあります。

一方のクレパスは、クレヨンとパステルの特徴を併せ持った棒状の絵具です。クレヨンと比べて軟らかく、混色しやすいのが特徴で、線を描くだけでなく、面を塗ることも色を重ねることも得意としています。

つまり、クレヨンは線を描く時に用いられ、クレパスは面を塗る時に用いられるという違いがありますが、上記の通り、クレパスは線描に使われることもあります。

クレヨンとクレパスの英語表記の違い

クレヨンを英語にすると「crayon」となり、例えば上記の「クレヨンで絵を描く」を英語にすると「draw with crayons」となります。一方、クレパスを英語にすると「cray-pas」「craypas」「pastel crayon」となり、例えば上記の「クレパスは日本で発明された」を英語にすると「Cray-pas was invented in Japan」となります。

クレヨンの意味

クレヨンとは

クレヨンとは、顔料などに色を混ぜて棒状に冷やして固めた画材を意味しています。

クレヨンの使い方

クレヨンを使った分かりやすい例としては、「クレヨンのイラストは親子向けの広告に向いている」「最近クレヨンアートに興味を持ったため簡単に道具を揃えてみることにした」「クレヨンを舐める程度であれば害はない」などがあります。

その他にも、「赤ちゃん用のクレヨンであれば誤って口に入れても問題ないそうだ」「子どもはもちろん大人でもクレヨン画を楽しんだっていい」「クレヨンの成分によっては壁に描いてしまっても落とすことができる」などがあります。

クレヨンは英語で「crayon」と表記され、「クレヨン」「クレヨンで描く」「クレヨン画」といった意味を持ちます。日本語では画材を表すのみで、クレヨン画を指すことや動詞として使われることはありません。「クレオン」と表記されることもあります。

クレヨンの特徴

顔料と固形ワックスを混ぜて練り固めた画材で、日本ではさらに液体油などを混ぜることで滑らかな画材として仕上げられています。艶があり、紙に定着しやすいことや、手がべたつかないなどの特徴があり、主に線を描くものとして使われています。

今日では、水や石鹸で落とすことができる水性タイプや、水と油の作用を利用した版画に使われる油脂分の多い「リトクレヨン」などの種類があります。

クレヨンの類語

クレヨンの類語・類義語としては、クレヨンと色鉛筆の中間のようなプラスチック色鉛筆を指す「クーピー」、粉末顔料に白粘土を混ぜて接着剤で棒状に固めた画材を指す「パステル」などがあります。

クレパスの意味

クレパスとは

クレパスとは、クレヨンとパステルの特徴を併せ持った棒状の絵具を意味しています。

クレパスの使い方

クレパスを使った分かりやすい例としては、「登録商標であるクレパスはオイルパステルと呼ばれることもある」「クレパスはバラ売りもされているため消費が激しい色は単品購入することができる」などがあります。

その他にも、「太巻きのクレパスは子どもたちでも持ちやすくなっている」「公式サイトではクレパスに巻き付けるための紙を印刷することができる」「クレパスケースは通販で用意することにした」などがあります。

クレパスの語源

クレパスは、上項の「クレヨン」と、画用紙上で混色や色をのばすことができる「パステル」の長所を兼ね備えたものとして、1925年にサクラクレパスによって開発された画材であり、商標名です。そのため、一般名称としては「オイルパステル」と呼ばれています。

クレパスの特徴

クレヨンには硬くて滑りやすく、線を描くのには適していますが、面を塗ることにはあまり適していません。クレヨンよりも体質顔料や液体油を多く含ませ、固形ワックスの量を少なくすることで、混色や重ね塗りがしやすくなっているのがクレパスの特徴です。

また、クレパスに似た言葉に「クレバス」があります。これは氷河や雪渓などに形成された割れ目を指す言葉であり、画材であるクレパスとは大きく異なるため、「クレパス」を「クレバス」とするのは誤記となるため注意が必要です。

クレパスの類語

クレパスの類語・類義語としては、顔料をボイツ油などと練って作った塗料を指す「ペンキ」、対象に粉状の筆跡をつけて描く文房具を指す「チョーク」、樹脂や可塑剤、顔料などを加えて作られた塗料を指す「ラッカー」などがあります。

クレヨンの例文

1.クレヨンの汚れは洗剤やクレンジングオイルで落とすことができると聞いたため、いざという時には試してみたい。
2.古いクレヨンは燃えるゴミとしてゴミ袋に入れて処分することができる。
3.クレヨンはフランス語で白亜を意味する「craie」と接尾語である「on」が組み合わせられた言葉だそうだ。
4.大人になってからクレヨンで絵を描くことになるとは思っていなかったが、子どもが使っていたものが残っていてよかった。
5.太巻きのクレヨンは力を入れずとも握りやすく、線を書きやすいように思う。

この言葉がよく使われる場面としては、顔料などに色を混ぜて棒状に冷やして固めた画材を意味する時などが挙げられます。

どの例文のクレヨンも、主に線を描くことに用いられています。そのため、クレパスとクレヨンを言い換えて使うことはできません。

クレパスの例文

1.クレパスは登録商標であるため、学校からの指示では別の表現が用いられ、口頭で具体的な説明がある。
2.時間が経つと上手く描けなくなる場合もあるが、クレパスは5年程度品質が保持されるのではないかと言われており。
3.子どもがクレパスを少し舐めるぶんには問題ないが、喉を詰まらせる可能性もあるため誤飲には気を付ける必要がある。
4.クレヨンとクレパスは含まれている原料の割合量が異なり、クレパスの方が滑らかに描くことができる。
5.オイルパステルであるクレパスは有害物質を含まず、手にしてもベタつかないため、老若男女問わず使うことができる。

この言葉がよく使われる場面としては、クレヨンとパステルの特徴を併せ持った棒状の絵具を意味する時などが挙げられます。

どの例文のクレパスも、描画から面の着色まで様々な用途に用いることができます。そのため、クレヨンとクレパスを言い換えて使うことはできません。

クレヨンとクレパスは、どちらも「棒状に練り固められた画材」を表します。どちらを使うか迷った場合は、線を描く画材を表す場合は「クレヨン」を、面を塗る画材を表す場合は「クレパス」を使うと覚えておけば間違いありません。

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