似た意味を持つ「ご承諾」(読み方:ごしょうだく)と「ご快諾」(読み方:ごかいだく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ご承諾」と「ご快諾」という言葉は、どちらも相手の頼みを受け入れることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「ご承諾」と「ご快諾」の違い
「ご承諾」と「ご快諾」の意味の違い
「ご承諾」と「ご快諾」の違いを分かりやすく言うと、「ご承諾」とは相手の意見や希望などを聞いて受け入れること、「ご快諾」とは依頼や申し入れを快く承諾することという違いです。
「ご承諾」と「ご快諾」の使い方の違い
一つ目の「ご承諾」を使った分かりやすい例としては、「ご承諾いただきありがとうございます」「ご承諾賜りますようお願い申し上げます」「ご承諾のほど何卒よろしくお願いいたします」などがあります。
二つ目の「ご快諾」を使った分かりやすい例としては、「ご快諾いただきありがとうございます」「資金援助に関してご快諾くださりありがとうございました」「社長のご快諾を得ることになった」などがあります。
「ご承諾」と「ご快諾」の使い分け方
「ご承諾」と「ご快諾」は似た意味を持つ敬語ですが、使い方に少し違いがあります。
「ご承諾」は頼み事をただ受け入れる場合に使うのに対して、「ご快諾」は「快」という漢字が使われているように、相手からの頼み事を快く受け入れる場合に使うというのが違いになります。
ただし、「ご承諾」の方が一般的に使われており、ほとんど同じ意味を持つ言葉なので置き換えても問題はありません。
「ご承諾」と「ご快諾」の英語表記の違い
「ご承諾」を英語にすると「accept」「acceptance」「consent」となり、例えば上記の「ご承諾いただきありがとうございます」を英語にすると「Thank you for your acceptance」となります。
一方、「ご快諾」を英語にすると「agree readily」「consent」となり、例えば上記の「ご快諾いただきありがとうございます」を英語にすると「We thank you very much for your consent」となります。
「ご承諾」の意味
「ご承諾」とは
「ご承諾」とは、相手の意見や希望などを聞いて受け入れることを意味しています。
「ご承諾」の使い方
「ご承諾」を使った分かりやすい例としては、「ご承諾のほどお願い申し上げます」「突然の変更ですがご承諾いただければ幸いです」「ご承諾くださったことに感謝いたします」「突然のお願いにて大変恐れ入りますがご承諾くださいますようお願いいたします」などがあります。
「ご承諾」は相手の意見や希望などを聞いて受け入れることを意味する「承諾」に接頭語である「ご」がついた敬語です。
敬語は大きく分けると三つに分類することができます。
一つ目は、話し手が聞き手や話題の主のその動作や状態などを高めて待遇する言い方の尊敬語。二つ目は自分の行動を相手よりも下の立場として表現することにより相手への敬意を示す言い方の謙譲語。三つ目は、丁寧な言い方をすることによって相手への敬意を示す言い方の丁寧語になります。
接頭語の「ご」は使い方によって上記の3種類のどれにでもなることが可能です。例えば相手の動作に対して使った場合は尊敬語になり、自分の動作に対して使った場合は謙譲語になります。今回の場合ですと、「承諾」は動作になるため丁寧語で使うことはほとんどないでしょう。
表現方法は「ご承諾ありがとうございます」「ご承諾いただきありがとうございます」
「ご承諾ありがとうございます」はビジネスシーンにおいて頻繁に使われており、上司や取引先などが自分の意見や要望などを聞いてくださった際に「ご承諾いただきありがとうございます」という言い回しをすることが多いです。
その他にも、「ご承諾いただけますでしょうか」「ご承諾ください」「ご承諾いただけますと幸いです」などの言い回しも使われています。
「ご承諾」の対義語
「ご承諾」の対義語・反対語としては、要求や提案を聞き入れないで断ることを意味する「拒否」、相手の頼みや要求を拒むことを意味する「拒絶」などがあります。
「ご承諾」の類語
「ご承諾」の類語・類義語としては、人の意見や行動を良いと認めてそれに同意することを意味する「賛成」、依頼や要求などを聞き入れることを意味する「承知」、良しとして認め許すことを意味する「承認」などがあります。
「ご快諾」の意味
「ご快諾」とは
「ご快諾」とは、依頼や申し入れを快く承諾することを意味しています。
「ご快諾」の使い方
「ご快諾」を使った分かりやすい例としては、「ご快諾くださりありがとうございます」「ご快諾いただきまして誠にありがたく存じます」「ご連絡並びにお取引のご快諾ありがとうございます」「上司のご快諾を得ることになった」などがあります。
「ご快諾」は依頼や申し入れを快く承諾することを意味する「快諾」に接頭語である「ご」がついた敬語です。
「ご承諾」の所にも記載したように接頭語である「ご」は使い方によって尊敬語、謙譲語、丁寧語どれにでもなることが可能です。「ご快諾」の「快諾」は動作になるため、尊敬語か謙譲語で使う場合多いでしょう。
「ご快諾」はビジネスシーンにおいてよく使われており、依頼や申し入れををただ受け入れるのではなく、二つ返事で気持ち良く受け入れた場合に「ご快諾」を使います。
表現方法は「ご快諾いただきありがとうございます」「ご快諾ありがとうございます」
「ご快諾いただきありがとうございます」「ご快諾ありがとうございます」などが、「ご快諾」を使った一般的な言い回しになります。
「ご快諾」の類語
「ご快諾」の類語・類義語としては、相手からの提案や申し入れなどを受け入れることを意味する「受諾」、人の行為や思想などを良いと認めることを意味する「是認」(読み方:ぜにん)、人の頼みや申し込みをそのまま引き受けることを意味する「応諾」などがあります。
「ご承諾」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、相手の意見や希望などを聞いて受け入れることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のようにビジネスシーンにおいて頻繁に使われている言葉です。
「ご快諾」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、依頼や申し入れを快く承諾することを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のようにビジネスシーンにおいてよく使われている言葉です。
「ご承諾」と「ご快諾」という敬語は、相手の頼みを受け入れること表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「ご承諾」より相手の頼みを快く受け入れた場合は「ご快諾」を使うようにしましょう。