【ぎりぎり】と【すれすれ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ぎりぎり」と「すれすれ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ぎりぎり」と「すれすれ」という言葉は、どちらも限度に非常に近い様子のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「ぎりぎり」と「すれすれ」の違い

「ぎりぎり」と「すれすれ」の意味の違い

「ぎりぎり」と「すれすれ」の違いを分かりやすく言うと、「ぎりぎり」はそれを超えると許容できないという限度に非常に近い状態である場合に使う、「すれすれ」は客観的にある基準となるものや想定できる基準となるものに非常に近い状態である場合に使うという違いです。

「ぎりぎり」と「すれすれ」の使い方の違い

一つ目の「ぎりぎり」を使った分かりやすい例としては、「それは譲歩できるぎりぎりの線になります」「水質汚染は許容量ぎりぎりです」「原稿は締め切りぎりぎりに届きました」「私は時間ぎりぎりで間に合いました」などがあります。

二つ目の「すれすれ」を使った分かりやすい例としては、「車がガードレールすれすれのところを通りました」「トンボが水面すれすれを飛んでいきました」「ボールは私の頭のすれすれのところを飛んできました」「出発時間すれすれに着きました」などがあります。

「ぎりぎり」と「すれすれ」の使い分け方

「ぎりぎり」と「すれすれ」はどちらも限度に非常に近い様子のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「ぎりぎり」は限度いっぱいでそれ以上余地がないことを意味しており、「赤点ギリギリでした」のように、それを超えると許容できないという限度に非常に近い状態である場合に使う言葉です。

一方、「すれすれ」は限界をもう少しで越えそうなことを意味しており、「これは犯罪すれすれの行為だ」のように、客観的にある基準となるものや想定できる基準となるものに非常に近い状態である場合に使うというのが違いになります。

「ぎりぎり」と「すれすれ」の英語表記の違い

「ぎりぎり」と「すれすれ」を英語にすると「just barely」となり、例えば上記の「私は時間ぎりぎりで間に合いました」を英語にすると「I just barely made it」となります。

「ぎりぎり」の意味

「ぎりぎり」とは

「ぎりぎり」とは、限度いっぱいでそれ以上余地がないことを意味しています。

「ぎりぎり」の漢字表記

「ぎりぎり」を漢字にすると、「限り限り」と表記することができますが、あまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、ひらがなの「ぎりぎり」を使うようにしましょう。

「ぎりぎり」の使い方

「ぎりぎり」を使った分かりやすい例としては、「私は経済的にぎりぎりな状況で生活しています」「締め切りにぎりぎり間に合って良かったです」「これはぎりぎり許容できるラインだろう」「ギリギリ合格することができました」などがあります。

「ぎりぎり」は限度いっぱいでそれ以上余地がないことを意味する形容動詞です。形容動詞とは活用のある自立語で、文中において単独で述語になることができます。

「ぎりぎり」の特徴

「ぎりぎり」は形容動詞なので、「ぎりぎりな」「ぎりぎりだ」などような言い回しで使うことが多いです。

「ぎりぎり」はそれを超えると許容できないという限度に非常に近い状態である場合に使うといのが特徴になります。

「ぎりぎり」の類語

「ぎりぎり」の類語・類義語としては、限度いっぱいで余裕のないことを意味する「かつかつ」などがあります。

「すれすれ」の意味

「すれすれ」とは

「すれすれ」とは、限界をもう少しで越えそうなことを意味しています。その他にも、触れそうになるくらい近づいていることの意味も持っています。

「すれすれ」の漢字表記

「すれすれ」を漢字にすると、「擦れ擦れ」と表記することができますが、あまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、ひらがなの「すれすれ」を使うようにしましょう。

「すれすれ」の使い方

「発車時間にすれすれで間に合いました」「合格点すれすれの点数でした」などの文中で使われている「すれすれ」は、「限界をもう少しで越えそうなこと」の意味で使われています。

一方、「床のすれすれまで水がきています」「水面すれすれに鳥が飛んでいます」などの文中で使われている「すれすれ」は、「触れそうになるくらい近づいていること」の意味で使われています。

「すれすれ」は限界をもう少しで越えそうなことと、触れそうになるくらい近づいていることの二つの意味を持つ形容動詞です。

「すれすれ」の特徴

「すれすれ」は形容動詞なので、「すれすれな」「すれすれだ」などような言い回しで使うことができます。

「すれすれ」は客観的にある基準となるものや想定できる基準となるものに非常に近い状態である場合に使うというのが特徴です。

「すれすれ」の類語

「すれすれ」の類語・類義語としては、少しの余裕もないことを意味する「一杯一杯」などがあります。

「ぎりぎり」の例文

1.少し寝坊してしまったが、今からタクシーで行けば開演ぎりぎりに間に合うだろう。
2.納得のいく形になっていないので、提出期限ぎりぎりまで粘ることにしました。
3.譲歩できるぎりぎりの線なので、これ以上妥協することはできません。
4.ぎりぎり生活できる家の広さなので、家賃も安いしこの物件にしようと思います。
5.経済的にぎりぎりなので、もう芸人を目指すのは諦めた方がいいかもしれません。

この言葉がよく使われる場面としては、限度いっぱいでそれ以上余地がないことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「ぎりぎり」はそれを超えると許容できないという限度に非常に近い状態である場合に使う言葉です。

「すれすれ」の例文

1.バス出発時間すれすれに着いて、本当に良かったと思います。
2.すれすれで試験に合格できる点数だったので、内心ほっとしています。
3.彼らは違反すれすれの選挙活動をしているが、本当にそれでいいのだろうか。
4.駐車場で隣りの車がすれすれに停車しているので、少し怒りたくなりました。
5.カモメが海面すれすれを飛んでみるの見て、感動してしまいました。

この言葉がよく使われる場面としては、限界をもう少しで越えそうなことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、触れそうになるくらい近づいていることを表現したい時にも使います。

例文1から例文3は限界をもう少しで越えそうなこと、例文4と例文5は触れそうになるくらい近づいていることの意味で使っています。

「ぎりぎり」と「すれすれ」はどちらも限度に非常に近い様子のことを表します。

どちらの言葉を使うか迷った場合、それを超えると許容できないという限度に非常に近い状態である場合に使うのが「ぎりぎり」、客観的にある基準となるものや想定できる基準となるものに非常に近い状態である場合に使うのが「すれすれ」と覚えておきましょう。

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