【ひねる】と【ねじる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ひねる」と「ねじる」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ひねる」と「ねじる」という言葉は、どちらも線状または平面状のものを屈曲させることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「ひねる」と「ねじる」の違い

「ひねる」と「ねじる」の意味の違い

「ひねる」と「ねじる」の違いを分かりやすく言うと、「ひねる」は指先で軽く回すような動作で使う、「ねじる」は力を入れて回すような動作で使うという違いです。

「ひねる」と「ねじる」の使い方の違い

一つ目の「ひねる」を使った分かりやすい例としては、「スイッチをひねって電灯をつける」「ガス栓をひねって出す」「彼女の態度には私も首をひねっている」「これは全くひねった問題です」「私は彼の腕をひねる」などがあります。

二つ目の「ねじる」を使った分かりやすい例としては、「栓をねじって水を出す」「そのボルトは右にねじると締まります」「その取っ手を右にねじると箱は開きますよ」「紙をねじってこよりを作りました」「彼は取っ手をねじって外してしまいました」などがあります。

「ひねる」と「ねじる」の使い分け方

「ひねる」と「ねじる」はどちらも線状または平面状のものを屈曲させることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「ひねる」は指先でつまんで回すことを意味しており、「蛇口をひねる」のように、指先で軽く回すような動作の際に使います。

一方、「ねじる」は細長いものの両端に力を加えて互いに逆の方向に回すことを意味しており、「びんのふたをねじって開ける」のように、力を入れて回すような動作の際に使うというのが違いです。

つまり、指先で軽く回すような動作で使うのが「ひねる」、力を入れて回すような動作で使うのが「ねじる」と覚えておきましょう。

また、「ひねる」は「転んだはずみに手首をひねって痛めた」「足首をひねって医者にかかる」のように、使える範囲が広いというのも違いの一つになります。

「ひねる」と「ねじる」の英語表記の違い

「ひねる」を英語にすると「twist」「work out」となり、例えば上記の「私は彼の腕をひねる」を英語にすると「I gave his arm a twist」となります。

一方、「ねじる」を英語にすると「twist」「wrench」「screw」となり、例えば上記の「彼は取っ手をねじって外してしまいました」を英語にすると「He wrenched off the handle」となります。

「ひねる」の意味

「ひねる」とは

「ひねる」とは、指先でつまんで回すことを意味しています。その他にも、からだの一部をねじって向きを変えること、ねじって回したり締めたりして殺すこと、つねること、いろいろと悩みながら考えをめぐらすことの意味も持っています。

その他にも、わざと変わった趣向や考案をすること、苦心して俳句や歌などを作ること、簡単に負かすこと、金銭を紙に包むことの意味も持っています。

「ひねる」の漢字表記

「ひねる」を漢字にすると、「捻る」「拈る」「撚る」と表記することができますが、常用漢字表に載っていない表現なので、公用文で使用する場合はひらがなの「ひねる」を使うようにしましょう。

それ以外では好きな「ひねる」を使用して問題ありません。

「ひねる」の使い方

「スイッチを軽くひねる」「腰をひねったので病院へ行くことにしました」などの文中で使われている「ひねる」は、「指先でつまんで回すことやからだの一部をねじって向きを変えること」の意味で使われています。

一方、「夢か確かめるためにほっぺをひねる」「今回の問題の対策に頭をひねる」などの文中で使われている「ひねる」は、「つねることやいろいろと悩みながら考えをめぐらすこと」の意味で使われています。

「ひねる」の特徴

「ひねる」は一般的には何かを回すことの意味で使う言葉ですが、実は複数の意味を持っている言葉です。

そのため、「蛇口をひねる」「ふたをひねる」のような物理的な表現だけではなく、「ひねったアイデア」「難しい問題をひねって解きました」などように、比喩的な表現でも使うことができます。

「ひねる」は日常生活やビジネスシーンなど、様々な場面で使うことができる言葉です。

「ひねる」の類語

「ひねる」の類語・類義語としては、ねじって曲げることを意味する「よじる」があります。

「ねじる」の意味

「ねじる」とは

「ねじる」とは、細長いものの両端に力を加えて互いに逆の方向に回すことを意味しています。その他にも、体の筋をちがえることの意味も持っています。

「ねじる」の漢字表記

「ねじる」を漢字にすると、「捩る」「捻る」「拗る」と表記することができますが、常用漢字表に載っていない表現なので、公用文で使用する場合はひらがなの「ねじる」を使うようにしましょう。

それ以外では好きな「ねじる」を使用して問題ありません。

「ねじる」の使い方

「閉まっている水道の栓をねじる」「彼には針金をねじる力があります」などの文中で使われている「ねじる」は、「細長いものの両端に力を加えて互いに逆の方向に回すこと」の意味で使われています。

一方、「ジャンプした際に相手の足を踏んでしまい足首をねじる」「相手の腕をねじって逆をとる」などの文中で使われている「ねじる」は、「体の筋をちがえること」の意味で使われています。

「ねじる」は細長いものの両端に力を加えて互いに逆の方向に回すことと、体の筋をちがえることの二つの意味を持つ言葉です。

「ねじる」の特徴

「ねじる」はただ回すだけではなく、力を入れて回すような動作で使うというニュアンスがあると覚えておきましょう。

「ねじる」は日常生活やビジネスシーンなど、様々な場面で使うことができる言葉です。

「ねじる」の類語

「ねじる」の類語・類義語としては、まっすぐな物などを弓形にすることを意味する「曲げる」があります。

「ひねる」の例文

1.ペットボトルのキャップをひねって開けて、一気に飲み干しました。
2.ウエストをひねるダイエットをすることによって、お腹のお肉を減らそうと考えています。
3.何時間も頭をひねったものの、問題の答えを見つけることはできませんでした。
4.彼の料理はどれも一風ひねった味付けがされているので、とても人気があります。
5.1回戦相手とは実力差がかなりあったので、あさっりひねって勝利しました。

この言葉がよく使われる場面としては、指先でつまんで回すことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、からだの一部をねじって向きを変えること、いろいろと悩みながら考えをめぐらすこと、わざと変わった趣向や考案をすること、簡単に負かすことを表現したい時にも使います。

例文1は指先でつまんで回すこと、例文2はからだの一部をねじって向きを変えること、例文3はいろいろと悩みながら考えをめぐらすこと、例文4はわざと変わった趣向や考案をすること、例文5は簡単に負かすことの意味で使っています。

「ねじる」の例文

1.ビニール袋の口をねじって中身がこぼれないようにしました。
2.金属の針金をねじって固定したので、そう簡単に動くことはないだろう。
3.ひもを何本か束ねてしっかりねじって強度を高めたので、簡単には外れません。
4.バレーボールの試合中に足首をねじってしまい、ベンチに下がりました。
5.転倒した拍子に腰をねじってしまい、しばらく動けませんでした。

この言葉がよく使われる場面としては、細長いものの両端に力を加えて互いに逆の方向に回すことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、体の筋をちがえることを表現したい時にも使います。

「ひねる」と「ねじる」はどちらも線状または平面状のものを屈曲させることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、指先で軽く回すような動作で使うのが「ひねる」、力を入れて回すような動作で使うのが「ねじる」と覚えておきましょう。

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