【よもやま話】と【与太話】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「よもやま話」(読み方:よもやまばなし)と「与太話」(読み方:よたばなし)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「よもやま話」と「与太話」という言葉は、どちらも取り留めのない話のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「よもやま話」と「与太話」の違い

「よもやま話」と「与太話」の意味の違い

「よもやま話」と「与太話」の違いを分かりやすく言うと、「よもやま話」とはプラスのイメージで使う言葉、「与太話」とはマイナスのイメージで使う言葉という違いです。

「よもやま話」と「与太話」の使い方の違い

一つ目の「よもやま話」を使った分かりやすい例としては、「よもやま話で時間を潰すことにしました」「彼は勤務中にも関わらずもやま話ばかりしている」「ママ友とよもやま話を楽しむ」「その夜はよもやま話に花が咲きました」などがあります。

二つ目の「与太話」を使った分かりやすい例としては、「今は与太話をしている場合ではありません」「彼女は与太話ばかりするので、みんなから嫌われている」「それは与太話なので信用しない方がいいだろ」などがあります。

「よもやま話」と「与太話」の使い分け方

「よもやま話」と「与太話」はどちらも似た意味を持つ言葉ですが。使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「よもやま話」は色々な話題の話や世間話のことを意味しており、楽しみや社交のための話を指していることが多いプラスのイメージで使う言葉です。

一方、「与太話」は出まかせのつまらない話やでたらめの話のことを意味しており、マイナスなイメージで使うことが多いというのが違いになります。

「よもやま話」と「与太話」の英語表記の違い

「よもやま話」を英語にすると「talk about this and that」となり、例えば上記の「その夜はよもやま話に花が咲きました」を英語にすると「We spent the evening chatting about all sorts of things」となります。

一方、「与太話」を直訳した英語はないのですが、近い表現として「fake」「nonsense」などがあります。

「よもやま話」の意味

「よもやま話」とは

「よもやま話」とは、色々な話題の話のことを意味しています。

「よもやま話」の漢字表記

「よもやま話」を漢字にすると「四方山話」と表記することができます。しかし、漢字表記だと読み方がとても難しいため、平仮名の「よもやま話」を使うのが一般的です。

表現方法は「よもやま話に花が咲く」「よもやま話に浸る」

「よもやま話に花が咲く」「よもやま話に浸る」などが、「よもやま話」を使った一般的な言い回しになります。

「よもやま話」の使い方

「よもやま話」を使った分かりやすい例としては、「よもやま話をしていたら1時間も経過していた」「仕事中のよもやま話は御法度です」「高校の同窓会に参加したらよもやま話に花が咲きました」などがあります。

「よもやま話に花が咲く」の意味

「よもやま話」を使った有名な言葉として、「よもやま話に花が咲く」があります。「よもやま話に花が咲く」とは、雑談や世間話が盛り上がって賑やかな様子のことを意味しています。

「よもやま話」の語源

「よもやま話」の語源は四字熟語の「四方八方」(読み方:しほうはっぽう)です。「四方八方」はあらゆる方向や周囲のすべてのことを意味しています。

また、「四方八方」は「よもやも」と読むことも可能で、これが変化して「よもやま」になり、色々な話題の話のことを「よもやま話」と言うようになりました。

「よもやま話」の類語

「よもやま話」の類語・類義語としては、主婦たちが家事の合間に集まってするお喋りのことを意味する「井戸端会議」、当たり障りのない世の中の一般的な話のことを意味する「世間話」、様々な内容のことを気楽に話すことを意味する「雑談」などがあります。

「与太話」の意味

「与太話」とは

「与太話」とは、出まかせのつまらない話のことを意味しています。

「与太話」の使い方

「与太話」を使った分かりやすい例としては、「彼の与太話を信じる人は誰もいないだろう」「詐欺まがいの与太話が横行しているので気を付けよう」「酒の席の武勇伝は与太話なことが多いです」などがあります。

「与太話」の語源

「与太話」の語源は古典落語にしばしば登場する「与太郎」です。「与太郎」は間の抜けた言動で失敗を繰り返し笑いを誘う人物です。そして間抜けなことばかりするので愚か者の烙印を押されていました。

このことが転じて、出まかせのつまらない話やくだらない話のことを「与太話」と言うようになりました。

また、語源からも分かるように、「与太話」はつまらないやくだらないといったマイナスなイメージでしか使わない言葉というのが特徴です。

「与太話」の類語

「与太話」の類語・類義語としては、役に立たないお喋りのことを意味する「無駄話」、人と雑談することを意味する「お喋り」、用もないことをべらべら喋ることを意味する「駄弁」、用件以外の話のことを意味する「余談」などがあります。

「よもやま話」の例文

1.中学時代の友人に道でばったり遭遇してよもやま話に花を咲かせました。
2.仕事中によもやま話をしていたら、作業が遅れてしまったのでとても反省している。
3.久々に大学時代の友人とお茶をしたが、近況報告やよもやま話ばかりで特に変わった話題はなかったです。
4.打ち合わせで飲み会を行なったが、よもやま話しかしなかったので何も進展がありませんでした。
5.近所の人たちと公園でよもやま話をしていたら、2時間も経過していました。
6.祖父の家に遊びに行き犬の散歩につき合ったら、犬を連れた知り合い同士よもやま話が始まってしまい、しかもどんどん参加人数が増え、部外者の私は身の置き所に困ってしまった。
7.よもやま話というのは役に立たないからいいのです。ただただ無為に時間を過ごす、なんと贅沢なことでしょう。
8.喫茶店で友達とよもやま話をしながら2時間ほど過ごした後に、スーパーで買い物をして家に帰りました。
9.中学の同窓会では久々にあった友人たちと、よもやま話に花を咲かせてとても楽しく過ごせました。
10.難しい科学の話をわかりやすくつたえる目的で、科学のよもやま話と銘打って新聞の連載記事を書くことになった。

この言葉がよく使われる場面としては、色々な話題の話のことを表現したい時などが挙げられます。

「よもやま話」は日常生活ではほとんど使わない言葉なので、馴染みがない人が多いでしょう。

「与太話」の例文

1.簡単にお金を稼ぐことができるという与太話を簡単に信じてはいけません。
2.彼女は与太話しかしないので、誰も話を聞いてくれなくなりました。
3.彼の与太話を真に受けてしまったので、私の精神状態は普通ではないのだろう。
4.会社の同僚は与太話しかしないので、彼を信じる人は一人も居なくなりました。
5.オンラインサロンに参加して話を聞いてるだけでお金が貰えるなんて、そんな与太話を信じてはいけません。
6.彼は、俺はよくスカウトされるから近いうちにデビューするかもなどと与太話ばかりしているので、私たちは陰で与太郎がまたなんか言ってるよと、聞き流している。
7.上司の与太話につきあうくらいなら、早く家に帰ってゲームでもしたいというのが新入社員のころの私の本音でした。
8.君の与太話に付き合ってる暇はないんだ。お願いだからそんな夢みたいなこと言ってわたしをからかうのはやめてくれ。
9.居酒屋で同僚の与太話に付き合っていたらもうこんな時間になってしまった。終電に間に合うだろうか。
10.君は真面目だから忠告しておくが、あいつの話は与太話ばかりだから、真に受けないほうがいいよ。

この言葉がよく使われる場面としては、出まかせのつまらない話のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「与太話」はマイナスなイメージで使う言葉です。

「よもやま話」と「与太話」はどちらも取り留めのない話のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、プラスのイメージで使うのが「よもやま話」、マイナスのイメージで使うのが「与太話」と覚えておきましょう。

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