【尻切れトンボ】と【尻切れ草履】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「尻切れトンボ」(読み方:しりきれとんぼ)と「尻切れ草履」(読み方:しりきれぞうり)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「尻切れトンボ」と「尻切れ草履」という言葉は、どちらも物事が途中で終わって完結しないことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「尻切れトンボ」と「尻切れ草履」の違い

「尻切れトンボ」と「尻切れ草履」の意味の違い

「尻切れトンボ」と「尻切れ草履」の違いを分かりやすく言うと、「尻切れトンボ」は一般的に使われている、「尻切れ草履」は一般的に使われていないという違いです。

「尻切れトンボ」と「尻切れ草履」の使い方の違い

一つ目の「尻切れトンボ」を使った分かりやすい例としては、「連載が尻切れトンボで終了してしまったので納得がいきません」「ジグソーパズルを始めたが途中で飽きて尻切れトンボになったしまいました」「物事を尻切れトンボで終わらせてはいけません」などがあります。

二つ目の「尻切れ草履」を使った分かりやすい例としては、「彼女は尻切れ草履を履いている」「禁煙を始めたが我慢できずに尻切れ草履で終わってしまいました」「この映画のラストシーンが尻切れ草履なのは納得いきません」などがあります。

「尻切れトンボ」と「尻切れ草履」の使い分け方

「尻切れトンボ」と「尻切れ草履」はどちらも物事が途中で終わって完結しないことを意味しており、大きな違いがありません。あえて違いを挙げるならば、「尻切れトンボ」は一般的に使われているのに対して、「尻切れ草履」は一般的に使われていないというのが違いです。

「尻切れトンボ」と「尻切れ草履」の英語表記の違い

「尻切れトンボ」も「尻切れ草履」も英語にすると「unfinished」となり、例えば上記の「物事を尻切れトンボで終わらせてはいけません」を英語にすると「Don’t leave things unfinished」となります。

「尻切れトンボ」の意味

「尻切れトンボ」とは

「尻切れトンボ」とは、物事が途中で終わって完結しないことを意味しています。

「尻切れトンボ」の漢字表記

「尻切れトンボ」を漢字にすると「尻切れ蜻蛉」と表記することができますが、カタカナの「尻切れトンボ」の方が一般的と覚えておきましょう。

表現方法は「尻切れトンボで終わる」「尻切れトンボになる」「尻切れトンボのまま」

「尻切れトンボで終わる」「尻切れトンボになる」「尻切れトンボのまま」「尻切れトンボのように」などが、「尻切れトンボ」を使った一般的な言い回しになります。

「尻切れトンボ」の使い方

「尻切れトンボ」を使った分かりやすい例としては、「禁酒をしていたが友人の誘いに負けて尻切れトンボで終わってしまいました」「面白いドラマだと思っていたがラストが尻切れトンボなせいで後味の悪い結果になった」「会議中火災報知器がなり尻切れトンボで終わりました」などがあります。

「尻切れトンボ」の由来

「尻切れトンボ」の由来はお尻が切れたトンボのことではなく、かかとがない草履のことを「とんぼ草履」と言ってたことからきています。元々は「尻切れ草履」と呼んでいたのですが、草履の鼻緒がトンボの羽によく似ていたので、かかとがない草履のことを「とんぼ草履」とも呼ぶようになりました。

この「とんぼ草履」や「尻切れ草履」などの、かかとが欠けている草履のことが転じて、物事が途中で終わって完結しないことを「尻切れトンボ」と言うようになりました。

「尻切れトンボ」は死語ではない

「尻切れトンボ」は死語という説もありますが、辞書にも載っていて今でも使われている言葉です。そのため、死語ではないと覚えておきましょう。死語とは古く使用されていたが、現在では全く使用されなくなった言葉のことを指しています。

また、基本的に日常生活で使う言葉ですが、ビジネスシーンでも使用することが可能です。

「尻切れトンボ」の類語

「尻切れトンボ」の類語・類義語としては、物事が不完全で未完成なことを意味する「中途半端」、欠けたり十分でないところがあったりして完全でないことを意味する「不完全」、画や事業などが途中で遂行できなくなることを意味する「頓挫」などがあります。

「尻切れ草履」の意味

「尻切れ草履」とは

「尻切れ草履」とは、物事が途中で終わって完結しないことを意味しています。その他にも、かかとに当たる部分がなく後ろのほうが切れたように見える短い草履のことの意味も持っています。

「尻切れ草履」の読み方

「尻切れ草履」の読み方は「しりきれぞうり」です。誤って「しりきれじょうり」などと読まないようにしましょう。

表現方法は「尻切れ草履で終わる」「尻切れ草履になる」「尻切れ草履のまま」

「尻切れ草履で終わる」「尻切れ草履になる」「尻切れ草履のまま」「尻切れ草履のように」などが、「尻切れ草履」を使った一般的な言い回しになります。

「尻切れ草履」の使い方

「尻切れ草履で終わっていた計画が再開するとの噂があります」「私の読んでいた連載小説が作者の体調不良により、尻切れ草履で連載終了してしまいました」などの文中で使われている「尻切れ草履」は、「物事が途中で終わって完結しないこと」の意味で使われています。

一方、「彼は尻切れ草履を履いている」「このお店の尻切れ草履は大人気です」などの文中で使われている「尻切れ草履」は、「かかとに当たる部分がなく後ろのほうが切れたように見える短い草履のこと」の意味で使われています。

「尻切れ草履」とはかかとに当たる部分がなく後ろのほうが切れたように見える短い草履や、はき古してかかとの部分が切れてしまっている草履のことを意味する言葉です。このことが転じて、物事が途中で終わって完結しないことの意味でも使われるようになりました。

草履は現代では見慣れない履物になっているため、「尻切れ草履」がどんな形が分からないという方も多くいると思います。現代のもので分かりやすく表現するならば、サンダルやダイエットスリッパを思い浮かべるのがいいでしょう。

「尻切れ草履」の類語

「尻切れ草履」の類語・類義語としては、十分でなく中途半端であることを意味する「生半可」、まだ完全にはでき上がっていないことを意味する「未完」、必要なものが完全にはそろっていないことを意味する「不備」などがあります。

「尻切れトンボ」の例文

1.放送時間が押していたので、選手のインタビューが尻切れトンボで終了してしまいました。
2.筋トレを始めるがいつも尻切れトンボで終わってしまい、1ヶ月続いたことはありません。
3.私が大好きだった漫画の作者が警察に逮捕され、尻切れトンボな終わりで連載が打ち切られました。
4.尻切れトンボのまま終わってはダメだと思ったので、プロジェクトを再開させる計画を立てている。
5.移籍したばかりのシーズン前半は調子良かったものの後半で失速し、彼の海外挑戦は尻切れとんぼで終わりました。

この言葉がよく使われる場面としては、物事が途中で終わって完結しないことを表現したい時などが挙げられます。

例文4のように、「尻切れトンボ」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「尻切れ草履」の例文

1.炎上している会社が謝罪会見を開いたが、あまりにも時間が短すぎて尻切れ草履で終わってしまいました。
2.企画していたプロジェクトが予算の都合で尻切れ草履となってしまい、とても残念です。
3.ダイエットを始めたがお菓子のの誘惑に負けてしまい、尻切れ草履で終わってしまいました。
4.前シーズンは大活躍したものの、今シーズンの成績は低迷し、海外移籍は尻切れ草履で終わりました。
5.彼女は新しい草履を買うお金がないので、尻切れ草履を履いて生活しています。

この言葉がよく使われる場面としては、物事が途中で終わって完結しないことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、かかとに当たる部分がなく後ろのほうが切れたように見える短い草履のことを表現したい時にも使います。

例文1から例文4の「尻切れ草履」は物事が途中で終わって完結しないこと、例文5の「尻切れ草履」はかかとに当たる部分がなく後ろのほうが切れたように見える短い草履のことの意味で使っています。

「尻切れトンボ」と「尻切れ草履」はどちらも物事が途中で終わって完結しないことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、一般的に使われている「尻切れトンボ」の方を使えば問題ないでしょう。

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