【新鋭】と【気鋭】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「新鋭」(読み方:しんえい)と「気鋭」(読み方:きえい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「新鋭」と「気鋭」という言葉は、どちらも「勢いがあるさま」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




新鋭と気鋭の違い

新鋭と気鋭の意味の違い

新鋭と気鋭の違いを分かりやすく言うと、新鋭とは新しく現れて勢いがあること、気鋭とは意気込みや勢いがあることという違いです。

新鋭と気鋭の使い方の違い

一つ目の新鋭を使った分かりやすい例としては、「自衛隊が誇る最新鋭の装備をご紹介します」「巷で話題となっている新鋭作家の短編小説を読んでいます」「大阪万博で最新鋭のEVバスに乗りました」などがあります。

二つ目の気鋭を使った分かりやすい例としては、「気鋭の新人アーティストがデビューしました」「新進気鋭の投資家がおすすめする銘柄をチェックする」「少壮気鋭の若手社員たちにプロジェクトを任せてみよう」などがあります。

新鋭と気鋭の使い分け方

新鋭と気鋭という言葉は、どちらも勢いがある様子を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

新鋭とは、ある分野に新しく現れて勢いのあるさまを意味します。「最新鋭の装備」のような使い方で物に対して用いることも、「新鋭作家」のような使い方で人に対して用いることもできる言葉です。新鋭と同じ意味を持つ四字熟語に、「新進気鋭」があります。

気鋭とは、意気込みが鋭いことを意味し、やる気に満ちて意気が盛んなさまを表します。勢いがある新人に対して「新進気鋭」という四字熟語が使用されることが多くありますが、「気鋭」という言葉のみであれば新人だけでなくベテランにも用いることができます。

つまり、新鋭とは新しく現れて勢いがあるさまを表しますが、気鋭とは意気込みが盛んであるさまを表します。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

新鋭と気鋭の英語表記の違い

新鋭を英語にすると「the latest」「advanced」となり、例えば上記の「最新鋭の装備」を英語にすると「the most advanced equipments」となります。一方、気鋭を英語にすると「energetic」「spirited」となり、例えば上記の「気鋭の新人」を英語にすると「a spirited newcomer」となります。

新鋭の意味

新鋭とは

新鋭とは、新しく現れ勢いが盛んですぐれていること、そういう人やもの、新進気鋭を意味しています。

新鋭の使い方

新鋭を使った分かりやすい例としては、「最新鋭の吸引器の使い方を教えてもらいました」「こちらが新鋭のミートボール製造マシンです」「最新鋭の護衛艦が海上自衛隊呉基地に初入港しました」などがあります。

その他にも、「彼は世界が注目する日本アニメ界の期待の新鋭です」「最新鋭のものはカタログに掲載されていません」「新鋭の監督が作った映画は評判以上の素晴らしさでした」「最新鋭の気象レーダーでゲリラ豪雨を正確に予測する」などがあります。

新鋭の読み方

新鋭の読み方は「しんえい」です。誤って「にいえい」などと読まないようにしましょう。

新鋭の「鋭」は訓読みで「するどい」と読み、物に向かっていく勢いが激しくて強いことを表す漢字です。進歩的であることを表す「新」と組み合わさり、新鋭とは、その分野に新しく現れてきて、勢いありすぐれていることを意味します。

表現方法は「最新鋭」

新鋭を用いた日本語には「最新鋭」があります。最新鋭とは、いちばん新しく現れて優れていること、また、物事がこれまでにないものである様子のことです。最先端の技術や設備などに用いられることが多い表現です。

新「新鋭気鋭」は誤用

新鋭を用いた誤った表現には「新鋭気鋭」があります。正しくは「新進気鋭」であり、「新たに出てきて意気込みが鋭いこと」を意味する四字熟語です。

新鋭の対義語

新鋭の対義語・反対語としては、経験が豊富で力のある人や集団を意味する「古豪」などがあります。

新鋭の類語

新鋭の類語・類義語としては、その分野に新しく現れて活躍していることを意味する「新進」、ある社会や芸能界などで急に人気を集めて注目の的になった人を意味する「新星」、ある分野で際立った人気者を意味する「スター」などがあります。

気鋭の意味

気鋭とは

気鋭とは、気力があって意気込みが鋭いこと、そのさまを意味しています。

気鋭の使い方

気鋭を使った分かりやすい例としては、「気鋭の新人シャンソン歌手のチケットを手に入れる」「気鋭の芸術家たちが運営する展覧会に行く」「年少気鋭の市会議員を応援しています」「気鋭の執筆者による英語教育論を読む」などがあります。

その他にも、「新進気鋭のコラムニストに仕事を依頼する」「わが町から新進気鋭の作家さんが誕生しました」「新進気鋭の作家にインタビューを申し入れる」「こちらは少壮気鋭のアーティストの作品です」などがあります。

気鋭の「気」は心の働きや意識を表し、「鋭」は勢いが激しく勇ましいさまを表します。気鋭とは、意気込みが鋭いことを意味し、気力にあふれ活動的な様子を表現する言葉です。多くは「新進気鋭」「少壮気鋭」「年少気鋭」などの四字熟語で使用されています。

「新進気鋭」の意味

「新進気鋭」(読み方:しんしんきえい)とは、新たにその分野に現れ、意気込みが鋭く将来有望なさまや、そのような人を意味します。「新進」は新しくその場に出ること、新しく仲間入りすることを表す言葉です。

気鋭の対義語

気鋭の対義語・反対語としては、気が弱いさまを意味する「気弱」などがあります。

気鋭の類語

気鋭の類語・類義語としては、自分の信念を守ってどんな障害にも屈服しない強い意気を意味する「気骨」、事をやりとげようとする積極的な気持ちを意味する「意気」、物事を積極的に成し遂げようとするさまを意味する「意欲的」などがあります。

新鋭の例文

1.期待の新鋭シェフが作る新感覚フレンチは、カジュアルでありながら三ツ星レストランのような味わいです。
2.不審者の侵入や盗難を未然に防ぐために、最新鋭の防犯カメラを設置しています。
3.最新鋭テクノロジーツールの助けを借りながら、苦手な英語の勉強を続けています。
4.この辺りは漁業と干拓農業が盛んな地域でしたが、今では新鋭の臨海工業地帯となっています。
5.最新鋭の機械を導入したスマート農業で、米の生産拡大を図ろうとしています。

この言葉がよく使われる場面としては、新鮮で鋭い勢い、その分野に新しく進出した勢いが鋭く盛んな人を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、新鋭という言葉は、「最新鋭」という言い回しで使用されることが多くあります。

気鋭の例文

1.新進気鋭の若手アーティスト5名による合同展を開催いたします。
2.超大御所から気鋭の新人まで揃えた日本最大級のロックフェスティバルが開催されます。
3.次回のシンポジウムには、新進気鋭の英語教育研究者をお招きする予定です。
4.新進気鋭の作家が描くミステリーは、発売からわずか5日で重版が決まりました。
5.気鋭のスタートアップ起業家に、経営術とその成功の秘訣を尋ねました。

この言葉がよく使われる場面としては、意気込みが鋭いこと、意気が盛んなことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、気鋭という言葉は、「新進気鋭」という言い回しで使用されることが多くあります。

新鋭と気鋭という言葉は、どちらも「勢いがあるさま」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、新しく現れて勢いがあるさまを表現したい時は「新鋭」を、意気込みや勢いがあるさまを表現したい時は「気鋭」を使うようにしましょう。

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