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【本家】と【元祖】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「本家」(読み方:ほんけ)と「元祖」(読み方:がんそ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「本家」と「元祖」という言葉は、どちらも何かの大本となっているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




本家と元祖の違い

本家と元祖の意味の違い

本家と元祖の違いを分かりやすく言うと、家の血筋や血縁のはじまりとなるのが「本家」であり、血の繋がりなど関係なく何かのはじまりとなるのが「元祖」であるという違いです。

本家は家の血筋や血縁の始まり

本家というのは、本来は日本の荘園制という土地制度からきている言葉で、その時代の本家は、土地の支配制度の最上位という意味で使われていました。つまり、土地を所有している人の中で一番強い権力を持つ家を「本家」と呼んでいたということです。

本家という言葉は、一族の中心となる家のことを示す言葉です。また、芸事などにおいては、様々な流派の大本になる家のことを本家と呼びます。本家という言葉は、血筋や家柄を大切にしている言葉であると言えます。

元祖は血の繋がりや家柄がない始まり

一方の元祖というのは、ある物事を最初に始めた人のことを言います。元祖というのは「発祥」という言葉や「原点」「起源」「ルーツ」などの言葉で言い換えることの出来るものです。

そこには、本家と違い、血の繋がりや家柄などはあまり関係しません。例えば、家柄としては分家の子であっても、何かを始めればその人は、その物事の「元祖」であると言うことが出来ます。

本家と元祖の使い分け方

つまり、なにか新しいことを初めて、世の中に広めることが出来た場合は、家柄や血筋に関係せず、誰でも「元祖」になることが出来るということです。

本家というのは、生まれ落ちた家柄や血筋に深く関係しているものであり、元祖というのは、そういった血の繋がりとは無関係に、なにかを始めた人のことを呼ぶのだと覚えておくようにしましょう。

本家の意味

本家とは

本家とは、一族の中心となる血筋の家のことを意味しています。または、芸事などの世界で、様々にある流派の中の大本となる家のことを本家と表現します。本家の反対語は分家であり、分家の大本を辿ると本家に当たります。

本家の由来

本家という表現は、主になにか特別な大きな歴史の流れを持っている有名な一門の家に対して使われる言葉です。本家という言葉は、元々、日本の荘園制と呼ばれる土地の支配制度から出来た言葉でした。

本家とは、土地の支配構造の最上位という意味で使われていた言葉です。そういった理由もあり、現在でも一般的な家、特に都心などで核家族化が進んでいる地域では、あまり使われるものではありません。

しかし、家族の人数や規模が大きくなったり、家系の歴史が長くなると一般家庭でも本家という形で名前が受け継がれていることもあります。血筋の中で上位となる人がその一族を中心的にまとめていき、それを本家と呼んだりします。

本家から外に出たら分家

また、本家の流れから外に出た家のことを分家と呼びます。これは結婚をして家を出たり、兄弟が多く長兄だけが家を継いだ場合など、本家から離れた血筋の人の家を指しています。本家は別の言い方では「家元」などと言われたりもします。

芸術の分野の本家

芸術などの分野では、本家の中で一番偉い人のことを「お家元」と呼んだりもします。その名で呼ばれる人は、師範であったり、師匠である場合が多くあります。本家という言葉は、血筋を重んじる言葉であり、血族の間の関係性を示すものであると言えます。

飲食店の分野の本家

飲食店などで、その看板に「○○本家」とある場合には、それはその一族がずっと続けてきた飲食店であるという意味を持ちます。「○○本家」とつく看板のある店は、老舗の和菓子屋や、和食の料亭などに多くあります。

本家の語源

本家の「本」の字は、物事の起こり、はじまりという意味を持つ漢字です。または中心となる部分という意味で使われることも多く、例えば本店、本業、本宅、本部などのような言葉でよく使用されています。

本家の「家」の字は、血縁の集まり、一族、学問や技術の流派という意味を持つ漢字です。このことから、本家というのは「血縁のはじまり」「学問や技術のはじまり」というような意味を持つ言葉であることがわかります。

表現方法は「本家本元」「本家かまどや」「本家さぬきや」

「本家本元」「本家かまどや」「本家さぬきや」などが、本家を使った一般的な言い回しです。

本家の使い方

本家を使った分かりやすい例としては、「このラーメンの作り方は本家本元のお店で修行して学んだ」「本家かまどやの唐揚げ弁当を週2のペースで食べている」「本家さぬきやのカレーうどんが食べたい」などがあります。

本家の類語

本家の類語・類義語としては、一族の中心となる家柄を意味する「宗家」、一門の大もとの家を意味する「総本家」、物事を最初に始めた人のことを意味する「元祖」などがあります。

本家の「本」の字を使った単語としては、商品などの質や形状を買い手に知らせるために示す品を意味する「見本」、別宅などに対して日常住んでいる自分の家のことを意味する「本宅」などがあります。

本家の「家」の字を使った単語としては、名望のある家柄という意味を持つ「名家」、昔から続いてきた家や由緒ある家柄という意味を持つ「旧家」、その家が特有に持つ気風や習慣を意味する「家風」などがあります。

元祖の意味

元祖とは

元祖とは、何かの物事を最初に始めた人や場所のことを意味しています。または、学問や芸能などの世界で、ひとつの流派のもとを開いた人のことを元祖と呼びます。元祖という言葉が示すのは、その人が何かの物事をはじめたという事実だけです。

飲食店の分野の元祖

ここに血筋は関係してきません。例えば、飲食店などで考えてみます。Aさんが新しい料理を作り出したとします。Aさんの店は「元祖○○屋」という風に呼ばれるようになりました。

この時、Aさんが弟子のBさんに料理の作り方を伝授したとします。AさんとBさんの間に血縁関係はありません。Aさんが飲食店での仕事を引退して、店をBさんに譲ったとします。このお店は「元祖○○屋」のまま、看板に偽りなく営業をすることが出来ます。

この「元祖○○屋」というのは、Aさんが新しい料理を作り上げた大本の店舗であるという意味を持っています。その後、料理を作っているのが、作り方を受け継いだBさんであっても問題ありません。そして、AさんとBさんに血の繋がりがなくても良いものです。

時折、店の名前に「元祖○○屋二号店」などと付く場合もあります。これは、店の規模が大きくなって店舗が増えただけであり、大本を辿れば、その店の誰かがはじめてそのメニューを作った創始者であることを意味しています。

医療や芸能の分野の元祖

元祖という言葉は、飲食店だけに限らず、例えば病院などでは「あの先生は、新しい治療方法の元祖である」などという風に使われたりします。芸能などの世界でも、例えば「能の元祖は観阿弥と世阿弥である」などのように使われます。

これは、その芸能をはじめて成功させた、世の中に広めた人という意味を持つものです。この場合の元祖という言葉は、受け継ぐことは出来ません。芸事などで使われる元祖という言葉は、そのものを広めたただ一人に使われるものです。

元祖の語源

元祖の「元」の字は「はじまり」「第一の人」という意味を持つ言葉です。元祖の「祖」の字は「血筋のもと」「物事を始めた人」という意味を持っています。つまり、元祖とは漢字の持つ意味のまま「物事を始めた第一の人である」ということです。

表現方法は「元祖寿司」「元祖長浜屋」「元祖ニュータンタンメン本舗」

「元祖寿司」「元祖長浜屋」「元祖ニュータンタンメン本舗」などが、元祖を使った一般的な言い回しです。

元祖の使い方

元祖を使った分かりやすい例としては、「子供が喜ぶから回転寿司の元祖寿司に行くようにしている」「元祖長浜屋には独自のルールがある」「元祖ニュータンタンメン本舗でテイクアウトが始まったらしい」などがあります。

元祖の類語

元祖の類語・類義語としては、物事を最初に始めた人を意味する「生みの親」「始祖」、新たな宗派を開始した人を意味する「開祖」などがあります。

元祖の「元」の字を使った単語としては、物事の始めや起こりを意味する「元始」、一年の最初の日を意味する「元日」、元の形態や位置に戻すことを意味する「復元」などがあります。

元祖の「祖」の字を使った単語としては、最初に物事を始めた人を意味する「鼻祖」、祖先からずっと住んできた国を意味する「祖国」、その家系に属した過去の人々を意味する「先祖」などがあります。

本家の例文

1.我が家は華道の名門本家である。
2.本家の父が決めたことは絶対である。
3.本家というのは、その一族で中心となる血筋の家のことらしい。
4.本家というのは、一般的に血の繋がりによって繁栄していくものだ。
5.駅前のうなぎ屋さんには「○○屋本家」という看板がかかっている。
6.地元では老舗和菓子屋同士で、どちらが本家なのか、長年論争を繰り広げている。
7.家族のことでも本家の人間がいちいち口を出してくるので、分家の人間として不愉快極まりない。
8.今までたくさんタピオカミルクティーを飲んできたが、本家台湾のものはクオリティーが違いました。
9.本当なら本家四川の味を味わってみたかったが、辛いものがそれほど得意でなかったので遠慮しました。
10.周りから見える南側の邸宅は本家ではなく、北側にもっと大きな母屋があって、そこが本家らしい。

この言葉がよく使われる場面としては、なにかの物事の始まりを表現したい時などが挙げられます。ここで言う物事というのは、血縁のはじまりであったり、学問や技術のはじまりであったり様々です。

本家というのは、血縁や血筋を大切にしている考え方です。例えば、飲食店などで「本家」という文言が店名についている場合、それはその店をはじめた一族が代々受け継いで店を守ってきているという意味になります。

例えば、その店の一族ではない人が別のところに店舗を出したとしても、それは「本家」ではなく「分家」と呼ばれたり「のれん分け」と呼ばれたりすることになります。

本家というのは、その物事をはじめた人のいる店や、その物事をはじめた一族が継いでいる店でなくてはいけません。

元祖の例文

1.私のよく行くラーメン店は、元祖とんこつラーメンの店である。
2.「元祖○○」というのは、創業年数の長い和菓子屋さんや麺類のお店に多い気がするよ。
3.元祖というのは、なにかを最初に始めた人のことを意味するので、創始者と表現することも出来るね。
4.飲食店名に「元祖」という文字が入っていると、なんだかそれだけで美味しそうな印象がある。
5.ここの総合病院の院長は、君の病気の治療に関しては元祖と呼ばれている人だよ。
6.私は銀座に勤めているが、オムライスやカツレツ、鶏のから揚げなどおなじみのメニューの元祖といわれるお店が銀座にあることを初めて知った。
7.彼らは元祖を名乗っているが、本当は私達が正真正銘の元祖であってあれはまったくの偽物である。
8.茶道の元祖といわれる千利休の茶に対する姿勢がいかほどのものだったのか興味がありました。
9.電気街の元祖というべき部品のお店が閉店するとのことで、常連さんたちが多く駆けつけました。
10.彼女たちはいわゆる第一次声優ブームを牽引した、元祖アイドル声優であり、従来の裏方のイメージを払拭しました。

この言葉がよく使われる場面としては、なにかの物事を一番最初に始めた人のことを表現したい時などが挙げられます。飲食店などでよく見かける表現ですが、芸能や学問などについて表現する際にも、よく使用される言葉です。

元祖というのは、その物事をはじめた人のことを指すものです。例えば、その人に後継者がいたとしても、その人は元祖ではなく、二代目や次代と呼ばれる存在になります。しかし、飲食店などでは名称だけ引継いで「元祖○○店」とすることも多くあります。

これは、○○という料理がこの店の発祥であるということを表現しているものであり、○○という料理をはじめて作った創始者である人がその店にいたこと、または、その人のいた店の系列であることを示しているものです。

味が受け継がれている限り、店名としての「元祖○○店」という言葉は使えるものであると覚えておくようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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