【著しい】と【目覚ましい】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「著しい」(読み方:いちじるしい)と「目覚ましい」(読み方:めざましい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「著しい」と「目覚ましい」という言葉は、どちらもはっきりわかるほど目立つことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「著しい」と「目覚ましい」の違い

「著しい」と「目覚ましい」の意味の違い

「著しい」と「目覚ましい」の違いを分かりやすく言うと、「著しい」は良い意味と悪い意味のどちらでも使える、「目覚ましい」は良い意味でしか使えないという違いです。

「著しい」と「目覚ましい」の使い方の違い

一つ目の「著しい」を使った分かりやすい例としては、「科学技術の進歩は著しいです」「彼の運動能力の低下が著しい」「彼の身長の伸びは著しい」「効率化を図ったことで業務実績の成長が著しい」「二つの間には著しい類似点があります」などがあります。

二つ目の「目覚ましい」を使った分かりやすい例としては、「チームのキャプテンに任命された彼は目覚ましい活躍を見せました」「ここ数年で目覚ましい発展を遂げた企業です」「近年の医学の発展は目覚ましい」「電子機器の目覚ましい改良」などがあります。

「著しい」と「目覚ましい」の使い分け方

「著しい」と「目覚ましい」はどちらもはっきりわかるほど目立つことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「著しい」は「彼の成長が著しい」のように良い意味で使うこともあれば、「業績の低下が著しい」のように、悪い意味で使うことも可能になっています。

一方、「目覚ましい」は「彼は目覚ましい活躍をしました」のように、良い意味でしか使えないというのが違いです。

「著しい」と「目覚ましい」の英語表記の違い

「著しい」を英語にすると「remarkable」となり、例えば上記の「二つの間には著しい類似点があります」を英語にすると「There is a marked resemblance between the two」となります。

一方、「目覚ましい」を英語にすると「remarkable」「splendid」「striking」となり、例えば上記の「電子機器の目覚ましい改良」を英語にすると「a remarkable improvement in electronic equipment」となります。

「著しい」の意味

「著しい」とは

「著しい」とは、はっきりわかるほど目立つことを意味しています。

表現方法は「成長が著しい」「変化が著しい」

「成長が著しい」「変化が著しい」などが、「著しい」を使った一般的な言い回しになります。

「著しい」の使い方

「著しい」を使った分かりやすい例としては、「これは男女差別の著しい例です」「貯水池の水位の低下が著しい」「校舎を立て替えてから志願者の増加が著しいです」「彼女は著しい成功をしました」などがあります。

「著しい」ははっきりわかるほど目立つことを意味する形容詞です。形容詞とは、物事の状態や性質がどのようであるかを表現する際に使う言葉になります。

「著しい」は日常生活、ビジネスシーン、テレビなどのメディアなど、様々な場面で使われている言葉です。そのため、馴染みが深い人も多いでしょう。

「著しい」の特徴

「著しい」は良い意味と悪い意味どちらでも使えるのが特徴です。例えば、「彼女の成長が著しい」のように良い意味で使うこともあれば、「我が社の業績の低下が著しい」のように、悪い意味で使うこともできます。

「著しい」の類語

「著しい」の類語・類義語としては、際立って目につくことを意味する「顕著」、他のものにまさって先に出ることを意味する「抜き出る」、際立って見えることを意味する「目立つ」、周囲のものとはっきりした違いがあって一際目立つことを意味する「際立つ」などがあります。

「目覚ましい」の意味

「目覚ましい」とは

「目覚ましい」とは、驚くほど素晴らしいことを意味しています。

表現方法は「目覚ましい成長」「目覚ましい活躍」「目覚ましい勢い」

「目覚ましい成長」「目覚ましい活躍」「目覚ましい勢い」などが、「目覚ましい」を使った一般的な言い回しになります。

「目覚ましい」の使い方

「目覚ましい」を使った分かりやすい例としては、「日本は戦後目覚ましい成長を遂げました」「エースの目覚ましい活躍で甲子園を優勝することができました」「あの女優の成長が目覚ましい」「彼の数学の上達は目覚ましい」などがあります。

「目覚ましい」は驚くほど素晴らしいことを意味する形容詞です。

「目覚ましい」は日常生活、ビジネスシーン、テレビなどのメディアなど、様々な場面で使われている言葉です。そのため、馴染みが深い人も多いでしょう。

「目覚ましい」の注意点

「目覚ましい」を使う上で注意しなければならないのは、良い意味でしか使えないという点です。そのため、「最近彼の成績低下が目覚ましい」のように、悪い意味で使うことはできません。

「目覚ましい」の類語

「目覚ましい」の類語・類義語としては、群を抜いて優れていることを意味する「素晴らしい」、光り輝くように素晴らしいことを意味する「輝かしい」、驚くほど立派であることを意味する「天晴れ」などがあります。

「著しい」の例文

1.甲子園を優勝した影響もあり、近年の志願者数の増加が著しいです。
2.最近彼の成績低下が著しいので、何か良くないことがあったのだろうか。
3.彼はここ半年間で著しい成長を遂げて、チームのエースと呼べる存在になりました。
4.科学技術の進歩は著しいので、今後はAIがどんどん発展していくだろう。
5.チーム成績の低下が著しいので、今節をもって監督を解任することにしました。

この言葉がよく使われる場面としては、はっきりわかるほど目立つことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「著しい」はプラスとマイナスどちらのイメージでも使うことができる言葉です。

「目覚ましい」の例文

1.あなたの目覚ましい活躍は、我がチームにとってとてもありがたいことです。
2.近年の医学の発展は目覚ましいので、難病と言われるものも治せるようになるはずだ。
3.ここ10年の我が国の発展は目覚ましく、先進国に追いつく勢いです。
4.ここ数年で目覚ましい業績を上げたので、昇進が決まりました。
5.久しぶりに親戚の子供と会ったが、とても成長していたので子供の成長は目覚ましいと感じました。

この言葉がよく使われる場面としては、驚くほど素晴らしいことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「目覚ましい」はプラスのイメージでしか使えない言葉です。

「著しい」と「目覚ましい」はどちらもはっきりわかるほど目立つことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、良い意味と悪い意味のどちらでも使えるのが「著しい」、良い意味でしか使えないのが「目覚ましい」と覚えておきましょう。

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