【駐車】と【停車】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「駐車」(読み方:ちゅうしゃ)と「停車」(読み方:ていしゃ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「駐車」と「停車」という言葉は、どちらも「車を停止させること」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




駐車と停車の違い

駐車と停車の違いを分かりやすく言うと、駐車とは車が継続的に停止させること、停車とはすぐに発車できる状態で車を停止させることという違いです。

一つ目の駐車を使った分かりやすい例としては、「駐車違反で反則金を科せられました」「機械式立体駐車場の寸法を調べる」「一時的に地下駐車場を封鎖しております」「駐車禁止の張り紙を無料でダウンロードできます」などがあります。

二つ目の停車を使った分かりやすい例としては、「列車の停車時間はごくわずかです」「あそこに駐停車禁止の標識があります」「停車中のスマホ操作は違反になりますか」「5分以内の積卸しのための停止は駐車ではなく停車です」などがあります。

駐車と停車という言葉は、どちらも自動車などを停止させることを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

駐車とは、車をとどめておくことを意味し、自動車などから人が降りて、車をその位置にとめておくことを表します。交通法規では、車両等が継続的に停止することであり、5分以上車をとめることを「駐車」と言います。

停車とは、「列車の停車時間」のような使い方で、列車やバスなどが駅や停留場などにとまることを意味します。また、「駐停車禁止の標識」のような使い方で、道路交通法で、駐車に該当しない場合で車両等がとまることも意味する言葉です。

つまり、駐車とは車が継続的に停止することであり、停車とは5分以内ですぐに発車できる状態で車を止めていることを表します。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

駐車を英語にすると「parking」となり、例えば上記の「駐車違反」を英語にすると「parking violation」となります。一方、停車を英語にすると「stop」「stoppage」となり、例えば上記の「停車時間」を英語にすると「stoppage-time」となります。

駐車の意味

駐車とは、自動車などをとめておくこと、道路交通法では、車両等が継続的に停止すること、または、運転者が車両等を離れてすぐには運転できない状態にあることを意味しています。

駐車を使った分かりやすい例としては、「公道への無断駐車は処罰の対象になります」「友人宅近くで最大料金ありの駐車場を探しています」「駐車場代の勘定科目を確認する」「駐車禁止マークの下の矢印は区間を表しています」などがあります。

その他にも、「駅近で安い月極駐車場を見つけました」「車に戻ったら駐車禁止違反の張り紙がありました」「おすすめの駐車場予約サイトはありますか」「駐車違反の罰金を払わないとどうなるのだろう」などがあります。

駐車の「駐」は訓読みで「とどまる」と読み、一定のところに滞在することを表す漢字です。車輪をまわして動く乗物を表す「車」と結びつき、駐車とは、車をとどめておくことを意味し、交通法規では五分以上車をとめることを言います。

駐車を用いた日本語には「月極駐車場」(読み方:つきぎめちゅうしゃじょう)があります。月極駐車場とは、1カ月単位で契約する有料の駐車場を意味します。貸主と借主の間で賃貸借契約を結び、駐車場賃料を毎月支払うようになります。

駐車の対義語・反対語としては、列車や自動車などが出発することを意味する「発車」などがあります。

駐車の類語・類義語としては、公道上に自動車や自転車を停めておくことを意味する「路駐」、車庫や駐車場の所定の場所に自動車を駐車することを意味する「車庫入れ」、駐車することや駐車場を意味する「パーキング」などがあります。

停車の意味

停車とは、列車や電車などが止まること、また、止めることを意味しています。

その他にも、「貨物の積み降ろしや人の乗降などのため、車両等が停止すること」の意味も持っています。

「時間があったので各駅停車の電車に乗りました」「新橋停車場の復元駅舎を見に行きました」「停車駅が少ないひかりに乗りました」などの文中で使われている停車は、「電車などが止まることや止めること」の意味で使われています。

一方、「駐停車禁止マークの範囲を確認する」「駐停車禁止場所の覚え方にはコツがあります」「5分を超えたら停車ではなく駐車になります」などの文中で使われている停車は、「貨物の積み降ろしなどのため、車両等が停止すること」の意味で使われています。

停車とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ち、それぞれの意味で用いられているため、文脈により意味を捉える必要があります。停車の「停」は訓読みで「とまる」と読み、じっと一所にとまって進まないことを表します。

停車を用いた日本語には「停車場」(読み方:ていしゃじょう、ていしゃば)があります。停車場とは、駅や信号場あるいは操車場を指す鉄道用語です。 列車や電車などの発着、旅客の乗降、手荷物や貨物の積卸し、列車編成、車両入れ換えなどのために設けられた施設です。

停車の対義語・反対語としては、自動車などを出発させることを意味する「発進」などがあります。

停車の類語・類義語としては、走行中の自動車などが標識に従って一旦その場に止まることを意味する「一時停止」、船が碇いかりを下ろしてとまることを意味する「停泊」、ある場所にとどまることを意味する「停留」などがあります。

駐車の例文

1.車で観光地に行くのでれば、駐車場を検索して予約しておくことをおすすめします。
2.リアルタイムで全国の駐車場の空き状況がわかるサイトをよく使っています。
3.東京駅近くの駐車場は満車かもしれないので、電車で行くことにしました。
4.自宅から車で通学しているので、大学近くの月極駐車場を契約しています。
5.自動車学校の卒業検定を受ける前に、縦列駐車のコツを教えてもらいました。

この言葉がよく使われる場面としては、車をとどめておくこと、自動車などから人が降りて
車をその位置にとめておくことを表現したい時などが挙げられます。

例文5にある「縦列駐車」とは、路肩などに一列に並んだ車と車の間に、自動車を駐車することです。

停車の例文

1.もう長いことペーパードライバーなので、停車禁止マークがどんなものかも忘れてしまいました。
2.交通事故で停車せざるを得ない時は、ハザードランプを点灯させて後続車に注意を促してください。
3.交差点とその端から5m以内の場所は、駐停車禁止場所となっています。
4.エンジンをかけていてもいなくても、客待ちであれば停車とは言いません。
5.人待ちのために車を停めていれば、停車とはならず駐車とみなされます。

この言葉がよく使われる場面としては、列車やバスなどが駅や停留場などにとまること、道路交通法で駐車に該当しない場合で車両等がとまることを表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「駐停車」とは、自動車などを駐車することと停車することを意味します。

駐車と停車という言葉は、どちらも「車を停止させること」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、車が継続的に停止することを表現したい時は「駐車」を、5分以内ですぐに発車できる状態で車を止めていることを表現したい時は「停車」を使うようにしましょう。

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