【インテリ】と【エリート】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「インテリ」と「エリート」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「インテリ」と「エリート」という言葉は、「知的で優秀な人」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




インテリとエリートの違い

インテリとエリートの違いを分かりやすく言うと、インテリは他者に選ばれた立場ではない人を表現する時に使い、エリートは他者に選ばれた立場である人を表現する時に使うという違いです。

一つ目のインテリを使った分かりやすい例としては、「冷淡でインテリな人に思え、なかなか話しかけられなかった」「インテリタイプとはいえ孤独な人ばかりではない」「社交性のあるインテリは新しい視点で物事を見る機会をくれる」などがあります。

二つ目のエリートを使った分かりやすい例としては、「エリート社員の功績は多くの人の耳に入ったため、自分も名前だけは知っている」「エリート男子は理詰めで物事を考えることも多いように思う」などがあります。

インテリとエリートはどちらも、知的で優秀な人を指す言葉ですが、ニュアンスが若干異なります。

インテリは、高い知識や教養を持つ人を指します。本来は知識階級を指し、そのような立場にある知識人や有識者を表していました。今日の日本では上記例文の「インテリな人」「インテリ系」「インテリ男子」などのように使われています。

一方のエリートは、優秀な素質や力があると認められた人を指します。上記例文の「エリート社員」「エリート男子」「エリート街道」などのように使われ、多くの経験をし、優秀な成績を収めた人や出世ルートに対して使われている言葉です。

つまり、インテリは高い知識を持つ人を指し、他者に選ばれた立場ではありませんが、エリートは優秀な素質や力がある人を指し、他者に選ばれた立場であるという違いがあります。

インテリを英語にすると「intellectual」「brahmin」となり、例えば上記の「冷淡でインテリな人」を英語にすると「a cold, intellectual man」となります。

一方、エリートを英語にすると「elite」となり、例えば上記の「エリート社員」を英語にすると「an elite employee」となります。

インテリの意味

インテリとは、高い知識や教養を持つ人を意味しています。

インテリを使った分かりやすい例としては、「インテリ系イケメンと名高い学生はモデルをやっているそうだ」「インテリ女子と思われるような人になりたかった」「彼女は綺麗な上インテリであるため、話していて飽きが来ない」などがあります。

その他にも、「日常会話に横文字を混ぜるとインテリ気取りと思われ嫌われることもあるらしい」「インテリ風ファッションとはいったいどんなコーディネートだろうか」「インテリっぽいと言われたが揶揄われている気がした」などがあります。

インテリは英語で「intellectual」「brahmin」と表記され、「知的な」「理知的な」「教養の高い人」といった意味を持ちます。「知識階級」「知識人」を意味するロシア語の「インテリゲンチャ」が由来となった言葉です。

上記例文の「インテリ系イケメン」「インテリ風ファッション」などのように使われていますが、「インテリっぽい」「インテリ気取りは嫌われる」などのように悪い意味で用いられることもあります。

インテリの対義語・反対語としては、知らないことや知恵のないことを意味する「無知」、強要の低いことを意味する「ローブロー」があります。

インテリの類語・類義語としては、文化的な教養を身につけた社会人を意味する「文化人」、学識や教養のある人を意味する「ハイブロー」などがあります。

エリートの意味

エリートとは、優秀な素質や力があると認められた人を意味しています。

エリートを使った分かりやすい例としては、「エリートと呼ばれている先輩は優しく誰にでも手を差し伸べてくれるタイプだった」「エリート街道まっしぐらと思われていた後輩が会社を辞めてしまった」などがあります。

その他にも、「エリートであれど陰で多くの努力をしている人は多い」「素質だけでなく取り組み方までエリートであり、見習いたいと感じる」「このマンガでエリート集団と呼ばれている人たちはファンにも人気だ」などがあります。

エリートは英語で「elite」と表記され、「選ばれた者」「精鋭」といった意味を持つ言葉です。日本語でも似たような使い方をしますが、将来的に知的指導者層の一人となりうるほど優秀な素質があるた認められた人に対して用いられます。

上記例文の「ビジネスエリート」とは、一般企業における優秀な社員を指し、優れた成果を上げ、高い実績を持ち、多くの経験をしてきた人が該当します。

また、上記例文の「フィジカルエリート」とは、運動が得意で健康的な身体や雰囲気を誇れる人を意味する言葉です。筋肉質であったり、足が速い、スタミナがあるなどの特徴があり、野球選手やバスケットボール選手に多いとされています。

エリートの対義語・反対語としては、特別な身分や地位を持たない人を意味する「一般人」、世間で普通の人を意味する「凡人」があります。

エリートの類語・類義語としては、秀でた人物を意味する「傑物」、人並み以上に優れた才能を持つ人を意味する「逸材」、その方面で大きな勢力や影響力を持っている人を意味する「大物」などがあります。

インテリの例文

1.インテリ層と話す時に自分の語彙力や知識量で会話が続くか心配になってしまう。
2.マンガに出てくるインテリヤクザやインテリヤンキーは、不良っぽい見た目や態度ながら知的である人を指す。
3.インテリメガネを掛けていれば知的な印象に見えるのだろうかと考えたが、どのようなメガネが該当するのか分からなかった。
4.彼のインテリ気取りな話し方に周囲の人はイライラしているように見えた。
5.インテリっぽいねと友人に言われたが、あまり褒められている気分にはならなかった。

この言葉がよく使われる場面としては、高い知識や教養を持つ人を意味する時などが挙げられます。

例文4や5などのように、理屈ばかりこねるような知識人に対して使うなど、悪い意味で使われることもあります。

エリートの例文

1.エリート街道を突き進む同僚は、持ち合わせている素質だけでなく、たゆまぬ努力も続けていた。
2.あなたの旦那はエリートだねと言われたが、彼の仕事ぶりを見て結婚を決めたわけではない。
3.エリートと言われるようなハイスペックな女性でも結婚している人は増加していると思っている。
4.高学歴エリートが揃う合コンに誘われたが、会話についていけなかった時に馬鹿にされそうだと感じ、辞退した。
5.エリート集団とも呼ばれるほどの成績を収めたチームが、今期の大会でも優勝を果たしていた。

この言葉がよく使われる場面としては、優秀な素質や力があると認められた人を意味する時などが挙げられます。

例文1の「エリート街道」とは、組織や団体において特に優れた素質や高い成績を収めており、今後高い地位や名誉を得るために昇進や昇格をする様子を指す言葉です。

インテリとエリートは、どちらも「知的で優秀な人」を表します。どちらを使うか迷った場合は、他者に選ばれた立場ではない人を表す場合は「インテリ」を、他者に選ばれた立場である人を表す場合は「エリート」を使うと覚えておけば間違いありません。

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