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【狡猾】と【老獪】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「狡猾」(読み方:こうかつ)と「老獪」(読み方:ろうかい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「狡猾」と「老獪」という言葉は、どちらも悪賢いことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




狡猾と老獪の違い

狡猾と老獪の意味の違い

狡猾と老獪の違いを分かりやすく言うと、狡猾とは老若男女誰に対してでも使える、老獪とは経験を積んだ人に対してしか使えないという違いです。

狡猾と老獪の使い方の違い

一つ目の狡猾を使った分かりやすい例としては、「彼女はとても狡猾な女性だ」「彼は狡猾な手段を使って出世している」「狡猾な男性に騙されないように注意しよう」「狡猾な人はとても頭の回転が速い」などがあります。

二つ目の老獪を使った分かりやすい例としては、「彼はとても老獪な政治家だ」「いつか彼のような老獪なプレーができる選手になりたい」「社長の老獪なやり口にはいつも驚かされる」「彼は老獪なる策士です」などがあります。

狡猾と老獪の使い分け方

狡猾と老獪は似たような意味を持っているのですが、使える範囲が異なっているのが明確な違いになります。狡猾はずるくて悪賢い人なら年齢問わずに使えるのですが、老獪は経験を積んだことによって悪賢いことの意味なため、経験豊富な年配の方にしか使えない言葉になります。

どちらの言葉も日常生活やビジネスシーンであまり見かけないのですが、マイナスなイメージが強いため使う時には十分に注意してください。

狡猾と老獪の英語表記の違い

狡猾を英語にすると、「Cunning」となり、例えば上記の「彼女はとても狡猾な女性だ」を英語にすると「She is a very cunning woman」となります。

一方、老獪を英語にすると「crafty」となり、例えば上記の「彼は老獪なる策士です」を英語にすると「He is an old craftsman」となります。

狡猾の意味

狡猾とは

狡猾とは、ずるく悪賢いことを意味しています。

狡猾の使い方

狡猾を使った分かりやすい例としては、「彼はとても狡猾な男だ」「狡猾な女性に騙されてはいけない」「狡猾な性格を直したい」「年相応の狡猾さを身につけたいです」「今までの生きていて狡猾な人はみたことない」などがあります。

表現方法は「狡猾な男」「狡猾な男性」「狡猾な老人」

狡猾はずるく悪賢いことを意味しているため、基本的に人に対して使う言葉になります。老若男女問わず、ずるく悪賢いなと思った人誰に対しても使えます。誰に対しても使える例を挙げると、「狡猾な男」「狡猾な男性」「狡猾な老人」「狡猾な老婆」などがあります。

「狡猾な〇〇」は狡猾という言葉を使う時によく使われるフレーズなので覚えておきましょう。また、狡猾はマイナスなイメージの言葉なので、他人に対して使う場合は注意してください。

四字熟語「怜悧狡猾」の意味

狡猾を使った四字熟語としては、「怜悧狡猾」(読み方:れいりこうかつ)があります。怜悧狡猾とは、小賢しく悪賢いことを意味しています。

狡猾の対義語

狡猾の対義語・反対語としては、正直で臨機応変な行動をとれないことを意味する「愚直」があります。

狡猾の類語

狡猾の類語・類義語としては、心に何か悪巧みを持っていることを意味する「腹黒い」、悪い方によく知恵が回ることを意味する「悪賢い」、悪知恵が働くことを意味する「ずる賢い」、利口ぶっていて差し出がましいことを意味する「小賢しい」などがあります。

狡猾の狡の字を使った別の言葉としては、悪賢いことを意味する「狡獪」(読み方:こうかい)、ずる賢い知恵のことを意味する「狡知」、ずる賢い兎のことを意味する「狡兎」(読み方:こうと)、悪賢い子供を意味する「狡童」(読み方:こうどう)などがあります。

老獪の意味

老獪とは

老獪とは、色々な経験を積んで悪賢いことを意味しています。

表現方法は「老獪さ」「老獪な」

「老獪さ」「老獪な○○」などが、老獪を使った一般的な言い回しです。

老獪の使い方

老獪を使った分かりやすい例としては、「常務の老獪さは見習いたくなる」「次の対戦相手は老獪なプレーをしてくるので注意したい」「彼女は老獪な政治家なので敵に回さないようにしよう」「老獪なサッカーチームが今年も決勝に進出した」などがあります。

老獪という言葉は、色々な経験を積んで悪賢いことを意味しているため、使える範囲はとても限られています。色々な経験を積んだ年配の方や、スポーツの世界ではベテランと呼ばれる選手に対してにしか使いません。

老獪は基本的にマイナスなイメージしか持っていない使う時には十分に注意してください。ただし、スポーツの世界で老獪という言葉を使う場合は、経験を積んだ悪賢いプレーをする選手の意味になるので、必ずしもマイナスなイメージとは限りません。

老獪の類語

老獪の類語・類義語としては、社会に出て苦労した結果、世間の裏に通じて悪賢くなることを意味する「世間擦れ」、様々な経験をして悪賢くなることを意味する「擦れ枯らし」、罠や引っ掛けがあって油断ならないことを意味する「トリッキー」などがあります。

老獪の老の字を使った別の言葉としては、多くの経験を積んで物事が巧みであることを意味する「老練」、経験を積んで芸の優れた俳優のことを意味する「老優」、軍事に老熟した兵士のことを意味する「老兵」などがあります。

狡猾の例文

1.乙女心を利用する狡猾な男の罠にはまってはいけない。
2.こんな狡猾な犯罪は今までみたいことがない。
3.彼女は狡猾な手段を使って出世の道を進んでいる。
4.私の上司は悪魔のようにとても狡猾だ。
5.彼女は自分よりかわいい子と一緒の写真は絶対SNSに載せない狡猾な女性だ。
6.彼は普段は穏便な人柄だが、目的を達成するためならば手段を選ばない狡猾な面も併せ持っている。
7.一部の人間が狡猾な手段を使って補助金制度を悪用するのが跡を絶たなかったが、それだけ経済的にが苦しかったということだろう。
8.ふだんは事あるごとに人の悪口ばかりいっているのに、イケメンの男性の前ではしおらしくして興味を引こうとしているなんて狡猾な女性だろうな。
9.東京の大学に進学すると決まった時、祖父からは東京には狡猾な男性がたくさんいるから甘い言葉にころっと騙されないようにと何度も言われた。
10.狡猾な人は皆からは疎まれるが、いろいろなズルを考えるために頭の回転が早く、使いようによっては役に立つこともあるからないがしろにしてはいけない。
11.公園で遊び回る子どもたちを見て、友達がふとあの子達にように純粋でなくなるのは成長すれば年相応の狡猾さを身につけるからだろうね、とつぶやいた。

この言葉がよく使われる場面としては、ずるく悪賢いことを表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文5のように老若男女問わず誰に対しても使える言葉です。ずるく悪賢く自分が得をするような行動をする人に対して使います。そのため、マイナスなイメージしかない言葉です。

老獪の例文

1.私は老獪なキャラクターを好きになることが多い。
2.彼は老獪なやり口で社長の椅子に座り続けている。
3.新人俳優の頃はとてもクリーンなイメージがあったのだが、今では老獪な俳優になってしまった。
4.彼の老獪なプレーにはいつも驚かされるので、試合会場へ何度も足を運んでしまう。
5.彼は老獪なテクニックを使って部下を思い通りに動かして、会社の収益を上げている。
6.今回の株価の暴落は、老獪な投資家たちでさえも予測出来ない事態であった。
7.受験戦争に勝つにはただ目の前の問題をこなすだけでなく、様々な分析や傾向を研究するくらいの老獪さを見習わなければならないと思った。
8.対戦相手はわたしたちのチームよりは弱いが、老獪なチームだから油断をしないようにといったのに、調子の乗るから見事に相手の術中にハマっていたよ。
9.老獪な政治家という言葉があるが、昭和の政治家をみていると皆が皆老獪な人たちばかりで、お願いだからその老獪さを別のところに活かしてほしかったと思うばかりであった。
10.彼は長年デイトレーダーの世界を渡り歩いているので老獪なテクニックを知り尽くしており、彼に頼めば莫大な利益を上げてくれると評判になっている。
11.彼は老獪な心理テクニックで女性を意のままに操っている男ではあるが、唯一頭が上がらないのが初恋の女性だというのだから憎めないところがある。

この言葉がよく使われる場面としては、色々な経験を積んで悪賢いことを表現したい時などが挙げられます。

例文2や例文3のように色々な経験を積んで悪賢い人に対して使うのが一般的です。この場合は、マイナスなイメージを持って使われています。ただし例外があり、例文4や例文5のように使う場合は必ずしもマイナスなイメージになるとは限りません。

狡猾と老獪どちらの言葉を使えばいいか迷った時は、老若男女問わず誰にでも使える狡猾を使えば間違いありません。

言葉の使い方の例文
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