【軽はずみ】と【軽率】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「軽はずみ」(読み方:かるはずみ)と「軽率」(読み方:けいそつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「軽はずみ」と「軽率」という言葉は、どちらも注意や熟慮を欠いた言動のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「軽はずみ」と「軽率」の違い

「軽はずみ」と「軽率」の違いを分かりやすく言うと、「軽はずみ」は衝動や場の勢いで浅慮にやってしまう行為に使う、「軽率」は熟慮不足による判断ミスを非難や反省する文脈で使うという違いです。

一つ目の「軽はずみ」を使った分かりやすい例としては、「彼は軽はずみに秘密を話してしまった」「軽はずみな発言が場を白けさせた」「軽はずみに返事をすると後悔する」「場の空気に流されて軽はずみに約束してしまった」などがあります。

二つ目の「軽率」を使った分かりやすい例としては、「軽率な判断が失敗を招いた」「軽率な言動で信用を失った」「軽率に契約してしまった」「軽率な発言を後悔している」「軽率な決断で大きな損失を出した」「彼の軽率な判断が大きな損失を招いた」などがあります。

「軽はずみ」と「軽率」はどちらも注意や熟慮を欠いた言動のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「軽はずみ」は「場のノリで軽はずみに約束してしまった」のように、衝動的やその場しのぎで浅く考えてしてしまう行為や発言に対して使う言葉になります。

一方、「軽率」は「十分に検討せず軽率な判断を下してしまった」のように、見通しの甘さやリスク軽視による不適切な判断や決定に対して使う言葉です。

つまり、衝動や場の勢いで浅慮にやってしまう行為に使うのが「軽はずみ」、熟慮不足による判断ミスを非難や反省する文脈で使うのが「軽率」と覚えておきましょう。

「軽はずみ」を英語にすると「rash」「impulsive」「off-the-cuff」「thoughtless」となり、例えば上記の「場の空気に流されて軽はずみに約束してしまった」を英語にすると「I made a rash promise in the heat of the moment」となります。

一方、「軽率」を英語にすると「imprudent」「ill-considered」となり、例えば上記の「彼の軽率な判断が大きな損失を招いた」を英語にすると「His imprudent decision led to a major loss」となります。

「軽はずみ」の意味

「軽はずみ」とは、よく考えずに調子に乗ってすることを意味しています。

「軽はずみ」を使った分かりやすい例としては、「軽はずみな約束は守れなくなることが多い」「軽はずみに笑ったことで彼を傷つけた」「軽はずみな行動が大きな事故につながる」「軽はずみに信じると騙されることもある」「軽はずみな言葉で友情を壊した」などがあります。

「軽はずみ」は、深く考えずに衝動的に行動したり、場の雰囲気に流されて不用意な言葉を口にしてしまうことを表す言葉です。簡単に言うならば、慎重さを欠いた行為や発言で、後悔やトラブルの原因になりやすい状態を指します。

例えば、冗談のつもりで言った一言が相手を傷つけてしまった場面や、勢いで約束をしてしまい守れなくなるような出来事などがあります。

「軽はずみ」な言動を防ぐには、発言や行動の前に少し立ち止まって考えることや、相手の立場に配慮する姿勢が大切だと言われています。特に、人間関係や社会生活においては、軽はずみな行為が信頼を失わせる大きな要因となるので注意が必要です。

「軽はずみ」の類語・類義語としては、深みや慎重さを欠いた態度を指すことを意味する「軽々しい」があります。

「軽率」の意味

「軽率」とは、物事を深く考えずに軽々しく行うことを意味しています。

「軽率」を使った分かりやすい例としては、「軽率に書類を処分してしまった」「軽率な行為が問題を悪化させた」「軽率に情報を拡散するべきではない」「軽率な対応が批判を招いた」「軽率に動くと大変危険です」などがあります。

「軽率」は、深く考えずに十分な注意や配慮を欠いた判断や行動を表す言葉です。簡単に言うならば、状況を正しく見極めないまま決断したり、安易に物事を進めてしまうような状態を指します。

例えば、内容をよく確認せずに契約を結んでしまうことや、感情的になって不用意な発言をしてしまうような出来事などがあります。

「軽率」は多くの場合、冷静な判断や慎重さを欠くことで生まれるのです。主なきっかけを挙げると、焦りや感情的な高ぶり、経験不足による見通しの甘さ、または責任を軽く考える姿勢などがあります。

「軽率」な判断を避けるには、決定の前に十分な情報を集めたり、第三者の意見を取り入れるなど、落ち着いて状況を整理することが大切だと言われています。特にビジネスや社会生活においては、軽率な行動が大きな損失や信頼の低下につながることが少なくありません。

「軽率」の類語・類義語としては、思慮の足りなさを示すことを意味する「軽薄」があります。

「軽はずみ」の例文

1.その場の雰囲気に流されて軽はずみに承諾してしまうと、後から責任を取るのがとても大変になります。
2.軽はずみな発言は本人にとっては冗談でも、聞いた相手には深い傷を与えてしまうことがあるのです。
3.軽はずみに行動してしまうと、周囲に迷惑をかけるだけでなく、自分の信用まで失ってしまいます。
4.軽はずみな約束を繰り返していると、信頼を得るどころか逆に信用を失う結果になるのです。
5.軽はずみに挑戦する姿勢は時に大切ですが、事前にしっかりと準備を整えることも必要だと思います。

この言葉がよく使われる場面としては、よく考えずに調子に乗ってすることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「軽はずみ」は衝動や場の勢いで浅慮にやってしまう行為に使う言葉です。

「軽率」の例文

1.状況を十分に確認せずに軽率な判断を下してしまうと、取り返しのつかない結果を招くことがあります。
2.軽率な発言は職場の信頼関係を大きく揺るがすことになるため、常に言葉選びには注意すべきです。
3.軽率に行動することは自分だけでなく周囲の人を巻き込む危険があるので、慎重さを忘れてはいけません。
4.軽率な対応をしてしまうと、一時的には問題が解決したように見えても、後に大きな混乱を招く可能性があります。
5.軽率に判断してしまうのは人間らしい面でもありますが、重要な局面では冷静に考えることが大切です。

この言葉がよく使われる場面としては、物事を深く考えずに軽々しく行うことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「軽率」は熟慮不足による判断ミスを非難や反省する文脈で使う言葉です。

「軽はずみ」と「軽率」はどちらも注意や熟慮を欠いた言動のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、衝動や場の勢いで浅慮にやってしまう行為に使うのが「軽はずみ」、熟慮不足による判断ミスを非難や反省する文脈で使うのが「軽率」と覚えておきましょう。

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