似た意味を持つ「副業」(読み方:ふくぎょう)と「兼業」(読み方:けんぎょう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「副業」と「兼業」という言葉は、どちらも「複数の仕事を掛け持ちすること」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
副業と兼業の違い
副業と兼業の意味の違い
副業と兼業の違いを分かりやすく言うと、副業とは本業のサブ的な位置づけの仕事、兼業とは本業と対等な位置づけの仕事という違いです。
副業と兼業の使い方の違い
一つ目の副業を使った分かりやすい例としては、「副業としてWebライターを始めました」「副業による収入は年末調整の対象外です」「副業でやっていた在宅ワークを本業に変えました」「副業サイトで詐欺にあいました」などがあります。
二つ目の兼業を使った分かりやすい例としては、「体力面で兼業農家はきついと感じます」「兼業したら社会保険料が上がってしまった」「兼業や副業における労働時間の通算について説明します」などがあります。
副業と兼業の使い分け方
副業と兼業という言葉は、どちらも仕事を掛け持ちして本業以外に収入を得ることを表しますが、厳密な意味や使い方には違いがあります。
副業とは、本業以外で収入を得るために取り組む仕事を意味します。明確な定義はありませんが、本業に比べて得られる収入や、かける時間あるいは労力が少ない場合に用いられる言葉です。あくまで本業がメインの仕事で、副業はサブ的な位置付けになります。
兼業とは、本業のほかに他の事業や仕事を掛け持ちして行うことを意味します。どちらか一方に力を入れおらず、それぞれの仕事に同じくらいの時間や労力を費やす場合に使用される言葉です。そのため、本業と対等な関係性と言えます。
つまり、副業とは本業のサブ的な位置づけであり、兼業とは本業と対等な位置づけにあります。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。
副業と兼業の英語表記の違い
副業も兼業も英語にすると「side job」「sideline」「side business」となり、例えば上記の「副業として」を英語にすると「as a side job」となります。
副業の意味
副業とは
副業とは、本業のかたわらにする仕事を意味しています。
副業の使い方
副業を使った分かりやすい例としては、「副業にかかる税金を調べています」「副業の所得は20万円以下に抑えています」「副業はいくらまで稼いでいいのだろう」「副業におすすめのバイトを教えてもらった」などがあります。
その他にも、「既婚女性におすすめの副業は何ですか」「確定申告が不要な副業を教えて欲しいです」「会社に絶対バレない副業を探しています」「職場に副業がバレると面倒なことになりそうです」などがあります。
副業の「副」は訓読みで「そえる」と読み、主なものに付き添ってその助けとなることを表す漢字です。暮らして行くための仕事を表す「業」と結び付き、副業とは、本業以外に収入を得るために行う仕事を意味します。
副業の定義
副業という言葉に法律上の明確な定義はありません。ただし、厚生労働省は「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を策定しています。労働者が多様なキャリア形成を図れるように支援する目的があり、企業が副業や兼業を認める際の労働時間管理や健康管理などの考え方をまとめています。
副業の対義語
副業の対義語・反対語としては、本来の職業や本職を意味する「本業」などがあります。
副業の類語
副業の類語・類義語としては、本職とは別に収入を得るためにする仕事を意味する「内職」、空き時間に短時間だけするアルバイトを意味する「すき間バイト」、副業やサイドワークを意味する「サイドビジネス」、定職をもちながら他の仕事をすることを意味する「ダブルワーク」などがあります。
兼業の意味
兼業とは
兼業とは、本業のほかに他の事業や仕事を兼ね行うこと、また、その事業や仕事を意味しています。
兼業の使い方
兼業を使った分かりやすい例としては、「損益計算書に兼業売上高を記載する」「兼業農家でも活用しやすい補助金があります」「兼業農家であるサラリーマンの節税方法を教えてください」「今どきは専業主婦より兼業主婦の方が多いです」などがあります。
その他にも、「兼業農家の割合は増加傾向にあります」「兼業農家になるにはプランニングが重要です」「兼業農家でも活用しやすい補助金はありますか」「兼業農家であるサラリーマンの節税方法を教えてください」などがあります。
兼業の「兼」は訓読みで「かねる」と読み、二つ以上のものをあわせることを表します。生活のために行う仕事を表す「業」と組み合わさり、兼業とは、本業のほかに別の事業を兼ね行なうことを意味します。
表現方法は「兼業農家」
兼業と用いた日本語には「兼業農家」があります。兼業農家とは、農業を営みながら農業以外からも収益を得ている農家のことです。農業を主とするものを「第一種兼業農家」、農業を従とするものを「第二種兼業農家」と呼びます。
兼業の対義語
兼業の対義語・反対語としては、ある職業や事業を専門にすることを意味する「専業」などがあります。
兼業の類語
兼業の類語・類義語としては、本職以外に他の職務を兼ねることを意味する「兼職」、一人で二つ以上の職務を兼ねることを意味する「兼任」、二つ以上の職や役などを同時に受け持つことを意味する「掛け持ち」、両立しないような二種の職業を兼ねることを意味する「二足のわらじ」などがあります。
副業の例文
この言葉がよく使われる場面としては、収入を増やしたり新たな経験や人脈を得たりするため、本業以外の仕事をすることを表現したい時などが挙げられます。
例文4にある「スマホ副業」とは、スマートフォン1台で手軽に始められる副業を指す言葉です。
兼業の例文
この言葉がよく使われる場面としては、本業の他に事業を営むことを表現したい時などが挙げられます。
例文5にある「兼業主婦」とは、家事や育児などの主婦業に加えて働いている人を意味します。辞書には、職に就かずに家事に専念する主婦を意味する「専業主婦」しか掲載されていませんが、「兼業主婦」は専業主婦に対する言葉として用いられるようになっています。
副業と兼業という言葉は、どちらも「掛け持ちしている仕事」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、本業のサブ的な位置づけの仕事を表現したい時は「副業」を、本業と対等な位置づけの仕事を表現したい時は「兼業」を使うようにしましょう。