似た意味を持つ「飽き性」(読み方:あきしょう)と「三日坊主」(読み方:みっかぼうず)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「飽き性」と「三日坊主」という言葉は、どちらも物事を長く続けられないことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「飽き性」と「三日坊主」の違い
「飽き性」と「三日坊主」の意味の違い
「飽き性」と「三日坊主」の違いを分かりやすく言うと、「飽き性」は物事にすぐ飽きる性格そのものを指すこと、「三日坊主」は新しく始めたことが短期間で終わってしまう行動を指すことという違いです。
「飽き性」と「三日坊主」の使い方の違い
一つ目の「飽き性」を使った分かりやすい例としては、「彼女は飽き性なので旅行先を毎回変える」「飽き性の彼は1つの本を最後まで読まない」「飽き性だから趣味を定着させるのが難しい」「彼は飽き性で新しい趣味がすぐに変わる」などがあります。
二つ目の「三日坊主」を使った分かりやすい例としては、「勉強計画を立てても三日坊主で終わる」「ジム通いが三日坊主で無駄な出費になった」「三日坊主の癖を直すのはなかなか難しいです」「ジョギングを始めたが三日坊主で終わった」などがあります。
「飽き性」と「三日坊主」の使い分け方
「飽き性」と「三日坊主」はどちらも物事を長く続けられないことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「飽き性」は性格や傾向を表す言葉で、何に対しても興味が続きにくい性質を指します。常習的、または持続的な傾向を強調するときに使います。
一方、「三日坊主」は特定の行動や習慣について始めてもすぐやめてしまうことを指す語で、具体的な短期間の挫折パターンを表します。時間的に短く終わるという点にフォーカスがあります。
つまり、物事にすぐ飽きる性格そのものを指すのが「飽き性」、新しく始めたことが短期間で終わってしまう行動を指すのが「三日坊主」と覚えておきましょう。
「飽き性」と「三日坊主」の英語表記の違い
「飽き性」を英語にすると「easily bored」「fickle」となり、例えば上記の「彼は飽き性で新しい趣味がすぐに変わる」を英語にすると「He gets bored easily and his hobbies change all the time」となります。
一方、「三日坊主」を英語にすると「a quitter」「someone who can’t stick with things」となり、例えば上記の「ジョギングを始めたが三日坊主で終わった」を英語にすると「I started jogging but I was a quitter」となります。
「飽き性」の意味
「飽き性」とは
「飽き性」とは、何でもすぐ飽きが来る性格のことを意味しています。
「飽き性」の使い方
「飽き性」を使った分かりやすい例としては、「彼は飽き性で趣味が毎月のように変わる」「飽き性な性格のせいで資格勉強が続かない」「飽き性の友人は毎回違うアプリゲームを勧めてくる」「飽き性な人は単調な作業を避けたがる傾向がある」などがあります。
「飽き性」は、何かを始めてもすぐに興味を失ったり、別のものに目移りしてしまう性格や傾向を表す言葉です。簡単に言うならば、同じことを長く続けるのが苦手で、次々と新しいことに手を出したくなる人を指します。
「飽き性」は日常生活とビジネスシーンのどちらでも使うことができる言葉です。
日常生活では、趣味や遊びにすぐ飽きてしまう様子を表すときに「飽き性」が使われます。例えば、「ゲームを始めてもすぐ飽きてやめてしまう」「英会話を習い始めても続かない」などが典型的な飽き性の例です。
「料理にハマったと思ったらもうやめてしまった」「毎回違う趣味に挑戦するけれど長続きしない」というように、熱しやすく冷めやすい性格を表すときに「飽き性」という言葉がぴったりです。
ビジネスシーンでは、飽き性であることが良くも悪くも影響します。例えば、「同じ業務に飽きてしまい転職したくなる」「新しいアイデアを次々に思いつくが、一つのプロジェクトに集中できない」などが挙げられます。
創造的な仕事ではプラスに働くこともありますが、同時に忍耐力や継続力が求められる場面では課題になることもあります。
「飽き性」の特徴
「飽き性」とは単に怠けているのではなく、興味や関心の移り変わりが早い性格であることが特徴です。新しい刺激を求める気持ちが強いため、集中力が続かない一方で、好奇心旺盛とも言えます。
「飽き性」の類語
「飽き性」の類語・類義語としては、同じことを続けるのが苦手な「熱しやすく冷めやすい」、長期的に集中できないことを意味する「根気がない」、物事に対して注意が散漫な「気が多い」などがあります。
「三日坊主」の意味
「三日坊主」とは
「三日坊主」とは、飽きやすくて何をしても長続きしないことを意味しています。
「三日坊主」の使い方
「三日坊主」を使った分かりやすい例としては、「新しい趣味も三日坊主で飽きてしまった」「掃除習慣を始めても三日坊主ですぐやめる」「英会話練習も三日坊主で成果が出なかった」「三日坊主な自分を笑い話にしている」などがあります。
「三日坊主」は、物事を始めても長続きせずすぐにやめてしまうことを意味する四字熟語です。四字熟語とは、漢字4文字で構成される熟語のことを意味しています。
「三日坊主」は主に自分の性格を自嘲気味に表現したり、人の行動の短さをからかう場面で使われます。例えば、「筋トレを始めたけど三日坊主だった」「日記を書き始めても三日坊主で終わる」というように、習慣化を目指した行動が長続きしなかったときに使います。
「三日坊主」の由来
「三日坊主」という言葉の由来は、出家したものの修行が厳しくて三日もたずに僧籍を捨ててしまった僧侶のことを指したところからきています。そこから転じて、何を始めても三日も続かずにやめてしまう人や、そうした行動を表す言葉になりました。
「三日坊主」の特徴
また、「三日坊主」は昔から使われてきた言葉で、日常会話でも頻繁に登場します。
「三日坊主」は単に「途中でやめる」という意味だけでなく、始める意欲はあるが続かない性格や行動パターンを指すため、怠け者と同じ意味ではありません。前向きに挑戦したからこそ「三日坊主」になったといえるため、必ずしも悪い意味だけではなく、次の挑戦へのきっかけにもなり得ます。
「三日坊主」の類語
「三日坊主」の類語・類義語としては、根気がなく飽きっぽいことを意味する「飽き性」、最後までやり遂げられないことを意味する「中途半端」、始めてもすぐやめるさまを意味する「投げ出す」などがあります。
「飽き性」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、何でもすぐ飽きが来る性格のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「飽き性」は物事にすぐ飽きる性格そのものを指す時に使う言葉です。
「三日坊主」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、飽きやすくて何をしても長続きしないことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「三日坊主」は新しく始めたことが短期間で終わってしまう行動を指す時に使う言葉です。
「飽き性」と「三日坊主」はどちらも物事を長く続けられないことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、物事にすぐ飽きる性格そのものを指すのが「飽き性」、新しく始めたことが短期間で終わってしまう行動を指すのが「三日坊主」と覚えておきましょう。