【人混み】と【人込み】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「ひとごみ」という読み方の「人混み」と「人込み」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「人混み」と「人込み」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




「人混み」と「人込み」の違い

「人混み」と「人込み」の意味の違い

「人混み」と「人込み」の違いを分かりやすく言うと、「人混み」の方が「人込み」よりも一般的に使われているという違いです。

「人混み」と「人込み」の使い方の違い

一つ目の「人混み」を使った分かりやすい例としては、「人混みの中で偶然昔の同級生に会った」「人混みを抜けると一気に涼しい風が吹きました」「人混みにいると疲れやすいタイプです」「駅前は人混みで歩くのが大変でした」などがあります。

二つ目の「人込み」を使った分かりやすい例としては、「人込みに紛れて知らない人とぶつかった」「人込みで大声を出して呼びかけました」「人込みに慣れていないので疲れた」「人込みに入る前に水分補給をする」などがあります。

「人混み」と「人込み」の使い分け方

「人混み」と「人込み」はどちらも多くの人が集まって混雑している状態のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「人混み」と「人込み」はどちらも人が大勢集まって混雑している状態を意味しており、大きな意味の違いはありません。

あえて違いを挙げるならば、「人混み」が現代日本語で正しい表記として広く使われているのに対し、「人込み」は古い表記や誤記とされることが多いという点です。

ただし、どちらも意味するところは同じなので、広く一般的に使われている「人混み」の方を使用するのが無難と覚えておきましょう。

「人混み」と「人込み」の英語表記の違い

「人混み」も「人込み」も英語にすると「crowd」「throng」「crush of people」となり、例えば上記の「駅前は人混みで歩くのが大変でした」を英語にすると「It was hard to walk because of the crowd in front of the station」となります。

「人混み」の意味

「人混み」とは

「人混み」とは、たくさんの人がいて込み合っていることを意味しています。

「人混み」の使い方

「人混み」を使った分かりやすい例としては、「人混みを避けるために早朝に買い物へ行った」「人混みが苦手なので休日は外出を控える」「人混みに紛れて友達を見失った」「人混みをかき分けて前へ進んだ」「人混みで立ち止まると危ないので注意が必要です」などがあります。

「人混み」は大勢の人が集まって混雑している場所や状況を表す言葉です。駅や繁華街、イベント会場などで、前に進むのが困難になるほど人が多い状態を指します。

分かりやすい例を挙げると、初詣の神社、花火大会の会場、人気アーティストのライブ、デパートのバーゲンセールなどがあります。これらの場面では人が密集しており、自由に移動したり景色を楽しむのが難しいことも多いです。

「人混み」は常用漢字表に載っている

「人混み」は2010年の常用漢字表改定以降、新聞や公的な文章でも推奨される表記となりました。それ以前は「人込み」が一般的でしたが、現在は「人混み」が優先されることが多いです。

常用漢字とは、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安として、内閣告示の常用漢字表で示された日本語の漢字のことです。

常用漢字はあくまで漢字使用の目安であって制限ではないので、常用漢字以外は使えないというわけではありません。ただし、公用文や新聞などでは常用漢字を使用するのが好ましいとされています。

「人混み」の類語

「人混み」の類語・類義語としては、群衆を意味する「群衆」、人が多く行き交う場所を指す「雑踏」などがあります。

「人込み」の意味

「人込み」とは

「人込み」とは、たくさんの人がいて込み合っていることを意味しています。

「人込み」の使い方

「人込み」を使った分かりやすい例としては、「人込みを避けて裏通りを通った」「人込みで転ばないように気をつける」「人込みの中ではスマホを出さない」「人込みに酔って頭がくらくらした」「人込みをかき分けて前へ進んだ」などがあります。

「人込み」は大勢の人が集まって混雑している場所や状況を表す言葉です。

例えば、年末年始の帰省ラッシュで混雑する駅、人気の観光地で行列ができる場所、休日のショッピングモールなどがあります。これらの場面では単に人が多いだけでなく、人の流れが滞るほど混んでいる状態を指します。

「人込み」は現代ではあまり使われていない

「人込み」は2010年以前は新聞や雑誌でもよく使われていましたが、2010年の常用漢字表改定で「混む」の読みとして「こむ」が追加されたことにより、「人混み」が公的な表記として推奨されるようになりました。

そのため、現代では「人込み」はやや古い表記とされ、新聞、ニュースサイト、公的文書ではほとんど見かけなくなっています。
ただし、辞書や文学作品では今でも誤りではなく、個人の文章や小説では使われることもあります。

「人込み」の類語

「人込み」の類語・類義語としては、人であふれかえった様子を表す「人だかり」があります。

「人混み」の例文

1.初詣の神社は人混みがひどく、ゆっくり参拝するのも大変でした。
2.駅前の広場はイベントのせいで人混みができ、前に進むのも一苦労です。
3.花火大会の会場は人混みで熱気がこもり、息苦しさを感じました。
4.デパートのバーゲンセールでは人混みに押され、欲しい商品に手が届きませんでした。
5.人気アーティストのライブ会場は人混みで、知り合いを探すのが大変でした。

この言葉がよく使われる場面としては、たくさんの人がいて込み合っていることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「人混み」は広く一般的に使われている言葉です。

「人込み」の例文

1.祭りの日は人込みがひどく、屋台にたどり着くまでに時間がかかりました。
2.初売りセールの人込みに耐えながら、お目当ての商品を買いに行きました。
3.観光地の人込みに押され、ゆっくり景色を楽しむ余裕がありませんでした。
4.人込みを抜けて広場に出たとき、ほっと一息つけました。
5.人込みの中で小さな子どもを見失わないよう気を配りました。

この言葉がよく使われる場面としては、たくさんの人がいて込み合っていることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「人込み」は現代ではあまり一般的に使われていない言葉です。

「人混み」と「人込み」はどちらも多くの人が集まって混雑している状態のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、広く一般的に使われている「人混み」の方を使用するのが無難と覚えておきましょう。

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