【面汚し】と【恥さらし】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「面汚し」(読み方:つらよごし)と「恥さらし」(読み方:はじさらし)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「面汚し」と「恥さらし」という言葉は、どちらも評判の低下を表すことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「面汚し」と「恥さらし」の違い

「面汚し」と「恥さらし」の違いを分かりやすく言うと、「面汚し」は所属する集団の面目を損なう重い非難に使うこと、「恥さらし」は恥ずかしい行為そのものやその人を指すことという違いです。

一つ目の「面汚し」を使った分かりやすい例としては、「家の恥だと言われて、もう面汚しとして扱われた」「師範代として失敗して、道場の面汚しになってしまった」「名門校の選手が不祥事を起こし、学校の面汚しと言われた」などがあります。

二つ目の「恥さらし」を使った分かりやすい例としては、「公の場で暴言を吐くとは、家の恥さらしだ」「酔って大声で騒いで、親を恥さらしにしてしまった」「約束を破って彼は一族の恥さらしになった」などがあります。

「面汚し」と「恥さらし」はどちらも評判の低下を表すことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「面汚し」は文字どおり家や組織の名誉を汚す者という意味で、個人の振る舞いが所属する集団の体面や名誉を損なったときに使われる言葉です。相手を強く非難する語感があり、しばしば「〜の面汚しだ」のように人格全体を否定する重い言い方になります。

一方、「恥さらし」は恥をさらす行為や人を指し、主に世間に恥が露呈すること・公然と恥をかくことを強調します。個人的な恥や一時的な不名誉な行為を指す場合にも使われ、必ずしも所属集団全体の体面を主語にするわけではありません。

つまり、所属する集団の面目を損なう重い非難に使うのが「面汚し」、恥ずかしい行為そのものやその人を指すのが「恥さらし」と覚えておきましょう。

「面汚し」を英語にすると「disgrace」や「a blot on one’s name」などとなり、例えば「名門校の選手が不祥事を起こし、学校の面汚しと言われた」を英語にすると「The athlete’s scandal was called a disgrace to the school」となります。

一方、「恥さらし」を英語にすると「a shame」「a disgrace」「someone who brings shame」などになり、例えば「公の場で暴言を吐くとは、家の恥さらしだ」を英語にすると「He is a shame to his family for speaking abusively in public」となります。

「面汚し」の意味

「面汚し」とは、その人の属する社会や仲間の名誉を傷つけることを意味しています。

「面汚しの」読み方は「つらよごし」です。誤って「めんよごし」と読まないようにしましょう。

「家の面汚し」「会社の面汚し」「一門の面汚し」などが、「面汚し」を使った一般的な言い回しになります。

「面汚し」を使った分かりやすい例としては、「不正を働いて会社の面汚しと言われてしまいました」「道場で礼儀を欠いた弟子がいて、師匠の面汚しだと非難されました」「兄の犯罪によって、家族全員が面汚し扱いを受けました」などがあります。

「面汚し」とは、家・組織・流派など、自分が所属している集団の名誉を汚すような行為や人物を指す言葉です。

「面」は「顔」「体面」「名誉」を表し、「汚し」は「汚す」という意味を持ちます。つまり「面汚し」とは、「その集団の顔を汚す」「看板に泥を塗る」ような存在を指す表現になります。

「面汚し」は、非常に強い非難の意味を持つ言葉です。相手に直接使うと失礼になるため、日常会話で軽々しく使うのは避けた方がよいと覚えておきましょう。

たとえば、上司や親が「お前は家の面汚しだ」と言う場合、その人の行動や態度が家族や組織の誇りを傷つけたという意味になります。また、ビジネスや武道、伝統芸能などの世界では、所属する団体や流派の名誉を汚す行為に対して「面汚し」と表現することがあります。

「面汚し」の類語・類義語としては、名誉を傷つけることを意味する「名折れ」、名誉や信用を失うことを意味する「不名誉」などがあります。

「恥さらし」の意味

「恥さらし」とは、恥を世間にさらけ出すことを意味しています。

「家の恥さらし」「国の恥さらし」「親の恥さらし」などが、「恥さらし」を使った一般的な言い回しになります。

「恥さらし」を使った分かりやすい例としては、「公の場で大声を出して暴れるなんて、まったくの恥さらしです」「彼の不祥事が報道され、会社の恥さらしだと批判されました」
「約束を破ったうえに言い訳ばかりして家族の恥さらしだと言われました」などがあります。

「恥さらし」とは、恥ずかしい行為やみっともない振る舞いをして、周囲から非難や軽蔑を受けることを意味する言葉です。また、そのような行為をした人そのものを指す場合もあります。

「恥をさらす」という言葉がもとになっており、「人前で恥を見せてしまう」「恥ずかしい姿を世間にさらす」というニュアンスで使います。

「恥さらし」は、相手を強く非難するときに使う非常に厳しい言葉です。人に直接言うと侮辱的に響くため、日常会話では慎重に使う必要があります。

また、「恥さらし」は個人の行為だけでなく、その人が属する家族・組織・国などの名誉を傷つける場合にも使われます。たとえば、「あんな態度は会社の恥さらしだ」「彼は国の恥さらしだ」のように、社会的な場面でも使用されます。

さらに、文学や報道の世界では、自分自身の失態を反省する意味で「こんなことになってしまい、まさに恥さらしです」と使われることもあります。

「恥さらし」の類語・類義語としては、恥ずかしい思いをすることを意味する「赤っ恥」、人前でみっともない行動を取ることを意味する「醜態」などがあります。

「面汚し」の例文

1.家の伝統を守るべき立場なのに不正を働くなんて、親として本当に面汚しだと思います。
2.大切な試合で故意に反則をした選手がいて、学校の面汚しだと多くの人に非難されました。
3.社員としての自覚が足りず、会社の信頼を失うような行動を取るのは面汚しそのものです。
4.師匠の教えに背くような振る舞いをして、流派の面汚しと言われても仕方がありませんでした。
5.長年努力してきた仲間を裏切るようなことをして、チームの面汚しになるのが一番怖いです。

この言葉がよく使われる場面としては、その人の属する社会や仲間の名誉を傷つけることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「面汚し」は所属する集団の面目を損なう重い非難に使う言葉です。

「恥さらし」の例文

1.公共の場で酔って暴れたなんて、親としても本人としても本当に恥さらしだと思います。
2.SNSに軽率な発言を投稿してしまい、職場の同僚にまで知られて恥さらしになりました。
3.式典の最中に居眠りをしてしまい、多くの人の前で恥さらしになってしまいました。
4.嘘がばれて笑われた時ほど、心の底から恥さらしだと感じたことはありません。
5.大事な発表で何も言えずに立ち尽くしてしまい、自分でも情けない恥さらしでした。

この言葉がよく使われる場面としては、恥を世間にさらけ出すことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「恥さらし」は恥ずかしい行為そのものやその人を指す時に使う言葉です。

「面汚し」と「恥さらし」はどちらも評判の低下をを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、所属する集団の面目を損なう重い非難に使うのが「面汚し」、恥ずかしい行為そのものやその人を指すのが「恥さらし」と覚えておきましょう。

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