【捻出】と【工面】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文
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似た意味を持つ「捻出」(読み方:ねんしゅつ)と「工面」(読み方:くめん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「捻出」と「工面」という言葉は、どちらも苦心してお金を用意すること意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。



捻出と工面の違い

捻出と工面の意味の違い

捻出と工面の違いを分かりやすく言うと、捻出とはお金にもお金以外にも使われ、工面とはお金だけに使われるという違いです。

捻出と工面の使い方の違い

一つ目の捻出を使った分かりやすい例としては、「様々な案を捻出する」「奇抜なアイデアを捻出する」「時間捻出の手法を確立する」「子供と遊ぶ時間を捻出する」「なんとかお金を捻出する」「学費を捻出できない」などがあります。

二つ目の工面を使った分かりやすい例としては、「借金してお金を工面する」「旅行資金を工面する」「マンションの頭金を何とか工面する」「仕送りの工面に苦労した」「起業資金の工面ができない」などがあります。

捻出と工面という言葉は、どちらも苦心して金銭を用意することを意味する言葉なのですが、さらに捻出には、あれこれ工夫して時間をつくることや知恵をしぼって考え出すことの意味もあります。これが捻出と工面の明確な違いになります。

捻出と工面の英語表記の違い

捻出を英語にすると「work out」「scrape up」となり、例えば上記の「様々な案を捻出する」を英語にすると「work out various idea」となります。

一方、工面を英語にすると「raise」「manage」となり、例えば上記の「お金を工面する」を英語にすると「raise money」となります。

捻出の意味

捻出とは

捻出とは、知恵をしぼって考え出すことを意味しています。

他にも、やりくりして金銭や時間などをつくることの意味も持っています。

表現方法は「予算を捻出する」「お金を捻出する」「時間を捻出する」

「予算を捻出する」「お金を捻出する」「時間を捻出する」などが、捻出を使った一般的な表現方法です。

捻出の使い方

「起死回生の策を捻出する」「早急に感染症対策案の捻出が必要だ」「政策手法を捻出する」「限られた予算で改善策を捻出する」「新規企画を捻出したいが難しい」などの文中で使われている捻出は「知恵をしぼって考え出すこと」の意味で使われています。

一方、「国が10万円の給付金を捻出する」「マイホーム資金を捻出する」「営業時間を短縮して品出し時間を捻出する」「どうしても勉強時間が捻出できない」などの文中で使われている捻出は「やりくりして金銭や時間などをつくること」の意味で使われています。

捻出という言葉は、上記の例のように「考え」「金銭」「時間」などに対して、あれこれ苦心したり工夫したりしてつくり出すことを意味します。

捻出の語源

「捻」という漢字は、訓読みで「ねじる」と読み、力を加えてひねることを意味します。これが、事物を生じさせるという意味を持つ「出」と組み合わさり、苦心や工夫をして生じさせることを表します。逆に、容易につくり出す場合には「捻出」という言葉は使えません。

捻出の類語

捻出の類語・類義語としては、よい方法をみつけようとして考えめぐらすことを意味する「工夫」、工夫して考え出すことを意味する「案出」などがあります。

捻出の捻の字を使った別の言葉としては、関節に無理な力がかかり靭帯 (じんたい) などが損傷された状態を意味する「捻挫」(読み方:ねんざ)、ねじれて向きが変わることを意味する「捻転」などがあります。

工面の意味

工面とは

工面とは、なんとか工夫して金銭を用意することを意味しています。

表現方法は「学費を工面する」「時間を工面する」「工面してもらう」

「学費を工面する」「時間を工面する」「工面してもらう」などが、工面を使った一般的な表現方法です。

工面の使い方

工面を使った分かりやすい例としては、「従業員に支払う給与を何とか工面した」「退職後の生活費の工面に苦労している」「起業資金をどう工面するか大きな悩みどころである」「リフォーム資金を親の協力を得て工面した」などがあります。

他にも、「バイトが解雇されて授業料が工面できない」「私立中高の学費工面に不安が募る」「屋根の修理費用の工面に頭を悩ませている」「高額な不妊治療費を工面できない」「式を挙げる費用が工面できない場合は諦めるしかない」などがあります。

「工面できない」の意味

工面という言葉は、様々な手段や方法を考えて準備をすることを意味しています。特に金銭に関して使われるようになりました。上記の例にある「工面できない」とは、いろいろ工夫したり手を尽くしてもお金を用意できないことを表します。

工面の類語

工面の類語・類義語としては、あれこれ工夫して金銭の都合をつけることを意味する「算段」(読み方:さんだん)、金銭を融通したり予定を調整することを意味する「都合」などがあります。

工面の工の字を使った別の言葉としては、取り繕ったりごまかしたりすることを意味する「細工」、作業を進めていく順序や段階を意味する「工程」、工事を行うことを意味する「施工」などがあります。

捻出の例文

1.新型コロナウィルス対策費を捻出するために予算を組み替える自治体が多い。
2.奨学金を安易に借りたくないので、生活費を削って学費を捻出した。
3.受験勉強の最大のポイントは、いかに勉強時間を捻出するかだと思う。
4.ベンチャービジネスを始めてから、あらゆる局面で柔軟な発想の捻出に迫られている。
5.家族全員が自宅にいる状況でのリモートワークで苦労したことは、集中できる場所を捻出することです。
6.部内より適切な人材を最低三人は捻出して、指定期間内に作品を仕上げてください。
7.彼女は翌朝までに、出し得る限りのアイデアを捻出しようとしていた。
8.ピアニストになりたかった私は、友人と遊ぶのも我慢して捻出したその時間で、ずっとピアノの練習をしてきた。
9.今回延期した東京オリンピックは、膨大な額に上る追加費用をいかに捻出するのかが今後注目されるであろう。
10.このイベントが成功するか否かのキーポイントは作業に関わる人員の捻出をどのように賄うかである。

この言葉がよく使われる場面としては、知恵をしぼって考え出すことや金銭や時間などをつくることを表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文3で使われている捻出は、やりくりして金銭や時間などをつくることの意味で使われています。例文4で使われている捻出は、知恵をしぼって考え出すことの意味で使わています。例文5のように、まれに「場所」に対しても使われることがあります。

工面の例文

1.夢だったカフェ開業を実現したが、運転資金を工面するのに苦労している。
2.お金を工面するために、恥を忍んで友人に借金をお願いした。
3.雇用情勢の悪化を受け、アルバイト等の収入減により学費を工面できない学生が増えている。
4.車なし生活に満足していたが、感染症対策でマイカーが欲しくなりお金の工面を考える。
5.学生のころに海外留学をしたかったが、資金が工面できず断念した。
6.我が家では予定外の出費が続き、その費用の工面のため、私の趣味のコレクションを泣く泣く手放すことにした。
7.新製品が欲しいので、旧型をオークションに出し、その売り上げで購入費用の不足分を工面しようと思い付いた。
8.ほとんど乗りもしない車の維持費の工面のためにアルバイトをする、彼の気持ちもわからないではない。
9.あらゆる借金をすべて完済したので、現在は返済用のお金の工面をすることもなくなり余裕のある生活を送れています。
10.私はシングルマザーなので娘のピアノレッスンに必要な月謝や交通費を工面するのは結構大変でした。

この言葉がよく使われる場面としては、なんとか工夫して金銭を用意することを表現したい時などが挙げられます。

例文のように、工面という言葉は苦心して金銭を用意することを意味しています。もともと、工面という言葉は様々な手段や方法を考えて手はずを整えることの意味を持っていましたが、現在は特にお金に対して使われるようになりました。

捻出と工面という言葉は、どちらも苦心して用意するという意味を持つ言葉ですが、お金だけでなく時間や考えなどに対して使う時は「捻出」、お金に対して使う時は「工面」と覚えておくと良いでしょう。

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