【腑抜け】と【腰抜け】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「腑抜け」(読み方:ふぬけ)と「腰抜け」(読み方:こしぬけ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「腑抜け」と「腰抜け」という言葉は、どちらも人の性質を否定的に表すことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「腑抜け」と「腰抜け」の違い

「腰抜け」と「腑抜け」の意味の違い

「腑抜け」と「腰抜け」の違いを分かりやすく言うと、「腑抜け」は気力や主体性が欠けている状態を指すこと、「腰抜け」は恐怖や臆病さから行動できない状態を指すことという違いです。

「腰抜け」と「腑抜け」の使い方の違い

一つ目の「腑抜け」を使った分かりやすい例としては、「大事な場面で何も言い返せないなんて本当に腑抜けだと感じた」「自分の意志も持たず流されてばかりでは腑抜けと呼ばれても仕方がない」「期待していたのに、彼のあまりの腑抜けぶりに失望した」などがあります。

二つ目の「腰抜け」を使った分かりやすい例としては、「危険が迫るとすぐ逃げ出すのは腰抜けの証拠だ」「挑戦する前から尻込みするなんて腰抜けそのものだ」「仲間を置いて逃げるような腰抜けには任せられない」などがあります。

「腰抜け」と「腑抜け」の使い分け方

「腑抜け」と「腰抜け」はどちらも人の性質を否定的に表すことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「腑抜け」は気力・根性・主体性が欠けていることを表す言葉で、「大切な場面で行動できないのは腑抜けだ」のように、精神的な弱さや無気力さに対して使う言葉になります。

一方、「腰抜け」は臆病で度胸がないことを指す言葉で、「恐れから逃げ出した彼は腰抜けだ」のように、主に勇気の欠如や恐怖からの後退を強調するときに使われます。

つまり、気力や主体性が欠けている状態を指すのが「腑抜け」、恐怖や臆病さから行動できない状態を指すのが「腰抜け」と覚えておきましょう。

「腰抜け」と「腑抜け」の英語表記の違い

「腑抜け」を英語にすると「spineless」「gutless」「spiritless」となり、例えば「あの場で何も言えなかったなんて腑抜けだ」を英語にすると「It was gutless of him not to say anything in that situation」となります。

一方、「腰抜け」を英語にすると「coward」「weakling」「chicken」となり、例えば「仲間を置いて逃げたのは腰抜けだ」を英語にすると「Running away and leaving his teammates behind was the act of a coward」となります。

「腑抜け」の意味

「腰抜け」とは

「腑抜け」とは、意気地がないことを意味しています。

表現方法は「腑抜けな人」「腑抜けな態度」

「腑抜けな人」「腑抜けな態度」などが「腑抜け」を使った一般的な言い回しになります。

「腰抜け」の使い方

「腑抜け」を使った分かりやすい例としては、「自分の意見も言えず黙り込むようでは腑抜けと言われてしまいます」「重要な場面で何もできなかった彼の態度はまるで腑抜けです」「挑戦しようともせず諦める姿勢では腑抜け扱いされても仕方ありません」などがあります。

「腑抜け」は気力・根性・主体性が欠けていることを意味する名詞です。また、人を否定的に評価する際に用いられるため、褒め言葉としては使われません。ビジネスシーンでの使用は控えられることが多く、どちらかというと日常会話や批評で使われる語になります。

「腰抜け」の特徴

「腑抜け」は弱々しく頼りない印象や、気概や意志の欠如を強調する言葉です。「内臓が抜けたように力が入らない」という語源的なイメージを持ち、精神的な軟弱さを表す際に使われます。

「腑抜け」はストレートな侮蔑表現になるため、相手に対して使うと強い否定の意味を含む点に注意が必要です。

「腰抜け」の対義語

「腑抜け」の対義語・反対語としては、しっかりした意志や強さを持つことを意味する「しっかり者」などがあります。

「腰抜け」の類語

「腑抜け」の類語・類義語としては、覇気がなく弱々しいさまを意味する「無気力」、気持ちがくじけてしまっている状態を意味する「意気地なし」、主体性を欠き頼りないことを意味する「腰砕け」などがあります。

「腰抜け」の意味

「腑抜け」とは

「腰抜け」とは、意気地がなく臆病なことを意味しています。

表現方法は「腰抜けな人」「腰抜けな行い」

「腰抜けな人」「腰抜けな行い」などが「腰抜け」を使った一般的な言い回しになります。

「腑抜け」の使い方

「腰抜け」を使った分かりやすい例としては、「危険が迫ると真っ先に逃げ出すようでは腰抜けと言われてしまいます」「仲間を置いて逃げた彼の行動はまさに腰抜けです」「挑戦する前から怖がって諦めてしまうのは腰抜け扱いされても仕方ありません」などがあります。

「腰抜け」は臆病で度胸がなく、恐怖に負けて行動できない人を意味する名詞です。人の性質や行動を強く非難する語であり、主に否定的・侮蔑的な文脈で使われます。ビジネスシーンでは攻撃的すぎるため、使用は避けるのが一般的です。

「腰抜け」は、恐怖や驚きで腰の力が抜け、立ち上がれなくなる状態を表す表現が語源です。古くは「腰が抜ける」という身体的な現象を指しており、そこから比喩的に気が弱いことを「腰抜け」と言うようになりました。

「腑抜け」の由来

「腰抜け」は「腰の力が抜けて立てない」「恐怖で足がすくむ」という身体的状態の比喩から生まれた言葉で、恐怖・臆病さ・決断力の欠如を表すのが特徴です。

精神的に弱く、危険や責任から逃げたり、挑戦を避けたりする様子を批判的に描写する際に使われます。相手に直接向けると強烈な侮辱になるため、使用には注意が必要です。

「腑抜け」の対義語

「腰抜け」の対義語・反対語としては、臆せず行動できることを意味する「勇敢」があります。

「腑抜け」の類語

「腰抜け」の類語・類義語としては、臆病で弱々しいことを意味する「気弱」、勇気を欠くことを意味する「臆病者」、意気地がなく行動できないことを意味する「意気地なし」などがあります。

「腑抜け」の例文

1.大事な場面で自分の意見を言えないようでは、周囲から腑抜けだと思われても仕方がないと感じます。
2.彼は責任を求められるとすぐ黙り込んでしまい、その態度では腑抜けと見なされてしまいます。
3.約束を果たそうともしない彼の姿勢には、どうしても腑抜けさが目についてしまいます。
4.状況が変わるたびに方針をころころ変えるようでは、腑抜けだと非難されても当然だと思います。
5.努力を始める前から諦めてしまう癖があるのは、腑抜けだと評価される大きな要因になります。

この言葉がよく使われる場面としては、意気地がないことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「腑抜け」は気力や主体性が欠けている状態を指す時に使う言葉です。

「腰抜け」の例文

1.危険が迫った瞬間に真っ先に逃げ出すようでは、周囲から腰抜けだと評価されてしまいます。
2.彼は挑戦の話が出るたびに逃げ腰になり、その様子では腰抜けと思われても当然だと感じます。
3.仲間を見捨てて自分だけ助かろうとする行為は、腰抜けだと批判されても仕方がありません。
4.少し怖いと感じただけで何もしない態度は、どうしても腰抜けの印象を与えてしまいます。
5.自分の責任を恐れて後退してばかりでは、周囲から腰抜け扱いされるのも無理はないと思います。

この言葉がよく使われる場面としては、意気地がなく臆病なことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「腰抜け」は恐怖や臆病さから行動できない状態を指す時に使う言葉です。

「腑抜け」と「腰抜け」はどちらも人の性質を否定的に表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、気力や主体性が欠けている状態を指すのが「腑抜け」、恐怖や臆病さから行動できない状態を指すのが「腰抜け」と覚えておきましょう。

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